アルカノーヴァ
他者の記憶が、あなたの感情を支配するとしたら。
その感情は——いつかあなた自身のものになるのだろうか。
他者の影響によって行動が決まるとき、
それはいつから、あなた自身の選択ではなくなるのか。
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小さな住宅街に、朝の陽光が降り注いでいた。町の外れにある、静かな一角。
屋根の瓦と石畳の通りを、やわらかく温めていく。
青い瓦屋根の家のひとつから、女性の声が響いた。
「朝ごはんができたわよ!」
小鳥のさえずりがその声に重なり、一日の始まりを祝福するように鳴り響いた。
彼女は茶色の髪をまとめ、鼻歌を口ずさみながら食卓を整えていた。
二人分の皿を並べていると、階上から若い声が返ってきた。
「今行くよ、お母さん」
温かみのある若々しい声と、廊下を歩く足音が続いた。
「弟を起こしてあげてね」
やかんの笛の音にかき消されそうになりながら、母の声が届いた。
「分かってる、お母さん」廊下の奥の扉を開けながら、そう答えた。
部屋に入ると、まだカーテンが閉まったままなのを見て、小さく首を振った。
「もう、今日は初日だっていうのに」
暗い室内を一度も物につまずくことなく歩いた。すべてが、あるべき場所にあった。
カーテンのそばまで来ると、ひとつため息をついて、勢いよくそれを引き開けた。
「起きろよ、カイン」
朝の光が一気に差し込み、ベッドで眠る青年の顔を照らした。
「あっ……!」
目を細め、光に慣れようとしながら、ベッドの前に立つ人物に焦点を合わせようとした。
眠たそうにつぶやく。「何……?ここ、どこ?」
ベッドの前に立つ茶色い髪の青年が、小さく笑った。
「自分の部屋だよ、兄さん。毎朝のことだろ」
「お母さんが朝ごはん作ってくれてるぞ」
扉へと歩きながら、出ていく直前にもう一言付け加えた。
「早くしないと遅刻するぞ」扉が閉まり、兄は一人、まだぼんやりとしたまま取り残された。
ベッドの上に起き上がり、まばたきを繰り返しながら、少しずつ眠気を追い払っていく。
完全に目が覚めると、自分の手を見た。「また寝坊した」
母がいつも淹れるコーヒーの香りが、部屋まで漂ってきた。
その香りが残った眠気を完全に吹き飛ばした。腕を伸ばし、ベッドから立ち上がる。
小さなクローゼットに向かい、扉を開けて服の中から一揃いを取り出した。
黒を基調とした、端正な制服。袖には金色の刺繍が控えめに施され、同じ色の紋章が胸元に輝いていた。
素早く袖を通し、細部まで丁寧に整えていく。
着替え終えると、部屋の隅へと視線が向いた。
「まだいたのか」隅に立てかけられたサーベルを、うんざりした目で見つめてつぶやく。
まるで触れること自体が苦痛であるかのように、嫌々それを手に取った。
「ついにこいつを使わなきゃいけない日が来たか」
鏡の前に立ち、ホルスターをしっかりと固定する。全体をざっと確認し、問題がないことを確かめた。
「完璧」満足そうに微笑み、踵を返した。
扉へと歩きながら、壁に掛かった時計に目をやる。
「あ、まずい」額に手を当てた。
扉を開けかけたところで、ぴたりと止まった。ベッドのそばのサイドテーブルへと素早く向き直る。
テーブルの中央に置かれた指輪を手に取った。表面に空色の紋様が浮かび上がり、かすかな光を放つ。
しばらくそれを見つめ、そっと握りしめてから左手にはめた。目を閉じる。ほんの一瞬だけ。
扉が勢いよく開いた。カインは階段へと走り出す。
大きな足音を立てながら、一気に駆け下りた。
「ごめん、お母さん、遅くなった!」
「そうね」母は穏やかに笑いながら答えた。
「持っていけるようにしてあるから」廊下に置かれた紙袋を指差した。
