06.ぶつかり合い
成功。全ては上手くいったわ。ヴァド=ホワイト。怪しまれないためにもレディ=ホワイトに改名していたわね。苗字を変えないとバレバレよ。それに「POPなヘドロ」討伐時に付いた額の傷、流石の貴方でも一日じゃ癒えなかったわね。
観念しなさいヴァド=ホワイト。彼に私の実力を認めさせある願いを叶えてもらうのよ。絶対に。
「剣術士武闘会」では彼がどうでてくるのか。今まで頑なに実力を隠していた理由は恐らく弱い自分を見せたくないプライドが邪魔したのね。
彼はそういう人。こんな強さを博しながらもきっと伝説の【スキル】女装、このスキルが発現するまで自分の実力を認めなかった、自分を究極へ追い込むまで認めなかったと言うこと。
このスキルが発現するという事はステータスはもう既に全てMAX。到底私の敵う相手じゃない。ステータスを究極にまで上げないと自分を認めない。なんと言う向上心の高さっ。尊敬だわ、さすが私のあこがれ! 期待を裏切らない!!
そしてスキル女装が本物かどうか、生徒の目を誤魔化すことが出来る程のものなのか。自分の実力を試すためにわざわざ実力主義の女子校へ入ってきてるのだわ。ここまで慎重に自分の実力を見極める。まさに強者にふさわしい。
そして最強になった彼に訪れたイベント、「剣術士武闘会」この大会で彼は恐らく実力を出してくるはず。自分が魔獣殺屋だと言うことを知らしめるいい機会。すべてを読んで提案したもの。さぞ喜んでいることね。
興奮しすぎて声が震えていたもの。ここから『最強』になった彼の目的は自分の強さを世界中に知らしめること。
いいわ! その勝負のったわ! ヴァド=ホワイト! 決闘の日、手を抜いたりなんかしない。女子だからって舐めてもらっちゃ困るわ、観念しなさいヴァド! 私の計画的作戦、抵抗できるならやってみなさい!!
♡ ♡ ♡
俺は考えた、考えに考えを重ね考えまくった。どうしたものか、実力を全面に出してボコボコにするのか。いいやそんな事をしたら正体がバレる。生徒会長の実力は校内全体へ知れ渡っており校内随一のステータスを持つ生徒会長を俺がボコったらステータスを疑われるに違いない。
いっその事このまま寝てしまいたい。俺はベッドで腕を組みながらゴロゴロしている。
「剣術士武闘会」それに何故俺なんかが呼ばれたんだ? 参加者なら他に腐るほどいるだろう。転校生だから一度手合わせがしたかったのか? それとも俺に期待でもしてるのか? いずれにせよ状況は変わらない。ポジティブに捉えなきゃな。
いやあ、それにしても可愛かったなぁ〜。健全な日本男児であれば断れないぜありゃ。あの美貌はさることながらスタイルの良さ、一度『生』でお目にかかりたいものだ。
……なんて気持ち悪い童貞の発想だよなー。
いや、ちょっと待てよ。校内にいるんだからラッキースケベくらいあるんじゃないか? 例えば階段で転んで揉み揉みしちゃったり? トイレの鍵のかけ忘れで鼻血展開だったり??
ん? いや、いや、まてよ、俺が作ればいいんじゃないか? ラッキースケベを装う計画的スケベを作ればいいんじゃないか? そうだ「剣術士武闘会」ここでならチャンスは十二分にある。きたぞ神展開っ!! 今の俺冴えてる気がする、!
しかし、剣を交えるだけじゃ剣に当たるだけだ。俺の剣ならまだしもタダの剣だからな〜。どうにか剣を使わずに戦う方法……
敢えて剣をボロボロに生成し、『生成したら壊れかけだった剣』とかで狙うのもありだ。
他にも、『この聖剣が超KATEEEくせに掴めな過ぎる』剣自体は硬いけど持ち手の部分が滑りやすく、不本意に落としちゃった演出をすると言うともあり。
とまあ色々考えては見たが俺は一番シンプルにいこう、下手に怪しまれちゃ俺の今後が危ない。
よし決めた、俺は決闘「剣術士武闘会」の当日、剣忘れた大バカ者として、手ぶらで会場へむかってやる。
観念しろ生徒会長! 俺の計画的スケベ、抵抗できるならやってみな!!
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