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召転のルディア  作者: NTIO
壊れゆく日常
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人を操る7つの法則

「ルディア様! お元気で! 」


「また戻ってきてください! 」


「ルディア様の旅路に幸福あれ! 」


俺は馬車の中から俺を見送りに来たであろう人たちを見る。ものすごい数だ。 沿道を埋め尽くす程の数の人がいる。どうやら俺の計画は上手くいったようだな、このエイバはルディア教に落ちたと言ってもいいだろう。


しかし、何処から俺が今日出発するという事を嗅ぎつけてきたんだろうか?

誰にも言った覚えはないのだが。


俺は疑問に思いながらも、窓から顔を出してニッコリと笑い手を振る。


「「「ルディア様〜! 」」」


すると俺に答えるように歓声が一段と大きくなった。

これは何というか、アイドルみたいだな。テレビで同じようなのを見たことがある。

俺は心の中で苦笑していると人ごみの中から1人の少女が息を切らせながら出てきた。


「ルディア様! 私、ルディア様を守れるくらいに強くなります! だから、もしそこまで強くなれたらわた、私をルディア様の親衛隊にさせて貰えませんか!? 」


「うん、学園都市で待ってるよ。 」


親衛隊が何か分からないがここでダメだよ、何て言えないので空気を読んで笑顔で待っていると返す。


「はい! 」


俺の答えを聞いたアリエルは溢れんばかりの笑顔になった。そんなアリエルを俺が見たことのない女の子達に良かったねと祝福されている。

お友達だろうか。


「ほう、やはりルディア君が広告塔をするのは正解のようじゃな。 人身掌握に長けておる。土台があったとはいえここまで広げるとは脱帽じゃよ。」


「失敬ですね。 偶々ですよ偶々。」


俺は笑顔を崩さずに沿道にいる人たちに手を振りながら、そう学園長に抗議する。


「お主のそう言う所を言っておるのじゃが。まあよい、そう言うことにしとこうかの。」


「坊っちゃまは自然と人を惹きつけてしまうのです。仕方ない事です。」


「ルディを肯定しない人は私が消すからね。 安心してね? ルディ。 」


俺と学園長の会話を聞いていたのかアイリスのヤンデレ力に侵食され始めているアリアとヤンデレ魔王アイリスがそう言ってきた。


しかし、俺を肯定しない人を消すとはあれだろうか? キルしちゃう奴だよねきっと。


「そ、それは安心だなぁ。」


俺は顔を引き攣らせアイリスの頭を撫でながら、もっと完璧に人を操る術を学ばねばと本屋で買った〝人を操る7つの法則″を見て決心したのだった。


「お、恐ろしい事を言う嬢ちゃんじゃのう。アイリスと言ったかそれは‥‥」


学園長もアイリスの言葉に目元を引き攣らせて窘めようしたが途中で目に怒気を宿らせたアイリスに遮られた。


「レーティシアって呼んで。 ルディ以外に名前で呼ばれたくない。」


そう、アイリスは仲良くなったアリアにでさえそうなのだ。

俺以外の人にアイリスと呼ばれるのが虫唾が走るらしい。 因みに、アリアはゾクゾクするだけに留まるそうだ。よく分からん。


「す、すまんのう。 」


流石の学園長もお人形さんみたいなアイリスに言われてしょんぼりしてしまう。

少しだけ同情した。


「アハハハ、はぁ。」


「お主も大変じゃな。まあせいぜい頑張ることじゃ。」


俺が苦笑いにため息を隠して吐いていると学園長が耳元に囁いてきて最後に背中をポンと叩いた。


たく、何を頑張れと言うんだよ。 アイリスは事情が事情だから強く言えないんだよ。

そもそも俺に害があるってわけじゃないし。俺が出来る事と言ったらアイリスの被害者が出ないように言葉だけで人を操れるようになる事だけだ。


「はぁ〜。」


俺はため息を吐いてから、人を操る7つの法則を開くのだった。



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次回からは、王都編です。

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