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序章
猫を被る、という諺がある。
意味は「うわべを大人しく見せかける」「生まれ持った性質を隠す」などがある。
この諺に良い感情を抱くものは少ないだろう。
相手を欺く意味合いが強く、不快感を与えてしまうことが多々あるからだ。
だが、こう捉える事も出来る。
これは円滑な思想意志の伝達を行うための手段ではないか、と。
本性のまま生き続けることは難しい。
だからこそ相手を「観察」し「洞察力」をもって何を求められているのかを判断する。
これにより、円滑な思想意志の伝達を行えるのではないだろうか。
さて、これから1つの謳を披露しよう。
大切な「何か」を護るために、臆病で怠惰な自分を隠し続け戦うことを選択した子たちの物語を。
至上最強にして最高の猫被り姫の物語を………。
はじめまして、空羽と申します。
仕事激務により、停滞することもあるかもしれませんがよろしくお願い致します。