タイトル未定2026/07/20 20:23
十月になっても、日中はまだ暑かった。
大門は、小学六年生に進級していた。
大門のクラスは、十一月の中旬に行く、六年生最大のイベントの一つの修学旅行の打ち合わせをしていた。
打ち合わせの後、班ごとにわかれ 自由行動の計画を立てることになった。
テーマパークでは、班ごと自由行動となっていた。
大門の班は、男子は大門と游太の二名、女子三名の五人の班だった。
大門達はタブレットで、どのアトラクションに乗るか、スムーズに乗れるアトラクションはどれか調べていた。
女子三名が中心になって、タブレットで検索をしていた為、大門と游太は女子三人に全て任せ、書紀係を務めた。
タブレットを操作していたまひろが、タブレットを持ったまま大門と游太の側に来た。
「私たちで勝手に進めちゃったけど、これで良い?」
まひろの言葉に、大門は答えた。
「うん、これでいいよ。游太君は?」
「僕も、これでいいよ」
「ありがと」
言いながらまひろは、席へ戻った。
女子三名の中で、中心となってタブレットを操作していたまひろ。
クラスの中でも、背が高く学級委員を務め、スポーツ万能なんでもこなせる優等生だった。
休み時間になると、女子三名の中にいたりさが、大門と游太の側にやってきた。
「二人は、一番何に乗りたい?」
言いながらりさは、大門に近寄った。
りさの言葉に、大門と游太は顔を見合わせた。
大門はメモ書きをした紙を、思い出しながら言った。
「絶叫系が多いよね。実は、絶叫系ちょっと苦手」
大門の隣に座っていた游太も、同じことを言った。
「僕も、絶叫系苦手」
「えぇ〜そうなの?一緒に乗るの、楽しみなのに」
りさは明らかに、大門に向けて言った。
りさは小柄ながらも学年一、二を争う美少女で、りさのファンの男子が多数いた。
大門と游太が言った「絶叫系が
、苦手」と、言った言葉を聞いたりさは言った。
「絶叫系が苦手なら、少し減らす?」
「でも、決めちゃったんでしょ」
大門が言うと、りさは笑った。
「まだ、借りだから大丈夫。まひろちゃんたちには、言っておくから」
そう言って、りさは大門と游太の側から離れた。
りさがいなくなると、游太が大門に言った。
「りさっちって、薄く化粧をしているよね」
「やっぱり。そうかなって、思っていたけど」
「髪の毛も、染めているみたいだし」
「ネイルも、しているよね」
大門と游太は、そっと教室の隅を眺めた。
大門と游太の側から離れたりさは、教室の隅で男子三人と話をしていた。
そんなりさを、眺めた大門が言った。
「あの三人の男子、りさっちの取り巻きだよね」
「うん、うん。他のクラスの男子も、りさっちのファンがいるよね」
ふとりさが、大門と游太の方をみつめた。
目が合うと、りさは大門と游太に向かって軽く手を振った。
思いがけないりさの行為に、驚いた大門と游太は固まってしまった。
りさが手を振っていたことに気がついた取り巻きの一人の男子がりさの手を引っ張り、歩き出した。
りさのとりまきの男子達は、りさを連れて廊下に出て行った。
「何、あれ……」
大門が呆れて言うと、游太がふざけて言った。
「りさっち、親衛隊」
大門と游太は、顔を見合わせ声を出して笑った。
笑い終わった後、大門が游太に聞いた。
「絶叫系乗る?」
「乗りたくないなぁ」
「僕もそう。女子三人だし、僕達別行動をしようか。集合時間までに、戻れば良いんだし」
「それも、そうだね。りさっちに言うとうるさいだろうから、テーマパークに入ったら、別行動をすることまひろちゃんに言って、すぐ離れよう」
游太の言葉に、大門はすぐ游太に同調をした。
「そうしよう。夕飯はテーマパークで食べるから、速攻食べ物買いに行こう」
「うん。お土産買わなきゃだから、土産物を売っている店にも、行きたいね」
「お土産かぁ……何にする?」
「やっぱ、食べ物が良いんじゃないの?」
大門と游太は、小学生らしくない、まるでおやじのような会話をしていた。




