第百十七話『戦いすんで日が暮れてにゃん』
第百十七話『戦いすんで日が暮れてにゃん』
《これも『めでたしめでたし』のうち、でいいのにゃん?》
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ぱたぱたぱた。
「ミーにゃん……。
——ミーにゃんが上昇していく。
マジで爆風波を、
放つつもりらしいのにゃけれども。
かんじんかにゃめにゃとこが、
判っていにゃいみたいにゃん——」
ぱたぱたぱた、ぴたっ。
「——よぉし。
これくらいの高さにしとくのわん。
……そうそう。
一応、怒って、
はずみをつけて、と——
こらあっ!
ミアン!
アタシの正義の刃、
とくと食らうがいいのわぁん!
——と、ここで時を移さず——」
『妖力充填!』
ヴウウゥゥッ……ぱたっ。
「あれあれっ?
充填ができない?
とまっちゃった?
……とかなんとか、
首をかしげている間にぃ」
ひゅううぅぅっ……ぺちっ。
「見ん事に墜落にゃん」
のっしのっし。のっしのっし。
「ミーにゃん、大丈夫にゃん?」
「うん。
……だけど、
さぁっぱりのぱり、なのわん。
一体アタシの身になにが?」
「にゃにいってんのにゃん。
ミーにゃんの妖力爆風波はにゃ。
さっき、
食べられちゃったばっかにゃんよ」
「はっ!
そうだったのわん。
……ってことは」
「そうにゃにゃあ。
今にゃとまにゃ、
充填をするために、
必要な霊力さえもが、
からっきし、
ってとこかにゃあ」
「んなら、どうすればいいのわん?」
「どうするもこうするもにゃい。
帰るのにゃん。
イオラにゃんに頼むか、
はたまた、
精霊の間で一晩おネムすれば、
また元の元気にゃミーにゃんに、
戻れるのにゃもん」
「はあぁ。
——と深いため息をもらさずには、
いられないのわぁん——
んれしかないかぁ」
「んにゃ。
しかにゃい。
にゃら、ミーにゃん。
そうと決まれば、ウチの背中に」
びゅうぅぅん。
くるくるくるっ。
ぎゅっ。
「やれやれ。
——ついさっきまで、
『ミアンに、
お仕置きしちゃうのわぁん!』
って意気込んでいたのにぃ。
『怒りメラメラ』
な状態だったっていうのにぃ。
……今じゃなぁ。
自分のふがいなさにあきれて、
盛り上がっていたテンションも、
どこへやら、って感じぃ?
一体どこの誰が、
こぉんなにもひどい落差を、
生み出してくれるっていうのわん?
……なぁんて、
とまどっているまもなくぅ——
んまた、
『いつも』が始まったのわん。
ミアンのシッポが、
アタシの身体に巻きついてぇ」
ふわわわぁん。
ぽとっ。
「シッポはアタシを、
無事に、
ミアンの背中へと、
降ろしてくれたのわん。
なもんで、アタシはぁ。
ごろごろ、しながら、
ミアンと一緒に家路を急ぐ。
今日も今日とて日が暮れて。
あぁあ。
振り返れば、
楽しかったような、
楽しくなかったようなぁ。
……ううん。それでもやっぱ、
楽しかったようなぁ……」
すやすやすや。
「早々と、
ミーにゃんは、おネムにゃん。
にゃら起こさにゃいように、
ゆぅっくりのくり、
と帰ろうにゃん」
のっしのっし。のっしのっし。
《そういえば、あの奇っ怪霊獣。いつまで、あのままにゃの?》




