第百六話『ミーにゃんのおびき出し作戦にゃん』
第百六話『ミーにゃんのおびき出し作戦にゃん』
《尻モチは食べられにゃいのにゃん》
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『ミーにゃんは、どこにゃあぁん!』
のっしのっし。のっしのっし。
「床に尻モチをついてにゃ。
んでもって、
おマタを拡げてにゃ。
左右の後ろ足を片方づつ、
毛並みのすみずみまで、
キレイキレイにナメナメするという」
『上品このうえもにゃい』
「との折り紙つきの、ていねいにゃる」
『毛つくろい』
「に余念のにゃいウチをにゃ。
穴のあくほど、
じぃっと見つめるのを常習とする」
『完全変態妖精』
「の誉れ高きミーにゃんは、
どこにゃあぁん!」
「うわわのわぁん!
——いらんおしゃべりは、
そこまでなのわぁん——
とぉりゃああぁぁっ!」
ぎゅるぎゅるぎゅるううぅぅん!
どがっ!
「ふにゃああっ!」
ばたっ。
「よっしゃあぁっ!
——うんうん。
半ばぼう然気味、という、
世にも情けない姿で、
うつ伏せに、
ぶっ倒れちゃってくれたのわん。
んでもまぁ、
アタシもたいしたもんだ。
モノの見事に一発で、
『ケリ』をつけちゃったのわぁん。
……『ケリ』なだけに——
どぉ? 見たのわん?
アタシの改良必殺技」
『ミーナ超高速回転、
スクリュウドライブキック』
「を。
さしものミアンといえども、
ほら、このとおり。
あえなくノックダウンなぁのわん。
——なぁんてアタシったら、
じまんげに、
肩をそびやかしてる場合かぁっ——
こらぁっ!
誰が」
『完全変態妖精』
「なのわん!
……って、ありゃりゃ。
まるで」
『不死鳥』
「……じゃなくって」
『不死ネコ』
「のように、
起き上がってきたのわん!」
よろよろ。よろよろ。
「——相も変わらず、
正確に後頭部のど真ん中へ、
ヒットにゃん。
おかげで足元はふらついたまま。
今にも倒れそうにゃん。
んでもまぁこれで、
約束は果たせたのにゃん——
ミーにゃん。
ミクリにゃんのお願いをにゃ。
どうか聴いてやって……」
ばたっ。
「——今度こそ、
ホントのホントに倒れたみたい。
……んでも今、確かぁ——
ミクリんのお願い?」
「やぁ、ミーナ君」
「ミクリん!
し、しまったぁ!
まさか、目の前に、だなんて。
しかも、
アタシったら、
堂々と姿なんてさらしちゃってぇ。
——んれもこれもすべては——
ああんもう!
ちくしょうちくしょうちくしょう!
アタシのアホネコが仕掛けた、
まるっきりのきり、のアホなワナに、
『クイーン・オブ・アホ(=アホの女王)』
の称号を持つアタシだけに、
ついつい誘われ、
まんまとハマってしまったのわぁん!」
《身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ、にゃんよ》