足を止めることなく、カインはその袋を手に取った——ちょうど通り道に置かれていた。
「ありがとう!夜には帰る!」
「早く行きなさい。今度の学校は遠いんだから」玄関の扉を開ける彼の背中に、母が声をかけた。
「間に合うよ!」手を上げて答え、駆け出した。
「ディランによろしくね」扉が閉まる直前、母の声が届いた。
活気づき始めた通りへと、走り続ける。
カインはぎこちなく朝食を口にしながら走った。あたりでは店が開き、近所の人々の会話が響いていた。
笑顔で手を振る人もいる。急いで走るこの青年の姿は、ここではすっかり見慣れた光景だった。
程なくして、住宅街の外れへとたどり着いた。
小道を走り続けると、地平線の先に学院の建物が見えてきた。
中央棟がまず威圧的にそびえ立ち、制服と同じ紋章を誇らしげに掲げていた。
その紋章が、朝の光の中で輝いている。
近づくにつれ、広場や回廊が次々と視界に広がった。
奥には展示廊下と図書館が連なり、屋外の渡り廊下でつながれ、全体に荘厳な雰囲気を漂わせていた。
その場の持つ気に、広大な訓練場が更なる重みを加えていた。
内部では、足音と話し声が行き交っていた。生徒たちが中央広場へと集まっていく。
その外で、カインは同じペースで走り続けていた。
小さな束に結んだ黒髪が、左右に揺れる。
正門のそばに、一人の青年が待っていた。
カインが姿を現すと、すぐに手を上げた。
「やっと来た。今日はナタンに何回起こしてもらったんだ?」緑の髪の青年が、からかうような口調で言った。
「悪い、ディラン。夜更かしした」カインは鞘をうんざりとした様子で叩きながら答えた。
「制式サーベルはまだ気に入らないか」
「嫌いだ」カインは人差し指を立てた。「野心だけはいっちょ前の爪楊枝みたいだ」
「はははっ、まあ気持ちは分かるけど、一年目は必須だからな」
ディランはカインの肩に手を置いた。
「慣れるしかないぞ」その目が、冗談だと告げていた。
遅刻への焦りはどこへやら、カインはサーベルへの不満を続けた。
遠くから声が上がった。
「もう時間がないのに!あなたたち、入口で何してるの!」
息を切らしながらも、それを隠そうとしながら近づいてくる少女。
「あ、エラーラ!」ディランが手を上げた。
彼女がグループの前で止まると、カインは笑みを浮かべて口を開いた。
「俺たちより遅く来た人が言うことじゃないよな」
エラーラはわずかに頬を赤らめ、一枚の紙を取り出した。
「迷ったの、いい!?地図が分かりにくくて、しかも間違ってるのよ!」
カインは地図に向かって指を向けた。
「悪い地図め。誰がお前に逆さまになる許可を出したんだ」
「ああーっ!馬鹿にしてる……!?」
「まあまあ」ディランが笑いをこらえながら割って入った。
「もう式典が始まりそうだ、急ごう」
カインとエラーラは顔を見合わせ、互いに笑みを交わした。
二人揃ってディランにうなずき、学院の中央へと走り出した。
「そこ!式典が始まるぞ!」教官の鋭い声が飛んできた。
三人は急停止した。エラーラの体は、二人よりも明らかに固まっていた。
「急がないと罰則だぞ」
「はい!」三人同時に答えた。
その後の走り方が、滑稽なほど切迫したものになった。
エラーラが呻いた。「もう……初日から怒られるなんて」
「逆さまの地図が生んだ、お前の人生最大の失態だな」
カインの一言に、ディランが笑いを弾けさせた。
「ああーっ!」エラーラは腕で声を押し殺した。
中央広場に到着すると、他の生徒たちはすでに整列を終えていた。
壇の中央に、規律と威厳を体現したような女性が立っていた。
手入れの行き届いた重厚な鎧を纏い、腰には長剣を帯びている。
「まだ始まってないみたいだ」カインは潜り込める隙間を探しながら言った。
二人もそれに続き、生徒の列に素早く紛れ込んだ。
