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01 港
朝を伝える柔らかな陽の光
小鳥のさえずり 聞こえて来て
港におりたつ 新しい始まりのにおいを感じて
まだ声のない通り 想像を膨らませながら歩いていく
どこかへむかう船旅のさなか
ひとときの思い出を共に
この手に持つのは地図と風船と
身につけたのは音鳴りの靴 それと渡り鳥の羽飾り
しぼんだ風船を またふくらましに歩こう
たくさんの人の声 つめこんで
羽飾りがかるくなるように 重い物を徐々によけていって
心の掃除をしていくの
右と左で行く先迷えば 靴音ならせば
ほら だんだんと 町の声が聞こえて来た