声が染みる
気がつけば夏休みというものも、前半が終わり、折り返しまで来ていた。
そう、後、二週間程度で夏休みは終わる。
そんなことを、寝る前の学習をしながら思っているのだった。
宿題も、全て終わってしまった。
部屋の中では勉強机の電球だけが光っている。
「今年の夏はいろいろあったなぁ……。」
思い返してもいろいろとあった。
芹那さんとの夏祭り。
「あれは楽しかったなぁ。」
おまけに初めての高校での思い出。
そして転校生との茶会。
『俺は死んでてもおかしくないんだ。』
どういう意味なんだろう……。
重ね合わせ……、ねぇ。
興味を惹かれる、ということはあまりなかった。
それが他人なら、なおさら。
でも、高校では再び人間関係をやってみようと思った。
今の自分を変えることに抵抗がないわけじゃないけれど……。
虫の声が聞こえる。
これも、温暖化のせいだろうか。
そんなふうに、よしなしごとを思うのだった。
そういえば、これからどうしようか。
いつも一人だった。
そして、夏休みの宿題は今日で終わった、
普通なら残りの休みを満喫するのだろうか。
私には趣味もない。
これは、『どく』だ。
孤独で退屈という、痛みを伴わない猛毒なのだ。
こうして暗い部屋で虫の声を聴くのもいいけれど、明日という先のことを考えると、どうしても明るい気持ちに離れなかった。
い・ん・う・つ。
情緒が不安定になっているのもわかる。
「……お風呂入って寝よう……。」
疲れていない体を湯船につけて、今日も終わる。
明日はどうしようか。




