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俺は俺 帝都

寸止めが少々危ないかと思いましてR15つけました。

俺は帝国のあちらこちらにアジトと呼べるものをいくつか作ってあった。

そこへ転移する。

水鏡を利用して跳ぶ転移は他の方法より探知しにくいはずだ。

かつらをかぶり、服装を整えて、外へ出る。


視界の隅に入る俺の店はまだ営業しているみたいだ。

すぐに何人かの監視者が見つかる。

そのまま通り過ぎて団子屋に入る。

「求人見てきたんだが。俺だよ俺、忘れたら泣くぞ。」

「なんだあんたかい、内の人は中に居るよ。」


店の奥の階段を下りた小部屋にライルがいた。

「俺だよ俺、忘れたら泣くぞ。」

合言葉だ。

「タロ様ですね、お変わりになられて。」

姿が変わった時ようだ。

「挨拶はいい、状況報告。」

「組織の総員57名いつでも動けます。」

「よし、現状報告。」

この聞く順番も合言葉だ。


ライルが話し出す。

この国は現在神によって直接支配されていて、唯一神トゥルーの僧侶は一部を除いて光神アシュタルトに宗旨変更をした。

金の魔王と木の魔王は光の神に恭順を示し元の国に戻った。

光と相性のいい火は光の神が吸収し、相性が悪かった土は光の法王に下げ渡された。

光の法王の顔は誰も見たことが無いが若い女らしいといううわさがある。

マイアとシェリーの行方は分からない。

俺はライルに国の上層部について出来るだけ情報を集めるように指示を出した。

「その法王の素材に使われているのがシェリーだろう。トゥルーの大神官はロスマインドと縁戚だったはずだ。女好きで何かと悪いうわさがあったが確証がなくて泳がしていたんだが、あいつならシェリーが心底嫌っていたからアシュタルトが使っても不思議はない。」

「タロ様、黒い目黒い髪に対して最高の警戒態勢がとられています。暫くここで隠れておられるようにお願いいたします。髪の毛はそのかつらでよろしいようですが、目はなんともなりませんので直接動かれるのは御自制ください。」

「ではしばらく世話になる。」


そのころ、神殿の奥では鏡の前に立つ姿があった。

「何度見ても醜いのう。姫がとことん嫌うのもこうしてみれば仕方のないことじゃが、おとなしく我のものになっておればこのような目にあわずに済んだのじゃ。」

鏡には中年の脂ぎった醜悪な顔が映し出されていた。

その三白眼の小さい目は硬く閉じられ、いつもはだらしなく緩んでいた口元も無念さでまっすぐに閉じられていた。

左手が右肩に上がり、そこで止まっていた衣装が下に落ちる。

右手は自らの体の柔らかさを堪能する。

「何度見ても美しいのう。姫よ、いや今はシェリーと申したか、気分はどうじゃ。大嫌いな男にすべてを晒し、自由にされる気分はどうじゃ?いいじゃろう。わしの感じることをひとしく感じられるからのう。」

鏡のなかでシェリーの姿が揺らめく。

美しい指が左胸に当てられ閉じられていた目を無理やり開かせる。

むりやり開かされた目を、いやらしい笑みをうかべ上気した顔が見下ろしている。

「今のうちにしっかり見ておくが良い。美しい体につけられたこの醜い左むねのできものはロスマインドと同じように腐り落ちることになろう。それを為すのがタロじゃ。すでに帝都に戻っておるぞ。そしてこの体にむりやり霊薬を飲ませるのはタロじゃ。わしは姫のために出来るだけ抵抗してやろう。タロは必ずのませてくれるぞ。腐り落ちるのは姫のほうだとは知らずにのう。」


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