日の出と共に
これは明晰夢だ。
何故なら、今、私は夢を見ていると自覚している。
時計が針を進めるように、一日のことを思い出し、整理する。
そして、時系列は逆転する。
そう、最後に聞いたのは芹那さんの声だ。
『明後日もできたら勉強しない??』
そして花火の音。
お祭りの最後に見た。
手を握り合った、その温もりが思い起こされるよう。
そしてラムネ……、買っている間に私が食べ物を買った。
……はずだけれど。
りんご飴とイカ焼きも買った。
そして……。
『芹那さんが買い物に行ったはずの時間がない。』
この答えにたどり着く。
私の、違和感の正体。
時間の連続性が、失われている、ということだ。
そして、お祭りの最初……、最後のピース。
霧崎君だ。
なるほど。
そういえば以前、学校で問いただした時も彼は答えなかった。
その不思議な力について。
だから、私が直接見るしかないのだろうか。
彼が『何か』する、その場を。
ただ、彼との接触は転校してきた日や、霧に包まれたあの日くらいのもの。
親しいわけでもない。
そして、不思議な力で私に害をなすわけではないことも、わかっている。
だからこそ知りたいのだろうか。
不可思議さを秘めるその力を。
そういえば、園芸部でもないけれど肥料をやっていたような気がする。
ということは、毎日早めに学校に行けば霧崎君は『何か』をしているかもしれない。
……いいかも。
盗み見するみたいだけれど。
気が付くと朝だった。
よく眠れた。
そして、思考も整理がついた。
今日一日は、ゆっくりと休もう。




