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11ー1 悪夢

 11ー1 悪夢


 ミルカリアの街にある叔父さんの屋敷に戻ったあたしとメイアを出迎えたのはミランダ先生だった。

 「ジークナー公爵は、『幻獣の国』の調査でしばらく屋敷に戻れないということで、その間、あなたのことを私が頼まれました」

 叔父さんと会えない。

 あたしは、少しがっかりしていた。

 叔父さんは、あたしと離れていたいのかな?

 もしかして、あたしのこと嫌いなのかな?

 そんなことを考えながらあたしは、部屋へと戻った。

 「え・・ええっ?」

 扉を開いてあたしは、ぱちぱちと瞬きをした。

 そこには、山積みにされた贈り物らしい箱とかがあった。

 「これ、は?」

 荷物を運んでくれたランディーノに聞くとランディーノは、くふふ、と意味ありげに笑う。

 「恐らくは、チカ様が『東の魔女』の養女となられたことを聞き付けた諸侯からの贈り物でしょう」

 「な、なんで?」

 驚いているあたしにメイアが当然のことのように説明する。

 「チカ様は、この国でもっとも尊き血族の一員となられたのですからね。お近づきになりたいという者も多いのでしょう」

 あたしは、戸惑っていた。

 どうしたらいいの?

 とにかくこの贈り物の山を片付けなくては部屋でくつろぐこともできないし!

 でも。

 どこから手をつけたらいいのかもわからなくてあたしが躊躇してるとメイアが手近に置かれたものから包みをあけていく。

 そして、中身と送り主を確認しながら手元に残すものと物置に片付けるものに分けていく。

 「これは、普段使いに。こっちは、倉庫にしまって」

 つぎつぎと仕分けられていく品物をランディーノが慌ただしく部屋から運び出していく。

 そうして。

 あらかた片付いてしまってからメイアが小さな箱をあたしに差し出した。

 「これは、お側に」

 メイアから箱を受け取り中を見るとカードが入っていた。

 『愛する君に』

 中には、美しい赤い宝石のブローチが入っていた。

 送り主は、叔父さん。

 あたしは、嬉しくて!

 こんな大人っぽい贈り物を叔父さんがくれたのは初めてだし!

 なんだか、叔父さんに大人として認められたみたいな気がしてあたしは、感激してしまった。

 すぐに着ていた薄いブルーのワンピースの胸元につける。

 赤い宝石は、青いワンピースに映えていてあたしは、何度も鏡を覗き込んだ。

 顔がにやにやしてしまう。

 その夜は、叔父さんからもらったブローチを握りしめて眠った。

 そして。

 夢の中であたしは、巨大な黄金色のドラゴンを見た。

 全身を金色に輝く鱗に包まれたそのドラゴンは、何かいいたげな赤い瞳であたしを見つめていた。

 なぜだか、それだけで胸がきゅぅっと締め付けられる。

 あたしは、そっとドラゴンに手を伸ばした。

 ざらざらとした鱗におおわれたドラゴンに触れるとドラゴンから思念が流れ込んでくる。

 『女王よ・・我妻よ』

 不意に場面が変わって!

 赤く燃え上がる炎の中でドラゴンがユニコーンの首もとに食らいつきそして、肉を食いちぎる。

 もう、動かなくなっているユニコーンを踏みにじりながらドラゴンが咆哮を上げる。

 『なぜ、私を裏切った?』

 

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