表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神様の裏垢を特定したので暴露します  作者: シロネル


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/17

第17話 創造神が諦めた日

 ――『門が開く日』


 ――『人類は敵を見る』


 ――『初めてではない』


 ――『七回目だ』


 創造神から届いたDM。


 その言葉は。


 降谷璃瑠葉の中に、新たな疑問を生んでいた。


◇◇◇


 敵は外にいない。


 人類の中にいる。


 六回の文明は敵を知っていた。


 それでも負けた。


◇◇◇


 そして。


 創造神は全てを知っている。


◇◇◇


 第一文明の最後の生き残り。


 神界の創設者。


 数万年の記憶を持つ存在。


◇◇◇


 そんな彼が。


 一度だけ。


 人類を諦めた日があった。


◇◇◇


「あり得るのか……?」


 璃瑠葉は呟いた。


◇◇◇


 今まで見てきた創造神は。


 理想そのものだった。


◇◇◇


 誰よりも人類を信じ。


 誰よりも文明を守り。


 誰よりも未来を見ていた。


◇◇◇


 そんな存在が。


 見捨てる。


◇◇◇


 想像できなかった。


◇◇◇


 しかし。


 だからこそ気になる。


◇◇◇


 何があった?


◇◇◇


 その日の夜。


 世界中の考察勢が一つのファイルに集まっていた。


◇◇◇


 第一文明末期。


 封印指定最上位。


 通称。


◇◇◇


Last Day


◇◇◇


 最後の日。


◇◇◇


 神界でも閲覧制限が掛けられていた記録。


◇◇◇


 なぜか。


◇◇◇


 創造神自身が封印した資料。


◇◇◇


 その解読率が。


 九十九%へ到達した。


◇◇◇


 SNSは爆発した。


【Last Day解読祭り】


【神界最高機密】


【神実在派集合】


【創造神案件】


【これヤバいやつ】


【絶対見ちゃいけないやつ】


◇◇◇


 璃瑠葉も配信を開始する。


◇◇◇


【創造神が諦めた日】


◇◇◇


 同時接続。


 二千万人。


◇◇◇


 世界記録更新。


◇◇◇


「始めます」


 璃瑠葉は深呼吸した。


◇◇◇


 画面に表示される。


◇◇◇


文明崩壊まで


残り七日


◇◇◇


 第一文明。


 終末会議記録。


◇◇◇


 そこには。


 創造神の発言が残されていた。


◇◇◇


『まだ間に合う』


◇◇◇


 コメント欄。


【知ってる創造神】


【いつもの】


【諦めない人】


◇◇◇


 続く。


◇◇◇


『敵は問題ではない』


『我々自身が問題だ』


◇◇◇


 今までの結論と一致する。


◇◇◇


 だが。


 その先。


◇◇◇


 会議記録の内容が変わる。


◇◇◇


 参加者。


 第一文明最高評議会。


◇◇◇


 文明最高指導者達。


◇◇◇


 その発言。


◇◇◇


『敵と交渉すべきだ』


『敵を受け入れるべきだ』


『共存を模索するべきだ』


◇◇◇


 コメント欄停止。


◇◇◇


【え?】


【待て】


【それダメなやつ】


◇◇◇


 璃瑠葉も固まった。


◇◇◇


 なぜ。


◇◇◇


 敵は文明を滅ぼした存在。


◇◇◇


 なのに。


◇◇◇


 第一文明は受け入れようとしていた。


◇◇◇


 そこで。


 創造神の発言。


◇◇◇


『それは違う』


『受け入れれば人類は終わる』


◇◇◇


 強い言葉。


◇◇◇


 だが。


 会議は止まらない。


◇◇◇


『人類は疲れた』


『戦い続ける理由がない』


『敵は豊かさを約束している』


『争いのない世界を約束している』


◇◇◇


 璃瑠葉の背筋が冷えた。


◇◇◇


 思い出す。


◇◇◇


 敵の特徴。


◇◇◇


 誘惑。


 勧誘。


 約束。


◇◇◇


 そして。


 文明内部から崩壊する。


◇◇◇


 全部同じだ。


◇◇◇


 コメント欄。


【うわ】


【これ現代でもある】


【怖い】


【嫌なリアルさ】


◇◇◇


 その時。


 解読班が最後のページを復元した。


◇◇◇


 文明崩壊三日前。


◇◇◇


 創造神最後の演説。


◇◇◇


 誰も見たことのない記録。


◇◇◇


 璃瑠葉は息を呑む。


◇◇◇


『私は反対する』


『だがもう止めない』


◇◇◇


 静寂。


◇◇◇


 コメント欄が止まる。


◇◇◇


『選ぶのは人類だ』


『私は強制しない』


『私は神ではない』


◇◇◇


 璃瑠葉の鼓動が跳ねた。


◇◇◇


 神ではない。


◇◇◇


 最初の人類。


◇◇◇


 後に創造神と呼ばれる存在。


◇◇◇


 彼は最後まで。


 自分を神だと思っていなかった。


◇◇◇


 そして。


 最後の一文。


◇◇◇


『ならば私は記録を残す』


『未来の人類のために』


◇◇◇


 そこで。


 記録は終わる。


◇◇◇


 コメント欄。


【終わり?】


【嘘だろ】


【続きは?】


◇◇◇


 しかし。


 璃瑠葉は気付いていた。


◇◇◇


 これだ。


◇◇◇


 創造神が諦めた日。


◇◇◇


 それは。


 人類を嫌いになった日ではない。


◇◇◇


 見捨てた日でもない。


◇◇◇


 もっと残酷だ。


◇◇◇


 人類を信じることを選んだ日だ。


◇◇◇


「だから……」


◇◇◇


「止めなかったのか」


◇◇◇


 文明は間違った。


◇◇◇


 敵を受け入れた。


◇◇◇


 滅びた。


◇◇◇


 それでも。


◇◇◇


 創造神は強制しなかった。


◇◇◇


 人類自身の選択だから。


◇◇◇


 神にならないために。


◇◇◇


 その瞬間。


 DM通知。


◇◇◇


Genesis_0


◇◇◇


 本文。


◇◇◇


『正解だ』


◇◇◇


 初めてだった。


◇◇◇


 ここまで明確な肯定は。


◇◇◇


 そして。


 続く。


◇◇◇


『私は六回後悔した』


『だが七回目では同じことをしない』


◇◇◇


 璃瑠葉は固まる。


◇◇◇


 六回。


◇◇◇


 後悔した。


◇◇◇


 つまり。


 創造神は今でも。


 自分の判断が正しかったのか迷っている。


◇◇◇


 数万年経った今でも。


◇◇◇


 DMは続く。


◇◇◇


『だから今度は観測する』


『選ぶのは人類だ』


◇◇◇


 そして。


 最後の文章。


◇◇◇


『だが一つだけ誤算があった』


◇◇◇


 璃瑠葉の心臓が跳ねる。


◇◇◇


 誤算。


◇◇◇


 創造神の。


◇◇◇


 数万年で最大の誤算。


◇◇◇


 DM。


◇◇◇


『お前達は想定より早かった』


 オフライン。


◇◇◇


 沈黙。


◇◇◇


 璃瑠葉は画面を見つめる。


◇◇◇


 想定より早い。


◇◇◇


 それは誰のことだ。


◇◇◇


 考察勢か。


 人類か。


 現代文明か。


◇◇◇


 それとも。


◇◇◇


 降谷璃瑠葉自身なのか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