90 契約内容にはご注意を
「大変御待たせしました物品の件ですが討伐形式でミリア様の提案通りに行う
事になりましたまたハルカ様シルビア様の指名依頼として2件の目録作成を
ギルドから依頼しますただ、目録作成の場所をセイ様のお屋敷を
お貸しください。問題の2名については私ども詳しくありませんので
専門家を此方に来て頂けるように要請しておりますもう少しお待ち下さい」
「解りました少し時間が有るようですのでちょっと聞いても良いですか
実は氷室とサイロそれとワインの貯蔵庫作ったのでそれにドアを
付けたいので何処か腕のいい職人さん御存知ありませんか」
「それならボンゴさんが良いでしょう場所はボルドが知っていますので
お聞きください」「はい解りました。ありがとうございます」
そうこうしてる内にシルクが到着して応接室に案内された
「あらセイ様ではありませんか」
「シルクさん、専門家と云うのはシルクさんだったのですね」
「お二人はお知り合いだったのですね、では自己紹介は省かせて頂きます
シルク様、要請に応じて頂きありがとうございます
シルク様をお呼びしたのは所持している奴隷が犯罪を犯した場合処置と
現時点では犯罪をこの国では犯していませんが過去と言っても
其ほど昔ではありませんが他国で犯してこの国で奴隷となった者の
処遇についてどう処理すれば良いのか専門家であるシルク様に教えて
頂きたくお呼びした次第です」
「そうですか、解りました
まずセイ様、奴隷との契約内容が甘過ぎましたね人を信じるのは
美徳だとは思いますが契約内容が甘過ぎると今回のような事がおきます
私のお店で買って頂いた奴隷には一般的な契約の中に主人の財産を
故意に害してならないとの契約を盛り込んでいます恐らくその奴隷は
契約にそのことが含まれていなかった為に横領出来たのでしょう
その奴隷が犯した罪の原因の一端はセイ様にも有ることご理解下さい」
「あっ、その通りです、すいません 此れからは気をつけます」
「一般的な倫理観を持っておられる方にとっては当たり前過ぎて盲点
となります、仕方ない事ですでは本題に入ります
その2名の奴隷の種類はなんでしょう「戦争奴隷です」わかりました
でしたら罪を犯した奴隷はお好きにして下さい。ただし、処分する
つまり殺す場合は衛兵に届けて下さい殺すに値する罪を犯したかどうか
それが妥当か判断して貰って下さい銅貨一枚を主人から盗んだから殺す
と云うのは余りにも不当ですから今回は推測ですがかなりの金額だった
のでしょう「金貨50枚ほどです」でしたら問題ありませんね
次にもう一人の奴隷ですが一応、その奴隷が手配されているかどうか
確認して下さい「一応2名とも直ぐに照会します」もし手配されていれば
衛兵に引き渡して後の事は衛兵がするでしょう。しかし、そうでないなら
今回の場合、この国で犯罪を犯した訳ではありませんから扱いは微妙です
一番、簡単なのは売却する事です手元におきたいのなら別ですが···」
「照合終わりました2名ともこの国では手配されていませんでした」
「そうですかセイ様、相談ですがその2名、私共に売却しませんか?
私共奴隷商は奴隷に対し奴隷の種類を選別出来る権限を持っています
奴隷の紋章が種類よって違うのはそう言う事です無闇に使う事は
出来ませんが今回は問題ありませんどうでしょう?」
「引き渡しは明日の午後以降で良いのであれば是非ともお願いします
手元に置いておくには問題があるので」
「こちらは問題ありません確かお住まいはずっと空き家だった大きなお屋敷
ですねこちらから伺わせて頂きますその時値段は決めさせて頂きます」
「あの~奴隷なんですが会計が出来る奴隷が入荷出来たら
教えて頂けませんか?欠損していても大丈夫ですので」
「解りました。お知らせします では、これで失礼します」
「本日は忙がしい中、おいで頂きありがとうございました」
「今日はありがとうございました。明日お待ちしています」「はい、ご機嫌よう」
「エリナさんも今日はありがとうございました。それと目録作成の件ですが
明日から始めるんですよね「はい」お待ちしています。それでは僕達も
これで失礼します。お疲れ様でした」「お疲れ様でした」
◇◇◇◆◆◆◇◇◇◆◆◆
「まだ、薬師ギルドに行こう」「はい」
「こんにちは、アーニャさんギル爺さんいますか相談したいことがあって来たんです」
「こんにちは、セイ君居るからちょっと待っててね」
「大丈夫よ応接室で待ってて」「はい」
◆◆
「セイどうしたんじゃ美人さん連れて」
「あっ紹介しますミリアです今日は護衛で来て貰ってます」
「紹介に預かりましたミリアですよろしくお願いいたします」
「ここのマスターをやっておるギルバートじゃギル爺と呼んでくれよろしくじゃ
ところでセイ、また注文が入ってのう急ぎなんじゃが頼む数は同数じゃ」
「まだ瓶が来てないんですがギルドで用意できますか?」
「もちろんじゃ♪おーい、アーニャ、ポーション瓶の用意してくれ」「はーい」
「実は執事勤まりそうな人雇いたいのですが心当たりありませんか?
