表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
38/46

第37話 春の訪れ

 先日の雪まつりを以て、我が山の冬は終わりを迎えた。

 3月になり、まだまだ寒さは残っているが、暦の上では余裕で春だ。

 そもそもの話、二月の四日から立春と言うからな。

 二月に春を感じる事なんて、まるで無いが。


 まだまだ寒いのに、雪女は既に冷凍室へと引き籠っている。

 あそこ別に冷凍室って訳でも無いんだけどな。

 勝手に雪女がそうしてるだけで。


 それでも時々は部屋から出て、五子や他の座敷童と遊んでいるので、去年と比べればあいつも随分と成長したのかもしれない。

 但し限界の見極めが下手くそ過ぎて必ずぶっ倒れるので、たびたび皆に冷凍室まで運ばれているが。


 雪女によって外の雪が全て退かされたので、河童は震える事無く元気に外に出て、凍った池の上を滑っている。

 どうやら自分達でスケート的な遊びを編み出したらしく、五人姉妹も一緒になって遊んでいる。

 人数が多過ぎて狭そうなので、近い内に池が広がりそうな気がしているが果たして。


 加夫羅太伊も随分と元気になった。

 冬の間も十分過ぎる程に収穫はあったから土中で動いてはいたんだろうが、今は物凄い勢いで土を掘り返している。


 あとあれだな。

 小さいのが増えたな。


 あやかしとは言っても殆んどミミズと変わらないので、普通に繁殖もするのかもしれない。

 あそこまででかいと天敵とかいなさそうだし、生んだ卵は殆んど孵りそうだよな。

 増えて困るあやかしではないので、どんどん子供を生んで山を豊かにして欲しい。


 大蝦蟇は春になって餌が増えているのか、どことなく嬉しそうだ。

 俺には見えないが数秒に1回ペースで舌が伸びて口をもごもごさせるので、虫を捕まえているのだろう。


 加夫羅太伊を食わないのは本当にありがたい。

 大蝦蟇と加夫羅太伊のあやかしバトルなんて見たくないからな。

 どちらも大切な俺の家族だ。


 狼は冬の間ずっと室内犬として五人姉妹のペット化していた。

 なんかもう、狼じゃなくてワンコだな。

 雪が無くなって五人姉妹が皆外で遊ぶようになると、自然と狼も外に出るようになって番犬っぽく変化している。


 残りのあやかしは季節とか関係無いから変化無し。

 そろそろドライブがてら、一度寺にでも帰るかな。


『む?酒を取りに行くのか?』


「酒じゃねぇわ。馬鹿息子が来る前にアポ無しドッキリ訪問するんだよ。

 あいつが寺に女連れ込んでたら爆笑するんだけどな」


『笑う様な事ではないだろう。

 お主の心配事が消えて良いではないか』


「そりゃそうだがなぁ。

 あいつは昔っから女っ気が無いから父親としては心配が絶えんぞ。義理の息子だけどな」


『お主が気付いていないだけかもしれんぞ。

 義理をやたらと押すが、お主は立派に父親をしていた。

 胸を張って死ぬまであやつの父親をしていれば良い。

 ろくでもない父親だがな』


「褒めてるのか貶してるのかどっちだよ。

 とにかく急がないとあいつの方が早く来ちまうかもしれんから明日な。

 車に乗るから今晩は禁酒だ。付き合え」


『む?我は飲むぞ』


「目の前で飲まれると我慢出来ん。付き合え」


『む、、、明日の夜は倍飲むぞ』


「それで構わん。俺もそうする」


 化け狐はどうだろうな。

 少し優しくなったかもしれないな。

2月1日よりしばらくの間は作品を非公開とします。

続きはアルファポリスで最終話まで公開していますので是非そちらをご覧下さいませ。

キャラ文芸大賞の投票もよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング
↑ これを押して貰えるとと少しだけ強くなれたような気がする。
★★★★★ くれたら嬉しくて泣いちゃうかも
ブックマークよろしくお願いしますぅぅ!
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