困惑した視線とひそひそ話の中、三人は隙間を見つけて何食わぬ顔で整列した。
ディランは落ち着いた様子だった。カインは前を向いたまま、右目を手で覆った。
右隣のエラーラは、髪の毛一本さえ動かないほど硬直していた。
「なんとかなったな、カイン」ディランがつぶやいた。
「指揮官が話し始めてたら、たぶん処刑されてた」カインは左目だけでディランを見た。
ディランは笑いを飲み込み、軽く咳払いをした。
「大げさだぞ、カイン」
「気をつけ!」
その声は、最後のひそひそ話まで切り裂くような鋭さだった。
空気そのものが凍りついたかのようだった。
その場にいる全員の肩が、瞬時に固まった。
声そのものから権威が滲み出て、その場にいる全員の体を貫いていくようだった。
「私はマエナ・アーデント指揮官。クロスゲートのリーダーであり、諸君全員に責任を持つ者だ!」
指揮官は二歩前へ出て、生徒たちへと両腕を広げた。
「アルカ・ノヴァへようこそ!」
「諸君はその潜在能力と努力によって選ばれた。しかしこの学院では、それ以上のものを求める」
「献身、決意、そして倍の責任感を要求する」
「基準を満たせない者には罰則を与え、最終的には退学となる」
マエナは腕を下ろした。片手を腰に当て、もう片方の手を剣の柄に添える。
「諸君が選んだ道は、軽く見ていいものではない」
「以前は数字で評価され、注意で済んでいた」
「ここでは違う」マエナは乾いた、力のある声で続けた。
「将来、失敗は悪い点数では済まない——命で払うことになる」
その言葉の重みが、広場の空気を一変させた。
生徒たちは、これまでの教師とこの人物との違いを肌で感じ取っていた。
「今日、罰則を受ける者が三名いる!」マエナの視線が、一人一人を探るように巡った。
三人は、魂が体から抜け出そうとするのを感じた。
カインがそっとエラーラを見ると、彼女は紙よりも白くなっていた。
「だが……今日は初日ゆえ、私の温情を期待してよい」声のトーンが僅かに落ちた。
「ただし、その三名とは直接話をする」かすかな笑みが唇に浮かんだ。
「そして今日中に、私自身が罰を与える」
エラーラの顔に残っていたわずかな血色が、完全に消えた。
透明、というのが最も適切な表現だった。
「まさか学院全体の掃除じゃないといいけど」カインのつぶやきを聞いた瞬間、エラーラは存在感ごと消えかかった。
「カイン・ドーンフォールン」
指揮官は、叫ばなくても声が届いた。
自分の名を聞いた瞬間、カインの全身が固まった。
(死んだ)
体がエラーラと同じ色になりかけたが、かき集めた意志の力でそれを防いだ。
「はい、指揮官!」
「前に出ろ。最高評価で入学した生徒として、挨拶をしてもらう」
マエナはそう言い、それが提案ではないことを明確にした。
カインは視線を上げたまま生徒の列を抜け、確かな足取りで進んだ。
(挨拶なんて聞いてない!)焦りを飲み込みながら心の中で叫ぶ。
壇に近づきながら。
(言われてたっけ?くそ、覚えてない)
カインは段を上り、壇上へと立った。
その高さから見渡すと、全生徒の視線が一斉にこちらへ向いた。
指揮官へとゆっくり歩み寄ると、彼女は一歩下がり、壇の中央を譲った。
仲間たちの顔を見た瞬間、額に手を当てそうになったが、途中で止めた。
目を閉じ、ゆっくりと二度息を吸う。
目を開け、真っ直ぐ前を見据えた。
「アルカ・ノヴァの仲間たち……」
「私たちはその潜在能力によって選ばれた。だが、それ以上に、献身によって選ばれた」
「私たちはまだ、目標に近くもない」
その言葉は、個人的な意味を帯びていた。
カインは手を握り締め、制服の紋章の上に当てた。
「気を散らし、努力をやめれば、目標には届かない」
「何も私たちを止めさせるな!」
