表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
46/46

第46話 ひとやすみひとやすみ、二

「あいつら何やってんの?」


『わからん。また新しい遊びを考えたのではないか?』


 河童の一人が、どこからか拾ってきた長めの棒切れを高く掲げている。

 そしてその棒切れの両端に人魂がくっ付いた。


『回し始めたな』


「あんなのテレビで見た事ないか?

 確かファイヤーダンスだっけか」


 福島にあるハワイアンテイストのリゾート施設を特集したテレビだったか。

 その施設でショーが見られるから、ハワイの伝統の踊りかと思いきや、確かサモアが発祥とかいうあれだ。


 片手で回してみたり、両手でグルグル回してみたりと、案外と様になっている。

 一人の河童が始めたファイヤーダンスを見て面白そうだと思ったのか、二人の河童が似た棒切れを持って来て、三人で息の合ったパフォーマンスを始める。

 こちらも中々様になっているな。

 様になってはいるのだが。


「あの棒切れに付いてる人魂、温度調整までしてんのかな?

 絶対皿乾くだろ。あれ」


 そう言って懸念した通り、踊っていた三人の河童は皿が乾いたらしく、唐突にその場でぶっ倒れた。

 それを二人掛かりで運び、屋敷に入っていく河童達。


 体を張った、中々に面白いコントを見せてくれて感謝の念に堪えない。


「家庭菜園も随分広がったよな」


『あそこで採れる野菜は旨い。

 次はメロンでも作ったらどうだ?』


「メロンとか普通は作るの大変そうだけどな。

 うちの畑なら放っておいても出来るんだろうなぁ」


 始めから小規模とは言えない広さだった家庭菜園だが、今はもうちょっとした農家の畑の広さになっている。

 そこに雑に蒔かれた種が芽吹き、わさわさと茎や葉が伸びている。


 ミミズは土壌の改良をしたり、微生物を増やしてくれるらしいが、うちにいるのはきっと特別なんだろう。

 畑を作ってくれたのが、そもそもミミズ達だからな。


 肥料を撒いていないのに栄養は一体どうなっているのか。

 謎でしかないが、誰かが上手い事やってくれているのだろう。

 サンキュー誰か。

 合掌。


 庭を走り回る五人姉妹と狼。

 狼に追い掛けられる女の子達って絵面は、中々に犯罪の匂いがする風刺画の様だ。


 初めは皆同じ顔で同じ背丈だった座敷童は、今では末っ子を除いて成長した姿になっている。

 そうは言っても、内面的には幼いままで、変わっていないのだろう。

 無表情五人姉妹は、今では表情豊かになって追い掛けっこをして遊んでいる。

 喋るのは後からやって来た末っ子の五子だけなので、五子は少し特別な座敷童なのかもしれない。


 そんな五子がタタタと笑顔でこちらに走って来て、俺の膝の上に座った。

 頭を撫でてやると満面の笑みを浮かべて楽し気に笑う。

 化け狐も俺の傍に伏せて、尻尾で五子の頬を撫でる。


 俺はしみじみと幸せを噛みしめて、何でもない午後の一時を過ごした。

2月1日よりしばらくの間は作品を非公開とします。

続きはアルファポリスで最終話まで公開していますので是非そちらをご覧下さいませ。

キャラ文芸大賞の投票もよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング
↑ これを押して貰えるとと少しだけ強くなれたような気がする。
★★★★★ くれたら嬉しくて泣いちゃうかも
ブックマークよろしくお願いしますぅぅ!
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