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それは命の泉沸く  作者: 渡海
食料集積都市レットクラッカー
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ポーション実験

帰ってきた俺達は倉庫に入るとイザベラが買ってきた布ですでに服を作り始めているところだった。

 

「お疲れ様早いね、もう作ってくれてるんだ」


イザベラに近づきながら声を掛けるとイザベラは服を縫いながら答えてくれた。


「おかえりなさい、そんなにすぐにはできないですけどできるだけ早めに作ってあげたいですから」


イザベラはそう言いながらも縫う手から目を離さず笑顔で作業をしていた。

 俺はそんなイザベラから離れ、先ずはジェフとカイを呼び寄せ休憩用に置いてあった机へと呼び寄せた。


「さてそれじゃあ先ずポーションの実験をしようと思う。最初はこれから飲んでくれ」


椅子に座った俺はポシェットからこのために作っておいたポーション用の薬瓶に入れたポーションを取り出し机に置く。

 それをすぐにカイが手に取り一気に飲み干した。

 ポーションを飲み干すと同時にカイの体が淡い光に包まれる。

 その現象を確認した後、カイは屈伸運動をして膝の状態を確認したから話し始めた。


「センさん確かに体の疲れが取れた感じはしたけど膝の違和感は治ってない。ポーションでも俺の膝は治らないんだな」


カイは少しがっかりしたように首を振っていた。

 そんなカイの様子を見ていた俺は少しがっかりした思いで考えていた。

 

う~んさすがにただのポーションじゃあ古傷は治らないのか。

 これじゃあ部位欠損も治りそうに無いな。普通のポーションでもHPの回復量しか書いてなかったから治るんじゃないかと思ったんだけどな~。

 やっぱり部位欠損の治る描写のある回復薬じゃないとダメなんだろうか?

 

俺はポーションの結果を聞き次のポーションを取り出す。

 

「今度はこれを飲んでみてくれ、ハイポーションならもしかしたら古傷も治るかも・・・」


俺は期待を込めて次の回復薬を取り出して机に置く。

 カイは迷わずそれを手に取るとグイって一気に飲み干した。

 ハイポーションを飲み干したと同時にカイの体は先ほどより強い光に包まれ、光が静まるとカイはまた屈伸運動をして膝の調子を確認する。

 その様子を見ていて俺は直ぐに違いに気が付いた。

 ポーションを飲んだ時よりハイポーションを飲んだ時の方が明らかに膝が曲がっていてスムーズに屈伸運動ができていた。


「センさん!俺の膝治ったみたいだ。スゲー動きやすくなった!」


カイは驚きながら報告してくる。その言葉を聞いて周りで窺っていたみんなが一斉に歓声を上げた。

 

「旦那、お、俺ももらっていいか?」


カイの様子を見たジェフが待ちきれないと声を掛けて来たので、俺は直ぐに新しいハイポーションを瓶に入れ机に出す。

 ジェフはハイポーションを見てすぐ手を出そうとしたが一瞬躊躇するような動きをしてから瓶を手に取る。

 

瓶を手に取ったジェフは祈るように目を瞑り一気にハイポーションを飲み干した。

 その瞬間にジェフの体は光に包まれ、光が静まるとジェフの体には少しだけ変化が表れていた。

 

光が収まったジェフの右腕をみんなは一斉に見つめるとジェフの右腕は上腕の半ばまでしかなかった腕が肘まで伸びていた。


「少しだけ伸びてる?これはどうなんだろう?このままハイポーションを飲み続ければ部位欠損も治るのだろうか?」


俺はジェフの右腕を見ながら自分の考えを言葉にして呟く、するとジェフが詰め寄ってきた。


「旦那もっとこのポーション貰えんでしょうか?もし治るんなら護衛でもなんでもしますんでお願いします」


ジェフの迫力に俺は少し押されてひるみながらも頷き、ポシェットからハイポーションが入った瓶を次々出し机の上に並べる。

 それを見たジェフは直ぐに瓶を手に取り飲もうとしたので俺は一旦待ったをかけた。


「ジェフさんすいません飲むのは一本づつ効果を確認しながら飲んでもらっていいでしょうか?

 一応はポーションの効果を調べる実験なのでお願いしますね」


俺はジェフに声を掛けると一瞬持ち上げていた手を止めたジェフが俺の要望を聞いて頷いてからポーションを呷る。

 そうしてジェフは1本2本とハイポーションを飲んでいき最終的には全部合わせて5本目でやっと五指が揃って再生することになった。


その光景を観察して俺はあることに気付いた。

 なるほど、どうもハイポーションの治癒には先端にいくほど直り辛くなっていっている様に見えた。

 特に指は5本目を飲んでやっと全部の指が治癒した。

 

「お、おでの腕!俺の腕~!」


ジェフはハイポーションを飲むほどに再生していく腕に歓喜して右腕が欠損していない元の状態に戻った時、彼は自分の腕を抱いて泣き崩れてしまった。

 周りにいたみんなも驚き口元を隠す子やジェフを慰めるように声を掛ける子、貰い泣きをしている子もいた。

 そしてジェフが落ち着くまでしばらく待ってから俺は話を切り出した。


「ジェフさん落ち着いたら同じように部位欠損して働けなくなった人を後3人ほど連れてきてくれないか?

 できるだけ子供にやさしい人がいいな、人数がそれ以上になるようなら護衛の仕事は交代制にしてもらうことになると思う。

 他にも荷運びの仕事とかもあるから多くなっても問題ないですよ」


俺がジェフに新しく雇う護衛についてこちらの要望を伝えて探してもらうことになった。


ジェフは了承してすぐに倉庫から走りだしていってしまい、俺は子供達に買い出しに行くことを伝えると子供達もついてくると言い出したので、俺はイザベラを倉庫に残し子供たちと買い物に向かうのだった。

読んでくださりありがとうございます。


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