第六話 アリアの学校生活
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学園に入学してから数日後———アリアとリリィはテラスでお茶を飲んでいた。
「ここ数日間、何もないわね~。つまんないわ」
「‥‥‥‥‥何もない?アンタおかしいわよ!アンタが入学してから何もない事なんてなかったでしょ!昨日だって授業に使う魔物全部逃がして大惨事だったじゃない!」
実はつい昨日、魔物について知るため生きた魔物を解体するという、何ともグロテスクな授業をするときに、アリアは縄で縛られてた魔物を全部を逃がしたのだ。
「でもちゃんと責任取って捕まえたもの。これで何もなかったことになるでしょ?」
「ならないわよ!」
「うるさい猫ね~。使い魔だってことバラすわよ」
「‥‥‥ホントに主人かしらこいつ」
そうは言っても、リリィは先日、アリアにとあることを言われたのだ。
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「ねぇ、リリィ。一つ言いたいことがあるの‥‥‥やっぱ言いたく無くなって来たわ」
「も~、なによ」
アリアのベットの上でダラダラと寝転がる私にアリアはジトッと見てくる。
わっ、布団かぶせられた。
「‥‥‥単刀直入に言うわ!あなたが言ってた偉大な魔法使いライラ・ルトリスは、この時代では『大罪の魔女』と言われてるの!」
「えぇ!?‥‥‥‥いや、そこまで驚くことでもないわね」
「えぇ‥‥‥」
ずっと布団に包まっていた私はズコズコとはい出てきた。しかしその上からもう一枚かぶせられる。喧嘩売ってんのかしら。
「知ってるわよ。昔もライラの事を魔女という人なんてたくさんいたし。今だって私が不吉と言われてるのよ?そこまで驚くことじゃないわ」
「なぁんだ。気張って損したわよ~‥‥‥あ、そういえば~猫が喋るなんておかしいし、ましてや使い魔なんて知られたら私とリリィ、どっちも処刑されちゃうから、学園とか外では二人きりになるまで喋らないでほしいの~」
「えぇ~!嫌よ!喋る猫は面白いと思ってたのに~」
布団の中で暴れる。え、何か重い。まさかアリアに乗られてる!?
「因みに猫の鳴き声はオッケーよ~」
「にゃ~‥‥‥」
アリアに押しつぶされながらも、鳴いて返事をした。
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まぁそんなこんやで私は今、猫になり切っているのだが、アリアの行動が不安すぎる!
入学式からの遅刻、不吉と言われてる猫を抱いた聖女候補生、それにここ数日でいろんなことをやらかした公爵家の次女。まさに問題児だ。
「でも、友達はまだみたいね」
アリアがピクッと反応する。
「公爵家だからいくらでも人が寄ってくると思ったら違うのね~?」
アリアがプルプル震え出す。
私がそこに最後の追い打ちをかけようとした時の事だった。
「紅茶に虫入ってる!!」
「最っ悪じゃん!!」
「ど、どうしよ~。飲んじゃったわよ~。いつ入ったのよ」
「とりあえず‥‥‥昼休憩が終わるから教室に行くわよ」
そして私たちはその場から逃げるように去った。
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授業が終わり放課後———‥‥
アリアがいそいそと荷物を鞄に詰め込んでいるのを私が横目に見ていると、アリアが誰かに呼び止められた。
「アリアさん。ちょっとお話いいですか?」
「あら~?あなたは同じ聖女候補の‥‥‥えぇーと」
「もう!ロアナですよ!‥‥それで、一つアリアさんに尋ねたいことがあるので、一緒に来てください!」
チラッとアリアが私の方を見る。まぁ別に行っても行かなくてもどうでもいいのだけれど、個人的にはこの子信用できないのよね。
「にゃあ」
「あら。リリィも一緒がいいの?珍しいわね~」
「げ、白猫」
よしよしと私を撫でるアリアに、ロアナは顔をしかめる。その顔はどう見ても聖人君主とは言えなった。
「ま、まぁ、いいですよ?特別に‥‥じゃあ早速ですが、お茶会をしましょう!」
「あら?私に尋ねたいことがあると‥‥‥」
「だ・か・ら、言ったのでしょ。尋ねたいことがあるって」
ニマァ‥‥‥と笑うロアナの手には、さっきアリアが飲んでいた虫の入った紅茶があった。




