第二章 3 『バーでのひととき』
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
バーに到着したドミトリーたち。今回は美味しいお酒だけでなく、みんなで食べる甘いケーキも登場します!
さらに、明日からの日本旅行に向けたワクワクする計画や、お互いの贅沢なドリンクを味見し合う賑やかな彼らの様子をお楽しみください。
第二章 第3部『バーでのひととき』、どうぞ!
「5,000ルーブル(約7,500円)になります。ワンドリンク一律1,000ルーブル(約1,500円)です」とバーテンダーが言った。
みんながドミトリーにお金を出し合い、彼が全員分をまとめて支払った。5,000ルーブル札(約7,500円分)を差し出すと、バーテンダーは小さくうなずき、すぐにドリンクの調製に取りかかった。
贅沢で高価なドリンクを注文した一同は、さらに甘いものも欲しくなった。ドミトリーはもう一人のバーテンダーを呼び止め、10ピース入りのホールケーキを注文した。バーテンダーはケーキの箱、スプーンを添えた5枚の小皿、自然な流れでナイフを差し出しながら言った。
「どうぞ、2,000ルーブル(約3,000円)になります」
代金を支払ったドミトリーは、ケーキの箱と食器を受け取ると、急いで友人たちの元へと戻った。席に着いた彼は、全員に皿とスプーンを配り、ドリンクを待つ間に全員の皿へケーキを2ピースずつ切り分けた。
「よし、みんな。明日は例のトンネルへ出発だな」ドミトリーが話を切り出した。「事前に聞いておきたいんだけど、メインのカメラマンは誰がやる? 全員カメラは持つけど、やっぱりメインの担当が必要だろ」
ニコライが確認するように尋ねた。
「動画サイトにアップするのか?」
「基本的には自分たちの記録用だけど、もしかしたら投稿するかもな」とドミトリーは答えた。「まずは個人アーカイブ用に保存しておくつもりだ。どのみち日本には1ヶ月滞在するんだし、思いっきり羽を伸ばそうぜ!」
「そうだな。俺はお気に入りのアトラクションに行くつもりだ」ニコライがうなずいた。
ここでアルチョムが名乗りを上げた。
「あ、それなら俺がやってもいいぜ。カメラの扱いには慣れたし、経験もあるんだ。昔、人の動画を撮ったり写真を撮ったりする副業をしてたからな」
ドミトリーの目が嬉しさで輝いた。
「そいつは素晴らしい! レーハ、お前の出張はどれくらいなんだ?」
「俺も1ヶ月だ。3月5日に戻るよ」とアレクセイが付け加えた。
「俺たちがいない間、お前は何をするんだ?」ドミトリーがミハイルに尋ねた。
ミハイルは1分ほど考え、こう答えた。
「まあ、俺はのんびり休むよ」
全員が爆笑し、口を揃えて言った。
「おいおい、相変わらずだな!」
その時、バーテンダーが楽しそうな会話を遮った。
「お待たせいたしました。ご注文のドリンクです。ごゆっくりどうぞ」
彼はグラスをテーブルの中央に並べた。友人たちはそれぞれのグラスを手に取り、ゆっくりと味わい始めた。すると突然、ドミトリーが良いアイデアを思いついた。
「なあ、お互いのドリンクを回し飲食して、どれが一番美味いか試してみないか?」
全員が乗り気で同意した。
ドミトリーはアレクセイのグラスを受け取り、「トリュフ・サワー」を一口含んだ。きめの細かいベルベットのような泡が唇に触れた瞬間、ドミトリーは思わず目を細めた。最初はプレミアム・バーボンの力強い刺激が舌を焼き、その直後、黒トリュフオイルの深く、芳醇で、信じられないほど高級感のある土の香りが広がった。レモンの酸味とアガベシロップの甘みが、この複雑で力強い味わいを完璧に引き立てていた。
続いて、ドミトリーはミハイルのエレガントなグラスから「サイドカー」を一口味わった。縁の砂糖がシャリッと心地よく砕け、それに続いて最高級XOコニャックの気品ある渋みが広がった。熟成されたオーク樽のまろやかな温かみが、プレミアムなオレンジリキュールの華やかで濃厚なノートと重なり合い、喉の奥へと流れ込んでいく。それは格式高く、洗練された大人の味わいだった。
