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32話 お断り

おかげ様で1000ポイント到達しました。


 スピカ王女が女王に就任して、100日がたった。


 それに伴い式典が行われた。


 そんな事して、金は大丈夫なのかとか思ってしまう小心者の俺。


 大丈夫らしい、こういう事も大切らしい。


 城下町も軽い祭りの様になっている。



 それとは正反対な俺達五人の勇者。


 思いきってフブキ様に聞いてみた。


 元の世界に帰る方法をだ。




 実は勇者が召還されたのは、今回が初めてではなかったようだ。



 まあ、以前行われたのが百年と、ちょっと前だったらしい。


 先々代の人間の王が行ったらしい。


 その勇者達はどうなったのか、恐々と聞いてみた。


「そうね、確か前の勇者はたった一人だったわよ。

 確かに、トーヤとかいう名前だったかしら」


 そのトーヤとかいう先代の勇者は、俺達と同じで魔族と戦う為に、

 ミネゴルドの祖父に召還されたそうだ。


 先代勇者の武勇伝なら、数々あるそうだ。


 冒険者ギルドにランクを作ったり、


 大規模な奴隷解放など。


 そのなかに魔族や、亜人が混じっていたそうで、


 その為、魔王達にも一目置かれており、


 勇者と魔王の一戦は無かったそうだ。


 良いことだ。



 それよりも、勇者の最後が気になる。



 沢山の家族と仲間に看取られて死んだ。


 つまり、元の世界には、戻れなかったということだ。


 その事実が俺達に重くのし掛かる。






 祭典に出席している俺達。


 スピカ女王が、新しい騎士団長を任命し、勲章を渡している。


 俺にはどうでもいい話だ。


 話が右から左に勝手に流れて頭に入って来ない。


 また、魔道具か?


 違う。


 わかっている。


「……チジョー」



 ツンツンと背中をつつかれる。


「一条君呼ばれているよ」


 ん?



「ミツル=イチジョー」



 あれ?俺?


 よく分からないまま、女王の前に。


 いや、全然わからなく、あたふたしていると、


「ひざまづいて、女王の話を聞きなさい」



 ありがたい、助け船だ。


「ミツル=イチジョー。

 貴殿の素晴らしい働きによって王都は再び、

 王都としての機能を取り戻した。

 その働きを称え、男爵位を授ける」


「謹んでお断りいたす!」



 そんな事お断りに決まっている。


 面倒くさそうな予感しかしない。


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