第百三十五話『分身の術も大変にゃん』
第百三十五話『分身の術も大変にゃん』
《バタン、キューにゃん》
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「んな警戒するほど、
ムツカしい話でもないのわん。
ほら」
『分身の術』
「ってさ。
どんなに数を増やそうが、
とどのつまりは、
ひとりに戻っちゃうじゃない」
「まぁにゃ」
「んしたらぁ……、
やぁっぱ同じなのわん」
『遊んでいた自分』
「もいたけどさ。
用事をこなすために」
『悪戦苦闘をしていた自分』
「もいたのわん。
なもんで元に戻ったとたん、
疲れに疲れて」
『バタン、キュー』
「ミアンに」
『お休みなさいのわん』
「すら告げられずに、
そのまま、
すやすや、おネムへとまっしぐら。
……ってなパターンが、
どれだけあったか」
「んにゃ。ウチも覚えてるのにゃん」
「んなもんで、
ある朝、とうとう」
『んな疲れるもん、
二度とやってたまるかぁ!』
《んにゃら、三度はいいのにゃん?》
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「なぁんてアタシは、
アタシ自身に誓ったのわん。
んれからかなぁ。
遊びでも、
あまり分身をしなくなったのは。
イオラのお手伝いも」
『適当にやって、適当に逃げて』
「になったのは」
《いい意味での『適当』じゃにゃさそうにゃん》
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「——にゃあるほろぉ。
にゃもんでウチへ、
お鉢が回ってくるのにゃん。
いやはや。困ったもんにゃあ——
んにゃら、にゃあんでさっきは」
「だあって、
どうしようもなかったんだもん」
『ド変態』
「を認めた、
自分ってぇもんに、
頭にきちゃってさ。
んでまぁ無意識のうちに、
というか、
反射的に、
というか、
んな感じで、
久々に分身しちゃったのわん。
自分勝手に封印しただけで、
いつでも、やろうと思えば、
やれる……か……ら」
ぱたぱた、ひゅうぅっ、ぺちっ。
「ふにゃっ!
——ミーにゃんったら急に、
枯葉の敷きつめる、
『柔らかしっとり地面』
に墜ちてしまったのにゃん——」
のっしのっし。のっしのっし。
「にゃあんともまぁ……。
ミーにゃんミーにゃん。
一体全体どうしたのにゃん?
両手で頭を抱えて、
ごろごろ、したりにゃんかして」
《ミーにゃん史上最強の謎を残して、つづくのにゃん》




