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母様の笑顔

流石、リサ、仕事が早いです。朝には王太子殿下のスケジュールを入手してきました。


「明後日までは、ほぼアレク様とお過ごしですね。午後から港を旦那様がご案内ですね。因みに明日は‥‥。」


「明日はいいわ。取り敢えず、今日の今頃だと恐らく朝は剣術の稽古で今頃は、着替えて休憩でサロンだ過ごしてると思うわ。」


「よくご存知で先程、アレク様の侍女付にも確認したら確かにそのように過ごされると。」


「リサ、サロンへ行くわ。」


立ち上がって部屋から出て行こうとするとリサが慌てて付いてきます。


「旦那様やアレク様の許可が要ります!あっ、お嬢様待ってください!」


待てませんよ。お父様や兄様に言ったらやんわりと邪魔されてしまいます。

応接室に向かう途中、母様も向こうから歩いて来ました。


「ミュゼどこに行くの?この時間は、お父様に部屋にいるようにと言われてなかったかしら?」  


不味いですよ。自室へ強制送還です。


「ご機嫌よう、母様。お部屋にずっといたら退屈になってお部屋の本も全部読んでしまったので新しい本をと思って図書室に行く途中なんです。」


「退屈ね‥‥。」


母様、過ごし考えて私を見てニッコリと笑います。ニッコリとこう言う時の母様は少し悪戯めいた事を思いついた時に使う笑顔です。 


「ミュゼ一緒に私といらっしゃい。今から、殿下とアレクとでお茶をする予定なの。退屈なら私に付き合いなさい。」


「でも、母様そんな事、お父様が知ったらきっと怒られます。」


「お父様ね‥。知れば大騒ぎね。いいわ、お父様は母様が何とかするわ。お父様の気持ちは分かるけどミュゼに対しての過保護振りは気に入らないのよね。

さぁ、細かいことは考えなくてもいいわ。行きましょう。」


母様の後ろに付いて、サロンへ入っていきます。殿下と兄様が座って寛いでいます。


「ご機嫌よう、殿下。本日はお茶席、ご一緒させて頂く事が出来て嬉しゅうございます。」 


と、カーテシーで母様、挨拶です。母様の後ろから私が現れると兄様は飲んでたお茶が吹き出しそうになり


「ミュゼ、何故ここにいる?母上どう言うことですか?」


母様は兄様をまる無しをして続けていいました。


「殿下、ご無礼だと母様思いましたが、娘のミュゼットもご一緒にさせて頂いてよろしでしょうか?まだ、幼いが為に領地から出ず同じぐらいの歳の子と言えばアレクぐらいしか交わった事がありません。この機会にと、思いまして。お話の邪魔にならない様には普段から躾けてありますのでどうぞ、お許しください。」


「しかしながら、母上‥」


少し、陛下の顔が赤い様です。又、私からの視線はそらします。嫌われてるのかしら?


「アレク、よい。私も毎日、お前ばかりの相手をしてて、少し飽きていたところだ。王都の令嬢と同じ様には楽しめないと思うが気分転換にはなるだろう。」


なんだか、嫌味に聞こえましたがここは聞き流した方が良さそうです。

私とお兄様長いソファーに二人で座ります。向かいのソファーは殿下が座っています。間の一人がけのソファーは母様が座っいます。兄様は顔に出していませんが明らかに機嫌の悪いオーラをかもし出しています。


「ミュゼット嬢はまだ、一度も王宮に上がったことはない様だが私の誕生祭も出席してない様だが、何処か体でも悪いのか?」

 

自分の誕生日大事なんですね。その前に陛下と妃殿下の誕生祭、忘れてませんか?


「いえ、病弱ではなく、王宮に招かれた日はたまたまですね風邪をひいたりたまたま、腹の調子が悪くなったり、たまたま、熱が出たり偶然が偶然を重ねたのですよ。」


「では、今年の私の誕生祭は体調に気をつけて王宮に来るといい。アレクも呼んでやる。又従兄弟と言う事で席も用意するぞ。」


「光栄であります。ミュゼットがまた、偶然、体を壊さない限り是非に出席させて頂きます。」


「では、屋敷に王宮の医者を連れてこよう。体調管理をさせればいい。」


「わざわざ、殿下のお手を煩わせるのも申し訳がございません。王宮の医者程でござませんが、我が領地にも医者はおりますので、気になさらないで下さい。」


母様は静かにお話を聞きながらお茶をすすります。私も敢えて会話に入らない様に静かにしています。

母様、流石に耐えきれなかった様で話題を変えます。


「殿下は、滞在から幾日か立ちましたが行き届かない事はありませんでしょうか?」


「王都よりは華やかさはかけるが港も近いゆえ退屈はしていないが、屋敷ではアレクばかり相手にしてるのも流石に飽きたぞ。」


「そうですわよね。」


母様、本日、2回目のニッコリが出ました。この笑顔は知らない人が見れば魅力されますが、我が家では誰もがこの笑顔決定権には逆らえません。兄様も顔が引きつってます。


「では、いかがでしょう。明日はミュゼットと過ごされてはどうでしょうか?こう見えてもかなり早熟なので話し相手にはなると思いますわ。」


あー、母様やってしまいました。そして、兄様は項垂れております。

殿下が嬉しそうにしているのは、恐らく目の錯覚でしょう。快く母様の提案を快諾して頂きました。


私としては都合が良いのですが‥。母様、本当にこれ

でよいのでしょうか?








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