第百五十二話『むしり取られたキレイにゃん』
第百五十二話『むしり取られたキレイにゃん』
《ミーにゃんったら、にゃあんてことすんのにゃん》
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「周りを見回したら」
『やわらかな、ほんのりとした光』
「に包まれているんだよね。
ということは……まだ、
『夜』ってこと?
えっ! おっ! はっ!
なのになぁんで、
目を覚ましてしまったのわん?
こんなこと、
今の今までなかったのわん。
起きれば」
『必ず』
「朝になっていたんだもん。
うわわのわぁん。
まさに奇奇怪怪。
奇妙奇天烈ネコ不思議。
一体なにが」
『かくも高貴な、
イオラの森のお姫さまを、
目覚めさせたしまった』
「というのわん?
ふぅぅむ。
きっと、なにかある。
なにかあるのに違いないのわん。
おネムの気も吹っ飛んじゃったし、
ここは一つ、
原因究明とやらに、
乗り出してみるのわぁん」
『かくも高貴な、
イオラの森のお姫さま』
「から」
『かくも異彩を放つ、
迷探偵ミーナ』
「へと、
華麗なる大変身なのわぁん!」
《みんにゃがおネムにゃのに、ひとり無理しにゃいでにゃ》
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「さぁてと。
なにか起きたとするならば、
なにか変わったことが、
アタシの周辺には起こっているはず。
なもんで、
それはなにかとたずねたら……おや?
右手がヤケに、
キンキラキンに光っているのわん。
この光の正体は……うわん。
いわずとしれた霊波の光じゃない。
んれが糸状に何本も、
アタシの指にからまっているのわん。
っていうか、
アタシがしっかと、
つかんでるのわん。
まるで、むしり取ったみたいに。
んでもぉ。
一体どこから」
きょろきょろ。きょろきょろ。
「周りを見ても、
特にこれといった……待てよ。
ホントのホントに」
『むしり取った』
「というのなら、
しかも寝ている状態で、
というのなら、
一番可能性が高いのは……」
おそるおそる。
「うわん!
アタシの大事な、
ミアンの背中がぁっ!
ほかでは、とても得られない、
超貴重な毛ざわりを醸し出す、
もわんもわん、とした、
毛並みの一部がぁっ!
誰がどんな解釈を試みたとしたも」
『なくなっているなぁ』
「としか結論づけられないくらい、
ぽっかり、と、
穴が空いてしまった様子なもんで、
思わず」
『きゃははっ』
「……と笑ってる場合かぁ!
これはエラいことになったのわん。
なぁんせ」
『キレイ』
「を自認するミアンのこと。
知れたら、
ただじゃすまないのわん」
『大怒りもん』
「状態になるのに、
決まっているのわん。
ああんもう!
困ったなぁ。
最悪キラわれちゃうのかもぉ。
一体どうしたらいいのわぁん!」
《ビビってるミーにゃんは……、つづくのにゃん》




