魔法っていいよね……フラグって魔法で消し飛ばせるかな
頭に重い一撃を喰らいまだ痛みの残る翌日、今日からやっと午前中に魔法の授業が始まる。
「今日は魔力の操作方法、それから自分の使う魔法の種類を決めてもらう。」
魔法の講師は先日この世界について説明してくれたブラッドさんである。
「では魔力の操作方法、の前に魔法の種類について説明しよう。
魔法にはいくつかの種類があり、種類ごとに使い方にパターンがある、全て習得することも可能だが君達は複数人で行動するのだからとりあえずはじめ一つ好きなものを習得してもらおうと思っている。
種類は主に6つ
・攻撃魔法
相手にダメージを与える魔法だ
・阻害魔法
相手のステータスや動きを低下させる魔法だデバフとか言われることもある
・補助魔法
味方のステータスを上げる魔法で自分には使えない、これはバフと言われてるな
・付与魔法
自分の肉体や武器に魔法を付与する魔法、エンチャントなんて呼ばれる属性を加える魔法だな
・回復魔法
阻害魔法を打ち消したり体力を回復する魔法で補助のようにステータスを上げることは出来ないが自分も効果対象にできる
それから……いやすまない五つだった、まあ分類できない特殊なものがいくつかあるが基本この中から後で一つ選んでくれ、じゃあ魔力操作の訓練を開始する。」
魔力操作はクラスメイト全員が意外と簡単に習得した、といっても何をどうしたとかでなく全員が感覚で覚えたようだ、これも勇者の恩恵だろうか。
それが終わると俺たちは自分のスキルや戦闘スタイルに合うであろう魔法を選ぶ事になった。
選んだ魔法は俺は付与魔法、1メートルしか間合いがないから近距離戦の強化のためだな。
樹は回復魔法を選んでいたあいつのスキルは攻守共に隙がないからな、模擬戦で体がバリっと言っていたのは筋肉を電気で無理やり動かしたからって言ってたし。
あとは自分の選んだ魔法を訓練したり、近接戦を学んだりしてたらこの世界にきて丁度一週間がたっていた。
え?いじめとかはなかったぞ、いくら戦闘向きじゃないからと言ってもステータスはクラスの中では平均だし、初日の戦闘ではそこそこいい線にはいったからな。
ついでに言えば女子の知り合いなんていねえからフラグも立たんしな。
丁度一週間、今日には性格スキルとやらがつくらしいがまずダンジョンに潜るらしい、なんでも魔力が多い所の方が早く定着するとのことで2日ほど前には教えられていた。
「ついに今日特訓の成果が出るんだぞ、楽しみだな。」
「私も負けない頑張るよ。」
「俺たちの目標は世界を救うことだからな、ここでは止まれねえよ。」
初めての実戦ということで、俺も含め全員に少し落ち着きがない、まあ俺は主人公って柄でもないし大丈夫じゃないかな。
「おいお前ら、今日は魔物と初めての実戦だ、これから行くダンジョンは上層にいる限りは安全だろうが気を引き締めていけ、俺は王の護衛で行けない、ブラッドの言うことをよく聞くように。と言ってもお前らなら大丈夫だろうな怪我すんなよ。」
アゲットさんが出発直前に声を上げた。
今回のダンジョンは二人以上のパーティーで1パーティーに一人の兵がついていて何かしら問題が起きたらブラッドさんが駆けつけるようになっているから大丈夫だろう。
え、組む相手はいるのか?俺にも組む相手くらいいるわ、樹だけだがな。
複数人に分けていくつかの馬車に乗って出発する、ダンジョンはここから数時間の位置にあり、300年以上前からある物だそうだ。
馬車に揺られて少しケツを痛めながらゆったりしていると馬車が止まった。
ダンジョンに着くと先に着いた生徒それぞれが様々な行動を起こしている、友人と喋っていたり、馬車で寝ていたり、人の字を食べてたり、さすがに最後のやつはそんなにいなかったがおそらく全員が緊張はしているだろうな。
「みんな、これから僕の言葉に少し耳を傾けて欲しい、ここから先は命の危険があるそれは忘れないで欲しい。
それとあと一つ、必ずみんなで帰ってこような」
このクラスのリーダー、光輝が全員に注意をした、それは緊張を与えはしたが全員に現実感を与えることになった。
やっぱこいつすげえわ。俺には出来んな、やりたくはないけど。
そう、さっきの演説は最高だったし完璧だった、ただ一点俺に質問させてくれ
……なぜフラグをたてにいくんだよぉぉぉぉぉおお。
私は王道が好きだったり嫌いだったりします、いじめ?おきないよ。