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【書籍発売中】こんなはずじゃなかった? それは残念でしたね〜私は自由きままに暮らしたい〜  作者: 風見ゆうみ
第九章

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76 謎の動物の正体③

 ブロッディ卿は私に何の用事なのかしら。

 何を言おうとしているのかは気になるけれど、ルカ様たちに隠し事が増えるのも嫌だった。

 どうしようか迷っていると、ルカ様が尋ねてくる。


「この犬に何か問題があるのか?」

「問題があると言いますか……」


 答えに迷い、マーモットに目を向けて尋ねる。


「私と話がしたいということでしょうか」


 すると、マーモットは頷くように顔を縦に振った。

 

 私からは話すことなんてない。

 でも、彼からの話を聞かない限り、またマーモットの姿でやって来そうだわ。

 それにしても、ライラック様やパルサ様、イコル様もそうだけれど、その場にいることを知られたくない時に動物の姿になるのが普通なのね。


 不利益になるものなら記憶は書き換えられるし、動物の姿で現れたほうが人間の時よりもリスクが低いのかもしれない。


 もし、私が他の人に話してしまうような相手なら、マーモットと話した内容はブロッディ卿と話したこととして記憶が書き換わるのだと思われる。


「二人きりで話すのは良くないでしょうから、僕も付き添いましょう」

「ご迷惑をおかけして申し訳ございません」

 

 頭を下げると、パルサ様は微笑む。


「気にしないでください。ルカたちに相談できない間は、僕たちができる限りのサポートはしますので」

「そうですわ。国が違いますので、できることは限られているかもしれませんが、リゼ様の力になりたいと思っております!」

「本当にありがとうございます」


 イコル様は初めて会った時の嫌な感じは全くなくなっていて、とても優しい。

 パルサ様は最初は不信感しかなかったけれど、根は優しい人だわ。


 信じても良いわよね。


「一体、何の話をしてるんだ?」


 眉根を寄せて聞いてくるルカ様にパルサ様が小声で言う。


「ルカには理由があって話せない。でも、動物の話だと言えばなんとなくわかるでしょう」

「……まさか」


 ルカ様も理解はしてくれたらしく、マーモットを見つめたあと、言葉を止めた。


 深く踏み込んで聞こうとすれば、自分の記憶が書き換えられてしまうことに気づいたようだった。


「ルカ様、二人きりにはなりませんので話を聞くだけ聞いても良いですか」


 騎士に聞こえないように尋ねると、ルカ様は渋々といった様子で頷く。


「どんな奴かわからないから、本当は話なんてさせたくない。でも、話を聞かないと話が進まないんだろ?」

「そうじゃないと、しつこく付きまとわれそうですから」


 パルサ様の時もそうだったしね。


「僕が付き添いますから、ルカは心配しなくて大丈夫ですよ」

「お願いします」


 ルカ様がパルサ様に深々と頭を下げた。


 別に話を聞いてあげなくても良いのだと思う。

 だけど、パルサ様の時と同じように、話せるまで近づいてきそうだから、今、聞いておくことにした。


 場所を移動することになり、近くの公園に着くと、パルサ様は騎士からマーモットを受け取り、私と一緒に近くのベンチに座った。


 そして、騎士たちには私たちの会話が聞こえないくらい遠くに離れてもらい、ルカ様には会話が聞こえないようにイコル様と会話してもらうことになった。


 パルサ様に抱えられたマーモットは、隣りに座った私を見上げて話しかけてくる。


「急に悪いな。恋愛相談がしたいんだ」

「れ、恋愛相談?」


 予想もしていなかった言葉が発されて、まずはマーモットがブロッディ卿なのかを確認することも忘れて聞き返した。

3月8日に書籍が発売されました。

読んでいるとくださった皆様のおかげです。

本当にありがとうございます!

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