6/6
零話 王妃様は元魔女
数年後、すっかり成長した未来の王に求婚される魔女の姿が、森に在った。かくして孤独を愛した魔女は人間に戻り、いずれ王となる伴侶を支えるよい妻に、そして優しい母になった。
二人はいつまでも新婚気分で、らぶらぶのいちゃいちゃ――。
「……レスト、何を話しているのですか」
「ん?」
「だから、『何を』子供達に話しているのです」
「実はピアが父様と母様の馴れ初めを聞きたいって言うから、ちょっと話してたんだよ。出逢った頃のアーネがどれくらい可愛かったのか、思い出すだけで私は……あいたっ」
「そういう事を言うなら森に帰ります。今からでも復帰できますし」
「ダメだよ、もう帰さないって言ったのに」
「ど、どこ触って……っ!」
「ずっと一緒にいるって約束したじゃないか。ほら、ピアもぎゅーっとしないと、母様が森に帰ってしまうかもしれないよ? さぁ、帰れないようにみんなでぎゅーっとしてあげよう」
「……もう、知りません」




