ギリシャ神話、黄金の時代 オルフェウスの失敗 パンドラの開いた禁忌 ゼウスと石 骨を食う神々&肉を食う人間 大戦争ティタノマキアー
《1》 オルフェウスの冥界下り。
《2》 パンドラの開いた禁忌。
《3》 ゼウスと石。
《4》 骨を食う神々&肉を食う人間。
《5》 オリュンポス族とティタン神族による、大戦争ティタノマキアー。
今回は、上記四つの神話を語りましょう。
ギリシャ神話は、日本神話と同じく神話には複数の説が有ります。
ですが、ホピ族や他の時代と同様に、今までに四つの世界が存在したと語られて来ました。
その中には、大洪水等の描写も見られます。
1 黄金の時代。
2 白銀の時代。
3 青銅の時代+英雄の時代。
4 鉄の時代。
と、今回は上記の通り1の黄金の時代から語ります。
《1》 オルフェウスの冥界下り。
オルペウスの妻エウリュディケーが毒蛇にかまれて死んだ時。
オルフェウスは、妻を取り戻すために冥府に入った。
彼の弾く竪琴の哀切な音色の前に、ステュクスの渡し守カローンも、冥界の番犬ケルベロスも大人しくなり、冥界の人々は魅了され、みな涙を流して聴き入った。
ついに、オルペウスは冥界の王ハーデースとその妃ペルセポネー(コレー)、の王座の前に立つ。
そして、竪琴を奏でて、エウリュディケーの返還を求めた。
オルペウスの悲しい琴の音に涙を流すペルセポネーに説得され、ハーデース。
彼は、冥界から抜け出すまでの間、決して後ろを振り返ってはならない。
ーーと言う条件を付け、エウリュディケーをオルペウスの後ろに従わせて送った。
目の前に光が見え、冥界から後少しで抜け出すというところで、不安に駆られた、オルペウス。
彼は、後ろを振り向き、妻の姿を見たが、それが最後の別れとなった。
《2》 パンドラの開いた禁忌。
プロメテウスが天界から火を盗んで、人類に与えた事に怒った、ゼウス。
彼は、人類に災いをもたらす為に女性を作るようにと、ヘパイストスに命令した。
ヘパイストスは、泥から彼女の形を作り、神々は彼女に贈り物として、パンドラを与えた。
アテナからは、機織や女が行うべき仕事の能力を。
アフロディーテからは、男を苦悩させる程の魅力を。
ヘルメスからは、犬のように恥知らずで狡猾な心を。
それぞれ、与えられた。
そして、神々は最後に彼女に決して開けてはいけないと言い含めて、箱を持たせた。
こうして、パンドラは、プロメテウスの弟である、エピメテウスへと送り込まれた。
美しいパンドラを見た、エピメテウス。
彼は、兄プロメテウスによる、ゼウスからの贈り物は受け取るなと言う忠告にも関わらずにだ。
なんと、彼女と結婚してしまった。
そして、ある日パンドラは好奇心に負けて、箱を開いてしまう。
すると、そこから様々な災いである、疫病・悲嘆・欠乏・犯罪……などが飛び出した。
しかし、エルピスだけは縁の下に残って出て行かず、パンドーラーは箱を閉めてしまった。
こうして、世界には災厄が満ち、人々は苦しむことになった。
⭐️ エルピス=希望。
《3》 ゼウスと石。
父であるウラノスの性器を、刃が魔法の金属・アダマスでできた鎌で切り取って追放するが。
自身も、父親と同様キュクロープスたちをガイアの胎内に押し込めていた。
そのため、ガイアから怒りを買い、後に息子であるゼウスに討たれた。
クロノスは、父と同様、子に権力を奪われると言う予言を受けた。
そのため、子供が生まれる度に、次々と飲み込んでしまったと言う。
最後に生まれたゼウスだけは、母のレアーが偽って石をクロノスに飲ませたために助かった。
クレタ島で、牝山羊アマルテイアによって、密かに育てられたゼウス。
彼は、クロノスに兄弟を飲み込んだ時とは逆の順に吐き出させた。
このとき、兄弟の序列が入れ替わり、末子であるゼウスが最高神となった。
兄弟は、力を合わせて、クロノスを含むティーターン神族を倒した。
