第百九十七話『残りもんには福があるのにゃん』
第百九十七話『残りもんには福があるのにゃん』
《ミリアにゃんもイオラにゃんも、ご立派に『福』にゃんよ》
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『あのぉ』
「にゃあんて、
おそるおそる、みたいに、
手を挙げてるのは、
イオラにゃん」
「今日も今日とて、な感じで、
『ろくろっ首な女の子白ネコ』
なぁんて斬新なるお姿を、
自らデザイン、
創造なされてらっしゃる、
イオラさん」
「イオラ……。
と空いた口が、
ふさがらないくらい、
『最後の最後は出番を』
と、あがきにあがくもんで、
『んなやつ、
もう、どうでもいいのわん』
って造り子のアタシでさえ、
サジを投げかねない、
『天空の村の守護神』さまが……、
——ふぅ。
……と息切れしちゃうくらい、
思いのほか、
セリフが長くなったけど、
そこはそれ、お姫さまだもんね。
根性根性、ど根性で、
やりとげちゃうのわん——
満を持してかどうかは別として」
『100パーセントの確率』
「でもって、
こそこそのこそっ、と、
登場なのわん」
《まさかのミリアにゃんに続いて、よもやのイオラにゃんまで》
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「——三にんとも、
いつから、
批評家なんかになったのかしら?
……なぁんて、
あきれ返るよりも、まずはぁ——
ごっほん。
ねぇ」
『ワタシもいるんだけどぉ』
「そうにゃった」
「そうでしたね」
「そうだったのわん」
「——あらあら。
創造主なのに、
すぅっかりのかり、に、
記憶の外へと、
追いやられてたのかしら——
……んまぁいいわ。
それで?」
「それで?
はて?
にゃんにゃの?」
「なんですか?」
「なんなのわん?」
「……あのね」
『真実を映し出す鏡』
「のカガミちゃんを、
のぞいたとたん」
『ばたりっ! と倒れた事件』
「の真相はどうなったのかしら?
……とか思って」
「それもあったにゃ」
「それもありましたね」
「それもあったのわん」
《忘れるのはネコの特権にゃんよ、で、おしまいにゃん》
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「……はっ!
——目の前に、
同じ姿がそろっているから、
ついうっかりしていたけどぉ——
アタシって」
『ネコ』
「じゃなかったのわん!
なもんで、
特権もなにも関係ないのわん。
なもんで、
このままじゃあ」
『おしまいにゃん』
「とはならないのわん」
「にゃにを今さら、にゃん」
「なにを今さら、ですね」
「なにを今さら、じゃないかしら」
《にゃもんで、今度こそ、おしまいにゃん》




