第3話 親子漫才
馬鹿息子の采配により俺の寺追放が決定した。
まさか俺の身に転生悪役令嬢みたいな追放劇が降りかかるとは考えてもみなかった。
どうせならキラキラした素敵だけれど頭の弱い王子様と頭の中がお花畑のナチュラル腹黒ヒロインにも参戦していて欲しかった所だが。
出て行けと言われたら最早これまで。
俺が出て行った影響で国の財政が傾いたり他国の軍やモンスターが攻めて来たり疫病が蔓延したりして、ざまぁ展開キボンヌ的な状況になったりならなかったりするだろう。
そして俺の有能さに気付いて戻って来てくれと言ってももう遅い!
俺は山に籠って一人寂しくスローライフを送るのだ!
一人寂しく、、、一人、、、。
さ、寂しくなんかないんだからね!
さて、荷物を纏めて愛車のベンツに荷物を詰め込んだのでさっさと出て行くとするか。
しかし俺にはまだやっておかなければならない事があるので、まだまだお怒りの様子の馬鹿息子に声を掛けた。
「馬鹿息子よ。お前に一つだけ伝えておかなければならない事がある」
俺は表情を引き締めて真剣な顔で本堂にいた馬鹿息子と向かい合う。
「何だよ」
馬鹿息子にも俺の本気が伝わったのか表情を引き締めた。
高鳴る胸の鼓動に。
見つめ合う二人の距離が急激に縮まっていく。
なんて事はなく。
「お前って俺の実の息子じゃないから」
「今!?このタイミングで言う事か!?」
いや、寧ろこのタイミングしかないだろう。
この日の為にずっと温めておいたエピソードなのだから。
「だってお前、俺ってまだ未婚だし。
令和の志〇けんだし」
「あんたは十分昭和だよ!
昭和の志村〇んは最早殆んど志〇けんじゃねぇか!」
そうとも言えるかもしれない。
暇があるとお姉ちゃんのいる店に入り浸ってしまいがちだし。
「まあこのエピソードはこれ以上盛り上がらないからさっさと終わらせるとして」
「待て待て待て終わらせられるか!
あんた未婚って言ったよな?
じゃああんたの部屋にある仏壇には一体誰が眠ってんだよ!
あの仏壇に眠ってるのが俺の母さんか?
連れ子か?内縁の妻とかそういうあれか?そういうあれなのか?」
「ああ、あれは俺が昔愛用してた愛玩属性のワイフのだな」
「下ネタじゃねぇか!
何を供養して線香あげてんだ!
俺も母さんが眠ってると思って何度も手を合わせてたわ!
待った、じゃあ仏壇の横にある写真は?」
「昔お気に入りだった嬢だな」
「血の繋がりが無い親父のお気に入りだったキャバ嬢を母親だと思い込んでいただと、、、?
だったら俺の本当の母親は、、、?」
「日系ハーフのベナン人だな。
知り合いの坊主に引き取ってくれって頼み込まれて引き取った」
「ベナン人!?だから俺褐色肌なの!?
情報過多で頭おかしくなるわ!」
「一応お前の母親の住所教えとくな。
現住所ベナンだけど。
そうすれば気軽に会いにいけるだろ」
「気軽に会いには行けないわ!
ベナンって何処だよ!
ベナンってアフリカの何処だよ!」
ベナンは西アフリカでナイジェリアの隣だぞ。
2月1日よりしばらくの間は作品を非公開とします。
続きはアルファポリスで最終話まで公開していますので是非そちらをご覧下さいませ。
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