奴隷を育てて見ようと思って試して見たんですが僕の落ち度もあって
横領されそうになりました警備や護衛は充実してるんですが
それ以外がちょっと···流石に20人近くの人間を見るのは一人では
出来ません出来たとしてもそれに掛かりっきりになってしまいます
家全体を見てくれる人が欲しいんです」
「そうじゃのぉ ロルフは心当たりないかのぉ」
「そうですな、私の兄は如何でしょうか?兄は病で職を辞しましたが
ここ最近は回復しており体調も良いようで働きたいと言っております
あと補佐として私の姪、兄の末の娘を付ければ問題無いかと
女性の執事は大体がその家の奥様の係りになるのが普通ですが見習いなら
問題無いかと」
「おおそうじゃアルフがおったの病が回復したか良かったのぉ」
「はい私共も喜んでおります」「どうじゃセイ」
「はいロルフさんのお兄さんでしたら申し分ありません
お兄さんさんさえ良ければ明日の午後からでも来て頂きたいです」
「そう言う事じゃロルフ、アルフの意思を確認して参れ」「はっ」
「よろしくお願いします。時間あるようだからポーション詰めて来ます」
「そうじゃなよろしく頼むゾイ」
アーニャから瓶等を受け取り調合室へ一度、瓶と瓶立てとコルクを出して
インベントリの中に収納してポーションを詰めてコルクで詮をするそれを
瓶立てに並べる作業を一瞬で行うそして視認した場所に排出して作業が
終わるそれを見ていたミリアは唖然としたミリアから見れば瓶と瓶立てが
現れたと思ったら消えて瞬きしてる間に240本ものポーションが詮まで
されて現れたのだから
「ごっ、ご主人様いっ、今のはなんですか?」
「俺のスキル、インベントリと言ってアイテムボックスの最上位スキルだよ
生きる資格を得た時に多分時の女神クロノスからもらったスキル
最初はアイテムボックスのように物の出し入れしか出来なかったけどね
便利になったよ さっ箱を取り出して終わり」ミリアは呆然としていた
◇◇◆◆
「アーニャさん終わったよw検品して」「ええ、えっ、ほんとだ」
「じゃ検品していくから封をしていってね」「了解です」全ての作業が終わり
「アーニャさんポーションの代金薬師ギルドのカードに振り込みできるのかなぁ」
「できるわよ」「じゃ振り込んでおいて」「解ったわ明細は今度で良いの?」
「うん、そういう事でよろしくお願いします」「了解」
◇◇◆◆
「作業終わりました」「早かったのぉ 丁度ロルフも戻ったところじゃ」
「兄に聞いたところ是非とも働きたいとのことでした」
「良かった、こちらから迎えに行きましょうか?」
「ロルフ明日の午後は時間あるじゃろアルフについてやれ」
「そうさせていただきます」
「明日の午後、お待ちしております では、これで失礼します」
「おお、ポーション助かったゾイ、また頼む」「はい」
◆◆
「ミリア市場で買い物して屋敷に戻るぞ」「解りました」
市場で蜂蜜、小麦粉、林檎、蜜柑砂糖、干し葡萄と葡萄、檸檬
バター他野菜を買って屋敷に戻った




