表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
それは命の泉沸く  作者: 渡海
食料集積都市レットクラッカー
82/93

子供たちとの買い物

買い物に出た俺達は先ず仕事に使う糸車を人数分買うためにいつもの木工屋へ向かった。

 浮浪児たちを連れた俺がかなり目立つのか道行く人に怪訝そうな目で見られながら向かう。

 そんな視線に俺はげんなりしながら歩き木工屋に到着した。


「おはようございま~す」


俺は店内に入りながら声を掛けると奥から店員さんが出てきて笑顔で迎えてくれた。


「おはようございます。今日はどういったご用件で?」


店員さんの返事を聞き、俺は直ぐに必要なものを伝えていく。


「今日窺ったのは糸車を後5個それに二段ベッドと椅子、他にも色々とこまごました物を買いに来ました」


俺が今日の来店要件を伝えると店員さんはにこやかに俺の要望の物がある場所に誘導してくれる。

 そこで必要な物を買い大きな物から順にマジックバックに入れていった。

 

そうして買い物を一通り済ませた俺達は会計のタイミングで店員さんが質問をしてきた。


「お客様少々気になっていたのですが、その孤児たちはどうしたのですか?」


店員さんは笑顔でいながらもその眼には少し訝しむ様な視線が混ざっていた。

 そのことに気付いた俺は昨夜のことからこれからこの子たちを雇ってここにも伝言などで来ることになるだろうことを説明する、すると店員さんは笑顔を深くして頷いてくれた。

 

「それにしても浮浪児を雇うなんて金を持ち逃げされたりしないものでしょうか?」


店員さんは俺が路上で生活するような浮浪児を雇うことに不安そうな顔をしていた。

 確かに普通だったら何も後ろ盾もない浮浪児を雇うことには抵抗があると思う。

 でも彼らだって生きていくために必死なのだ、せっかく手に入れた仕事を棒に振る様な真似はしないと思っている。

 もし売り上げを盗んで逃げたとしてもその金だけで一生暮らしていくことなんてできないことぐらい浮浪児でもわかるだろうからだ。

 

「その点は心配していませんよ?売り上げを盗んだところで生活していくことができないことぐらいわかるはずですから。

 それに私に雇われていれば少なくても衣食住は保証されるのですから、態々その生活を不意にして路上生活に戻りたい子供はいませんよ」


俺が説明をしながら子供達の方を向くと子供たちは大きく頷いてくれていた。

 子供たちのその反応に店員さんは声をあげて笑い、一頻り笑った所で話し始めた。


「いや、申し訳ありません。浮浪児だから、学がないからと少々侮っておりました。

 子供でもしっかり考えているのですね。その辺にいるチンピラと一緒に考えてしまっていました。

 お詫びに割引させていただきます」


店員さんはそう言うと少し安く会計をしてくれ、会計を済ませた店員さんはさらに忠告をしてくれた。


「ですが世間一般では浮浪児はチンピラたちの予備軍の様に見られてしまいます。

 ですので働かせるにしても早めに衣服を整えてあげた方がいいかもしれません」


店員さんはそういうと深々とお辞儀をして見送ってくれた。

 店員さんのいうことも確かにその通りだ、子供達はいまだにボロボロの格好をしている。

 これじゃあ不審がられても仕方ないよな。

 イザベラが服を縫ってくれているけど、この人数の服がそんなに早くできるとは思えない。

 なら服屋で全員分の服を買って着てもらおう。


俺は店員さんの言葉を聞き次に服屋へ向かうことにした。

 服屋に向かって行く途中、子供達は店員の言葉が気になったのか少し意気消沈した様に俯いていた。

 そんな子供たちを連れ俺は服屋に付くと店内にいた女性店員に声を掛ける。


「すいません、この子たちに服を見繕っていただけませんか?」


俺が声を掛けると女性店員は笑顔で了承して色々店舗内に掛かった洋服を物色しながら歩き回る。

 子供達も大量にある服が珍しいのか店舗内を見て回っていた。

 俺はそんなみんなの様子を見ながら周りを見て回る。

 

見た感じ色々な服があるな、艶やかなドレスから村でも見た感じのシャツ、貴族が着ているようなジャケットとスラックス。

 中にはコックの着ているコックコートやメイド服も売られてる。

 服に関してはかなり種類が多そうだ、デザインは簡単に着れるTシャツがないってだけでワイシャツもネクタイもある。

 後ないものはフォーマルスーツぐらいじゃないだろうか、ジーンズもあるみたいだしジーンズが有るぐらいだから転生者の知識は広まってはいるんだろう。

 だけどフォーマルスーツの様なシンプルなデザインは権力者には流行らなかったんだろうな。

 その代わりドレスは多種多様な種類があるみたいだ、総じて過度な装飾がされてはいたが・・・。


流行について考えながら服を見て回っているとドレスの前で女の子たちが羨望の眼差しで見つめていた。

 そんな彼女たちの様子に俺は微笑ましく感じて声を掛けた。


「ドレスならイザベラに頼んでみたらどうだ?暇な時なら作ってくれるかもしれないよ?」


俺が声を掛けると女の子たちは嬉しそうに顔を上げ俺を見上げると笑顔で頷いてくれた。

読んでくださりありがとうございます。


 ブクマ、評価、感想、とても励みになっております。

誤字脱字等がありましたらご報告よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