70話 作戦会議
「では、第一回相楽さん救出作戦の、会議を行います」
ログハウス(特大)のリビングで行われる、相楽さん救出作戦会議。
出席者は9人。
出席メンバーは、俺、向井さん、岩清水さん、稲葉さんの勇者4人。
俺が勇者なのか微妙だが…
そして、竜王、シャルティア様、グランマリア様。
フブキ様は不在。
何処に?
まあ、置いとこう。
「では、何か良い案がある方は挙手をお願いします」
「いちじょー、きょしゅって何~?」
「手を挙げる事です」
「はい!はい!シャルあります」
「では、シャルティア様」
「はい。全員ぶっ飛ばす~」
それが出来たら苦労しない。
「はい」
「では、グランマリア様」
「全員、影も残らぬ様に焼き殺すのじゃ!」
「マリーちゃん、天才!」
「うむ、良い考えだ」
竜王様まで何言ってるの?
この二人を止めれるのは、相楽さんだけだった……
師匠は偉大だ。
「王都のすぐ側に私の畑は無事かな?
また無くなったらどうしよう」
「「ごめんなさい」」
此処に居たよ、止めれる人が。
「というか、相楽さんは王都の何処に居るのかな?
城に居ると思って良いのかな?」
なんとまともな意見を。
向井さんが常識人に見える。
いや、向井さんは元々常識人だったな。
「で、どうやって王都まで行くの?
竜形態だったら、すぐにみつかるよね?」
稲葉さんのまさかの、的確な意見。
……いや、君は常識人では無かったよ。
「ねえ、ねえ一条君、人間同士も合成出来るのかな?」って聞かれた時は、キンタ◯が縮んだよ。フュージョンか!
「妖精のチョークで行けば、バレないじゃろ」
「…ドローンにカメラつければ偵察出来る」
おお!名案!
……ん?
てっ、おい!
ククルトンの爺さんとラランじゃねえか!
何時から居たんだよ?
「…何言ってるの?最初から居たよ」
は?
勇者四人と、竜王、シャルティア様、グランマリア様……ククルトン、ラランで9人…
確かに……
「のう、一条。ずっと思っていたのじゃが、そこのドワーフは知り合いか?」
グランマリア様気付いていたなら、教えてくださいよ。
と、言うか知らないメンバーいたらこんな大事な会議参加させたら駄目だよね?
「ん?だってそこちっちゃいドワーフから、いちじょーの匂いしたもん」
凄い嗅覚だな。
「でも、釜元…敵の勇者からも俺の匂いするんじゃないですか?」
「ううん。ちょっと違う~。
あのグランマリアちゃん踏んづけたアホは、いちじょーの怒った時の匂いがするのー。そこのドワーフは結構仲良しの匂いがする~」
匂いから感情がわかるのか?
凄すぎる。
竜族って凄いですね竜王様。
えっ?竜王様はわからない?
そんなのがわかるのは、フブキ様とシャルティア様ぐらい?
竜王様が大変な理由が少しわかった気がします。
俺が言うのもなんですが、頑張って下さい。




