少女は決断する。
「せっかくなのでばれましたし話してあげます。最初から。」
アシバに引きずられるようにあそこから連れ出されて別室に入った。
そして隣にアシバ。机を挟んで前にジャネットが座っている。
「ここにいるのはあなた達の世界を作った神という存在にあたるもの。」
目の前に神様がいて混乱して頭の中ぐちゃぐちゃだけど、ジャネットさんが説明してくれるらしいから話だけでもちゃんと聞かなくちゃ。
「世界を作り守る。それがお仕事。だけど困りごとが発生。敵が誕生きまりした。」
「敵?」
神様に敵がいるの? 悪魔?
「それの存在の名称は7災シン。世界に災いを与える七つの存在。」
しちさいしん? それが神様の敵?
「7災シンは世界から世界へと移動できる存在。世界にやって来てはやべー厄を置いてくやべー厄介な存在。その内の一体がこの世界に産まれました。」
え?!
「この世界にいる7災シンはやべー生き物を生み出す事が出来る。大軍作りて作り管理される世界を襲うます。そして人間を殺害。」
「…まさか、私が見たのも?」
「そう。あれも7災シンが作ったもの。」
「そんな。」
あの蟻みたいな化け物が神様と、私達の敵。
「それと戦う存在生まれ出す。名称はユーシャ。」
「勇者?」
それって物語に出てくる存在?
「僕達の事だね。」
「え?!」
アシバが、勇者?!
「正しき名称はユーシャ。産み出された理由の一つは先ほど説明通り、7災シンが産み出した生物の駆除。あとついでに色々。」
「駆除って、アシバは他にもあんなのと戦っているのですか?」
「正解。ユーシャの設計では駆除に適した肉体にしている。治癒能力とか戦闘能力とか、あと色々。」
「だから、あの時の怪我も治っていたんですか?」
「あの時?」
「前に僕が虫型の奴に吹っ飛ばされた時。」
「なるほど。あの程度の損傷ならアシバでならすぐ完治。そう造りますた。」
「そう、だったんですか。」
信じられない。話を聞いても全然信じられない。
だけど、あの時見たアシバの怪我はどう考えても綺麗に治るなんて無理。
ジャネットさんの話を信じるしかない。
「質問、存在します?」
「…無いです。」
何が分からないのかすら分からない。
話を聞いても信じられない。混乱している。
だけどジャネットさんが嘘をついているとは何故か思えない。
「で?」
「え?」
ジャネットさんに声をかけられる。だけど意味が分からず言葉が出ない。
アシバの方を見ても何も言ってくれない。
「どうする?」
「どうするって、何を?」
ジャネットさんが何を言いたいのか分からない。
「このままここにいたらあなた惨く死ぬ可能性高さ。」
「…え?」
死ぬ? 私が?
「あなた弱い。ここあなたの世界違い。だから死ぬ。」
「…ここは危険な場所って事ですか?」
「そうかも。」
…死ぬ。
ここにいたら死ぬ危険がある。ジャネットさんはそう言いたいの?
「で? どうする? 元に帰る?」
「帰る?」
どこに?
「そう元の世界に。今なら引き帰れる。」
…たぶん、ジャネットさんは本当の事を言っている。
このままここにいたら私はきっと殺される。なぜかそんな気がする。
このまま元の世界に戻ったらきっと長生きができる。なぜかそんな気がする。
「帰るの?」
アシバにそう聞かれて振り向くとアシバがこっちをじっと見ていた。綺麗な目で私を見ている。
その目を見て、私は決断した。
「…私は。ここにいたいです。」
死ぬと分かっててここに残るのは、怖い。
そしてそれよりもジャネットさんの存在が怖い。なぜだか分からないけどジャネットさんは関わったらいけないと思う。
だけど。
死ぬのは怖いけど。
アシバと離れるのは、嫌だ。
「そっか。良かった。」
そう言ってアシバが立ち上がり私の手をとる。
「話は終わり。行こうナナ。案内するよ。」
「え? でも」
「いいだろう。そう会話は終了。それ以降は好きにしなせい。」
アシバにぐいぐいと手を引っ張られるので私も立ち上がる。
そしてアシバに手を握られたまま歩き出す。
これから私が生きていくこの場所を歩き回る。




