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横田広域警察24時  作者: 魚河岸ボブ
第2章 頑張れ、新任捜査官
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ー First mission ① ー

 国内外の複数の機関から、日本国内におけるサイバーテロの兆候が指摘された。兆候を掴めるのは珍しいが、分析筋によると、犯人は「承認欲求の強い愉快犯」と推定された。YPDにも捜査指令が既に出されている。既に数件の違法ハッキングを確認、ハッカーとしての腕は良さそうだった。

 住所は標定できている。荒っぽいやり方もGOが出たので、早めにカタがつきそうな案件だ。


 大規模な作戦や複合的な要素が絡んだ事件の際には、必要な人材を集めてチームとして編成し、メンバーは解決まで付き合わされる。

 今回は捜査課から強行班長とサイバー専門の分析官が骨幹要員として指名され、10名に満たない規模ではあるがそれなりのチームが作られた。副長からは「このまま行くとマズいことになるから早く捕まえろ」と指示が出ている。


 数回のブリーフィングを重ね、ガサ入れの決行日になった。班長と分析官はアジトで待機中の強行班メンバーとは別に準備を進めている。

「リズ、拳銃は1911にしてくれ。念のためマグを共用できるようにしたい」

 班長は自分の装備を準備しながら、サイバー担当のリズことモデナ分析官に声を掛けた。

 犯人宅への突入(ガサ入れ)は班長とリズが担当、周囲の封鎖やバックアップに強行班の1個チームを投入。オペレーター(TECO)は専属で確保できなかったが、日替わりでも問題ないと踏んだ。

 分析官が突入に加わるのは珍しいが、リズが参加するチームの場合、大抵は本人が熱望する。リズはどうしてもショットガンを撃ちたいらしいので、ドアブリーチも任せることにしている。

「OKボス、いつものコマンダーだよ。PC壊すなら電子破壊用散弾(Damm shot)使う?」

 特殊カーボンファイバーの詰まったショットシェルをシャカシャカ振りながら笑っている。

「いや、できればPCも手に入れたい。ビーンバッグ(非致死性弾薬)と、バックアップでスラグと00を」

「了解しました、sir!」

 シェルポーチに散弾をねじ込みながらリズが楽しそうに答えた。一体何発持っていくつもりだ?と班長は訝しんだ。犯人を蜂の巣どころか挽肉にししまうつもりなのではなかろうか…。


 今回の目的の1つは、新人を加えたシフトチームに現場経験を積ませることだ。B-3、期待の新人の一人「マコ」がいるチームだ。


ー ー ー ー ー


 初任務、初任務である。


 サイバーテロ犯のアパートをガサ入れ、私達はその現場周辺で犯人の逃亡や民間人の侵入を阻止する簡単なお仕事に就く。問題なのはそのガサ入れメンバーが、『姿を見れば泣く子も黙る』という噂の強行班長と、銃を握るとバーサーカーに変身するリズ教官ってことかな。やばい緊張する…!


 作戦は昼前に開始する。この時間帯なら通行人は散歩の老人とヤ◯ルトレディーのお姉さんだけだ。あのお姉さん、乳酸菌飲料を配達しているだけなのに、見てるだけで癒されるんだよなぁ…おっといかんいかん、緊張して現実逃避しかけてた。


 B-3チーム全員が分散してアパート周辺の路地に張り付き、いよいよ準備完了。

『B-3チーム(B r a v o) レディ』

 チームリーダーのゼンジさんがダンディな声で報告する。あの人、普段は話好きなオッサンだけど仕事は絶対外さないんだよなぁ。今の声は絶対作ってるけど。


『Start mission』

 リズ教官から無線で作戦開始がコールされた。


『All units, start mission』

 オペレーターの無機質な声で復唱が入る。始まった…!

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