次に、ドミトリーはアルチョムの豪華なグラスを引き寄せ、シャンパン・カクテル「インペリアル」を口にした。フランス産最高峰シャンパン「ドン・ペリニヨン」の黄金色の泡が、鼻腔を心地よく刺激する。一口飲むと、ブドウのみずみずしいフレッシュ感が弾け、すぐにアンゴスチュラ・ビターズのスパイシーでハーブのようなほろ苦さと、熟成ブランデーの深いコクへと変化した。それはまさに、純粋な勝利と栄光の味だった。
最後に、ドミトリーは興味津々でニコライのグラスに口を付け、「トリュフ・ブラックベリー・スプリッツ」を評価してみた。ノンアルコールであるにもかかわらず、ドミトリーは衝撃を受けた。野生のブラックベリーの濃厚なピューレが味覚を包み込み、フランス産ローズの繊細な余韻と白トリュフの香りが、まるで高級な香水のようなワインの錯覚を生み出していた。ノンアルコールのスパークリングが舌を刺激し、長く気品のある後味を残した。
ここから、本格的な試飲の狂騒が始まった。男たちは興奮気味にグラスを回し、次々と手渡していった。ニコライは自分のこだわりを貫き、アルコールには一切手を触れなかったが、友人たちが互いのドリンクを順番に試していく様子を笑顔で見守っていた(ドミトリーがすでに絶賛した彼のノンアルコール・スプリッツは除く)。
アレクセイはドミトリーの「エスプレッソ・マティーニ」を手に取った。普通のウォッカの味を想像していた彼は、ウルトラプレミアム・アルコールのあまりのまろやかさに驚かされた。ほろ苦く濃厚なクラフトコーヒーと甘いコーヒーリキュールが、一瞬で彼の頭をシャキッとさせた。彼はドミトリーに向かってうなずき、熱いエスプレッソと冷たいアルコールのコントラストが素晴らしいと認めた。
ミハイルはアレクセイから「トリュフ・サワー」を受け取った。普段はストレートの酒を好む彼だったが、その質感にすっかり魅了された。卵白のカクテルはクリームのように滑らかで、トリュフの後味はミハイルに、慣れ親しんだバーボンの新しい魅力を気づかせた。数秒間、あたりに静寂が流れた――彼はその大地の香りを心ゆくまで堪能していた。$
アルチョムはミハイルの「サイドカー」を試した。彼はシトラスと力強いXOコニャックの完璧なバランスを絶賛した。彼にとってこの一杯は、古き良き、保守的な贅沢を具現化したものに思えた。自分の頼んだ華やかなシャンパン・カクテル「インペリアル」に比べ、このカクテルには重厚で確固たる存在感があると認めた。
一同は順番にアルチョムのグラスからも一口ずつ飲んだ。アレクセイもミハイルもドミトリーも、シャンパン・カクテル「インペリアル」こそが今夜の最高峰であるという意見で改めて一致した。グラスの底で溶け続けるサトウキビの角砂糖が絶えず泡を放ち、それを口にするたびに、甘くスパイシーできらびやかな贅沢さが広がった。
彼らが2時間ほど席に座り、ドリンクを飲み干し、ケーキを食べ終えた頃、一同はスパサロン「タラタ」へ行ってリフレッシュすることに決めた。そこはモスクワでも最高級のプレミアムサロンであり、明日、万全のコンディションで異国の地へ降り立つための選択だった。
バーテンダーに別れを告げると、彼らはスマートにバーを後にした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
みんなでワイワイとお酒を回し飲みして楽しむ姿、最高の雰囲気でしたね!贅沢な時間を過ごした一同は、明日への準備として最高級スパ「タラタ」へと向かいます。
いよいよ明日からは、日本を舞台にした物語が動き出します。一体どんな出来事が彼らを待ち受けているのでしょうか?
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