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日記29 がまん

「ガチャ」


 暗いな…電気点けよ。


「カチ」


 まぶ…いや、丁度いいな。


瑠璃(るり)、なに見る?」

「…えっとぉ……」


…あ、その前に……


「なぁ…大丈夫?」

「え? 大丈夫…って?」

「…ベロ」

「………いたぁい……いたぁいよぉ…!!」


 目がうるんでる…やっぱ我慢してたんだな。


「…軽いやけどだから、ほっとけば治るよ」

「…グス……うん…わかったぁ……」


 めっちゃ顔がギュッてなってる。じわじわ涙が出てるし、痛かったんだ。


「…で、なにが見たいんだ?」

「……グス…おもしろい……どうが…」

「見たかったものとかないのか?」

「…うん…わたし…みたいの…おもしろいどうがが」

「えぇ…そっか〜…」


 面白い動画な〜…俺もないし…適当に探すか。


「待ってな…『面白い動画』で検索するから」


 なにかないかな〜…あれ?


「動物のおもしろ動画がある……!」


 気になるー…でも、瑠璃が見たいやつだよな〜。


「…みたい」

「ん?」

「私…それ見たいな」

「…動物のやつ?」

「うん。私も好きだし」

「…瑠璃が好きなら見るか」

「うん…! ありがとう!!」


 画面に接続するか。コードで繋げて…できた。


「瑠璃、できたぞ」

「やったぁ!」


 あれ…うわ、線短いな。動かそうと思ったのに、届かないや。


「瑠璃…ごめん、机から動かせそうにないかも」

「え…あっ、なら! 私、りんくんのおひざの上に…」

「あっ、じゃあコンセントを抜けばいっか」


 そうじゃん、ここにこだわらなくていいもんな。


「瑠璃ー、動かすから離れてくれ」

「あ…うん、わかった……」


 丸テーブルに動かしてっと…よし。それで、コンセントも挿して…


「今度こそできたぞ」

「…むぅ、ありがと」


 え? なんで怒ってるんだ?


「瑠璃…どうした?」

「なんにもない!」

「ワッ」


 クッションが顔に…


「…瑠璃?」

「なぁに…ワプッ!」


 仕返し。埋もれてるな。


「クッションは顔に当てるものじゃないけど?」

「むぐぅ…わかった!!」


 頬がふくらんで…押すか。


「ぷひゅ〜…」

「…グフッ、ちょっと待って」


 自分でやったことだけど、めっちゃ面白いな。


「りんくん!? なにして…あれ?」


 ヤバい…笑いが止まらない……


「…りんくん? ふるえてるけど…どうしたの?」

「ちょ…るり、はなしかけ…ハハッ」


 今、瑠璃を見たらツボにはまる…顔をそらそう。


「り…りんくん!? ねぇ、りんくん!!??」


 見るな…見るな……!


「り…りんくん……なんでむいてくれないのぉ…!!」


…あれ? ちょっと待って…


「え…瑠璃?」

「りんく〜ん!!」


 えぇ…泣きついてきたんだけど…


「る…瑠璃、ごめん。ごめんって」

「わたしおこってぇ〜…いじわるしてごめんなさぁいぃ〜!!」

「…ん?」


 ん??

…ん???


「りんくんをおこらせてぇ〜…ごめんなさぁいぃぃ〜〜!!!」

「ちょ…え、瑠璃?」


 俺が怒った? なんで?


「わたし…あやまるからゆるしてぇ〜〜!!!」

「瑠璃…あの…俺、怒ってないよ?」

「わぁ〜……ふぅぇ?」

「俺、瑠璃に、怒って、ないよ」

「…ほ…ほんとぉ……?」

「うん。俺、瑠璃が面白かったから、笑いこらえてて…」


 もしかして、顔を合わせなかったから?


「…そ…そうなのぉ……!?」

「そうだけど…それなら、俺が謝らないと。ごめん、瑠璃。勘違いさせて…」

「あ…あやまらないで、りんくん! わたしも…私も、かんちがいだったから……!」


 これは…お互い様なのか?


「…動画、見る?」

「…うん!」


 ちょっかいかけるのは…もう少しラフでいっか。

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