クロノスの子供たち。
炉の女神ヘスティアー。
豊穣の女神デーメーテール。
結婚と出産の女神ヘーラー。
冥界の王ハーデース海の王ポセイドーン。
神々の王ゼウス。
石。
ケイローン。
《4》 骨を食う神々&肉を食う人間
ゼウスが人間と神を区別しようと考えた。
その際、プロメテウスは役割を自分に任せて欲しいと懇願し了承を得た。
プロメテウスは、大きな牛を殺して、二つに分けた。
一方は、肉と内臓を食べられない皮で包んだ。
もう、一方は骨の周りに脂身を巻きつけて美味しそうに見せた。
そして、ゼウスを呼ぶと、どちらかを神々の取り分として、選ぶよう求めた。
プロメテウスは、ゼウスが美味しそうに見える脂身に巻かれた骨を選ぶ事。
そして、人間の取り分が美味しくて、栄養がある肉や内臓になるように計画していた。
ゼウスは、騙されて脂身に包まれた骨を選んでしまい、怒って人類から火を取り上げた。
この時から人間は、肉や内臓のように死ねば直ぐに腐ってなくなる運命を持つようになった。
プロメテウスは、ゼウスによって火を取り上げられ、自然界の猛威や寒さに怯える人類を哀れんだ。
彼は、火があれば、暖をとることもでき、調理も出来ると考えた。
そこで、へーパイストスの作業場の炉に、オオウイキョウを入れて点火した。
さらに、それを地上に持って来て、人類に火を渡した。
人類は、火を基盤とした文明や技術など多くの恩恵を受けたが。
同時に、ゼウスの予言通り、火を使って武器を作り戦争を始めるに至った。
その後、プロメテウスはゼウスを騙した事&火を盗んで人類に与えた事により、罰せられた。
こうして、彼はカウカーソス山に磔にされた上、巨大鷲アイトーンに啄まれるようになった。
《5》 オリュンポス族とティタン神族による、大戦争ティタノマキアー。
クロノスから、ゼウスが王権を奪った後。
オリンポス山に布陣したゼウスたちと、オトリュス山に布陣したティーターンたちは争います。
この戦いは山々が根本から大きく揺らぎ、世界を崩壊させるほどの規模であった。
しかし、当初こそステュクスの一族がティーターンを裏切るなどの動きがあったものの、不死の神々どうしの戦いは互いに決め手を欠き、10年の間、戦いの決着を見なかった。
レアーは、ゼウス達に、ウーラノスがタルタロスの領域に幽閉した、三人の百手巨人たちと。
三人のキュクロープスを味方に付ければ、勝つことができると助言した。
ゼウス達は幽閉された、二巨人族を見張っていた、カムペーを退治して彼らを解放し、ネクタールとアムブロシアー等を与えて味方にした。
キュクロープス達は助けてくれた礼にとゼウスたちに武器を作って献上した。
彼らは、ゼウスには万物を破壊し燃やし尽くす雷霆。
ポセイドーンには、大海と大陸を支配する三叉の矛。
ハーデースには、姿を見えなくすることのできる隠れ帽を与えた。
両軍は再び激突し、心強い味方と究極の武器を手にしたオリュンポス勢が常に優位に立った。
ポセイドーンの三叉の矛による力で全地球は凄まじく揺れ動き、姿を消したハーデースがティーターンたちの武器を奪った。
ヘカトンケイル達は、一度に300もの巨大な岩石を休みなく投げ続けて、ティーターン達を打ち負かした。
ゼウスは雷霆を容赦なく投げつけ、その圧倒的な威力によって天界は崩れ落ち、見渡す限りの天地は逆転した。
全空間に漲る雷光はティーターン神族の目を焼き、瞬く間に視力を奪った。
雷霆から迸る聖なる炎は、地球を尽く破壊し、全宇宙とその根源を成す、カオスすらも、ゼウスの雷火によって焼き尽くされた。
ティーターン達は、オリュンポス勢の想像を絶する猛攻に耐え切れず、遂に10年も続いた神々の大戦に終止符が打たれた。
こうして、オリュンポスの神々は華々しい勝利を飾った。
その後、不死身であった、ティーターン族はタルタロスの深淵へと封印され、オリュンポスの支配が始まった。