エラーラとディランは目を見合わせ、表情を引き締めた。
腕をわずかに上げ、手を伸ばして指の腹を額に当てた。顔の右半分を覆うように。
「前に進み続けなければならない……もう限界だと思う瞬間でさえも」
その言葉を口にした瞬間、肩から力が抜けた。腕を下ろし、続ける。
「私がその例だ。指揮官に名前を呼ばれたとき、遅刻の見せしめにされると思った」
「まだ生きていることが嬉しい」
他の生徒たちは、その姿勢の揺るぎなさを呆然と見つめた。
ディランとエラーラの顔が、固まった。
ディランは両手で顔を覆った。
「こいつは本当に……」
カインの姿勢は微塵も変わらず、根拠のない自信をたたえた目で全員を見渡し続けた。
計画された冗談なのか分からなかったが、困惑の中で生徒たちは安堵を感じ、それまで積み上げていた緊張が少し解けた。
「もう思いつかない……というわけで、以上です」
広場が、しばし静まり返った。
カインが中央から離れると、生徒たちの間にひそひそ話と小さな笑いが広がり、やがて拍手へと変わった。
義務からのものか、本心からのものか、判断がつかなかった。
(悪くなかったんじゃないか)そう思いかけたところで、自分が何を言ったかを思い出した。
一段、降りた。
(いや……良くなかった)最後の言葉の意味がようやく腹に落ちた。
「静粛に」マエナは声を上げなかった。それでも権威は貫いた。
彼女はカインに近づき、肩に手を置いた。
「式典が終わったら……残れ」今度は声が低かった。だが、指揮官であることに変わりはなかった。
カインはうなずくしかなかった。
(やっぱり……良くなかった)
後悔しながら、冷や汗が背中を伝うのを感じた。自分がやらかしたことが、頭の中で繰り返し確認されていく。
カインは壇を降りた。足取りは、相変わらず確かだった。
ひそひそ声を背負いながら、今度はより抑えられた声の中を抜けて元の場所へ戻る。
戻るなり、ディランが少し身を傾けた。
「いい挨拶だったな」囁く。
「うるさい」同じ声量で返した。
ため息の後、マエナが続けた。
「仲間の……挨拶を聞いてもらった」指揮官は生徒たちを見渡した。
「彼は正しい」
マエナは即座に背筋を伸ばした。
「私の仕事は、諸君をこの世界が持ち得る最も鋭い刃に鍛え上げることだ」
「その目的は——自分自身を守ること、そして将来共に戦う者たちを守ること」
一拍置き、手を伸ばした。
「これからの五年間は、地獄のような試練となる」
「訓練し、学び、努力が痛みとして感じられるまで続ける」
指揮官は剣を抜き、切っ先を壇に当てながら前方に構えた。
「揺るぎないチームを築け。今日から先、耐え抜いた者は——仲間だけでなく、家族を得る」
「常に覚えておけ。鋭い刃は、扱い方を知らぬ者にとって死そのものだ。決して……油断するな」
マエナは剣を掲げ、全生徒へと向けた。
「新たな家へようこそ。アルカ・ノヴァへ、歓迎する」
拍手が広場全体に響き渡った。
カインとディランの視線が交わり、共犯者のような笑みが浮かんだ。
今日、二人が選んだ道が始まった。
隣のエラーラはようやく物質界に戻ってきたようで、心からの安堵の笑みを浮かべながら拍手していた。
指揮官が剣を収めると、拍手が収まった。
「二時間、学院内を自由に見て回れ」
「終わったら中央廊下に集合。教官が各クラスへと振り分ける」
息を吸い、表情をわずかに緩めた。
「解散」指揮官は踵を返した。
生徒たちが小さなグループに分かれて散り始める。
カイン、ディラン、エラーラの三人は一緒にいた。三角形を作るように向かい合って。
「もう終わったと思った」エラーラがため息をついた。ようやく肩の力が抜ける。
「俺もだ」ディランが苦笑いした。「カインが遅刻のこと言い出したときは特に」
「カイン、馬鹿なの!?」最初の恐怖心なしに、エラーラが怒った。
「指揮官は温情を見せるって言ってたじゃない!」
しばらく息を整えてから、もう一度力が抜けた。
「まあ……あなたが責任を取ってくれたから。私たちは大丈……」
「そこのお前たち、来い」
教官の声が、会話を瞬時に断ち切った。
わずかな安堵と共に、顔の色も再び消えた。
三人は教官に引率され、指揮官が待つ壇へと戻された。
歩きながら、カインはエラーラの足取りを観察した。
膝を曲げているのかすら怪しいほど、固く、ぎこちない歩き方だった。
段を上り終えると、教官が言った。
「指揮官、ご指示の生徒を連れてまいりました」
マエナは背を向けたまま、他の教官と話をしていた。
「ご苦労。下がっていい」手を止めずに答えた。
教官が去ると三人の緊張が跳ね上がり、マエナの存在感がさらに重くのしかかってきた。
過ぎていく数分が三人を窒息させるようだった。終身刑を宣告された罪人と同じ感覚だった。
用件を終えたちょうどそのとき、マエナが振り返り、まっすぐ三人へと歩み寄ってきた。
「まず確認しておく」声は淀みなく、直接的だった。
「遅刻の言い訳には興味がない」
「学院だからといって、アクシデントが許されるわけではない」
三人の目を、順に射抜いた。
「入学式の当日ならなおさらだ」
分厚い手袋をはめた手を額に押し当てた。
「私が従うべき規則がなければ、三人はもうここに足を踏み入れることはなかった」
声が鞭のように突然鋭くなった。
「規律を受けるときは——気をつけ!」
三人は即座に姿勢を取った。肘を脇腹に付け、握り拳を天に向ける。
体のかすかな震えが、緊張を裏切っていた。
それでもエラーラの姿勢は完璧で、寸分の乱れもなかった。
指揮官は固定された、威圧的な目で三人を見た。
永遠のように感じられる時間の後、ようやく息を吐き、声のトーンをわずかに落とした。権威は失わないままで。
「だが今日は運がいい。諸君の……遅刻を罰することより優先すべき用件がある」
「今のところは……」
マエナは三人を見て、剣の柄を握った。
「罰を免れたわけではない」好奇心で近くを飛んでいた鳥まで凍らせそうな冷たい笑みとともに続けた。
「授業が終わったら、三人とも私の執務室へ来い」
笑みが僅かに深まった。三人にはかろうじて知覚できるほどに。
「私自身が確認する」
三人を打ちのめした恐怖は、あまりにも実体的で、恐怖という感覚自体がその場から逃げ出したいほどだった。
それでもエラーラは、一ミリも姿勢を崩さなかった。
それどころか……息をするのも忘れたようだった。
誰も彼女に気づいていなかった。その硬直ぶりは、壇の装飾品と見まがうほどだった。
「以上だ。下がっていい。クラス分けの後、執務室で待つ」視線は三人に固定されたまま。「遅れるな」
「はい、指揮官!」
カインとディランが声を揃えて答え、彫像から絞り出したような「はい、指揮官」がそれに続いた。
二人が向き直る中、エラーラは軸の上で回転するだけだった。
三人はゆっくりと歩き始めた。
「ドーンフォールン、お前は残れ」マエナの声が、カインを完全に止めた。
(死んだ)
その言葉が口をついて出そうになった。
ディランとエラーラが振り返ると、カインは軽く頭を動かし、先に行くよう伝えた。
二人は察して歩き続け、カインは指揮官と二人きりになった。
初めまして。メキシコから来た作者です。私が創り上げているこの物語を、皆様と共有できることを大変嬉しく思います。
母国語からこれらの章を翻訳するために一生懸命努力しています。私の日本語はまだ基礎的なレベルなので、人の助けを借りたり、翻訳ツールを活用したりしながら執筆しています。
この世界観を少しでも楽しんでいただければ幸いです。よろしくお願いします!




