第四話 途中参加のお客様です。あ、降臨の間違いでした?
いやぁぁもう五ヶ月経ってるぅぅ!?
でも代わりに本編倍増してるから!!
「さて、アドラよ。何か弁明はあるのか?」
分かりきった事実は変わらないが、というように、すっかり静まりきった場に王の言葉が響く。
言葉をかけられた当の王太子(笑)は、困惑気味に己の父を見た。
「父上?弁明とは、一体どういうことですか?弁明すべきはその女でしょう。私の未来の妃を嫉妬のあまりに虐げるような女なのですから!」
どうだ、これでお前も終わりだぞ!と言わんばかりの王太子(笑)『……もう面倒だから(笑)でいいか』(byリリーウェル)、もとい(笑)に対し、王は、はぁ?と体裁も忘れ唖然と息子を見た。
「……嫉妬?何を戯けたことを。そんな事が万が一にもあるはずがなかろうが。イア「へ・い・か?」っゴホンゴホン、ではなく、おぼ「……チッ」……でもなく!リリーウェル嬢はお前の再教育のための名目としてのみの婚約者で、あくまで臨時の婚約者という名の教育係なのだぞ?私達が幾度となく懇願し漸く依頼を受けて下さったというのに……」
王は失言の合間のドスのこもった声と舌打ちに震え上がりながらも平静を保ちながら、本人だけが知らなかった、いや知ろうともしなかった事実を伝える。
それをお前は……と、王は酷く疲れた様子で息子を見やった。
「はあ、王太子の座につけばお前の女癖の悪さや全く勉学に励もうとせん目も当てられない愚かしさも多少はマシになることを期待して王太子位剥奪という王家の恥を忍んでまで実行したにもかかわらず、効果はなし。寧ろ、改善するどころか悪化したとあっては、使いたくはない最終手段に手を出さぬわけにもいかぬ。王太子位剥奪覚悟でその位につけたとはいえ、仮にも王命だ、そう簡単に取り下げる訳にもいくまい?そこで、苦肉の策として、最も可能性のあるリリーウェル嬢に再教育をお願いし、それでもまだ改善が見られないのであれば、改善の余地なしとしてとっとと全ての地位を奪い平民に降格させるつもりだったのだ。その期日まで後一ヶ月、猶予はあった、のだがなぁ……」
その猶予を自ら放棄するとは、もう打つ手もないわ、と最早怒りを通り越し呆れた様子で力なく首を振る。
「再教育を施す名目の婚約者となる唯一の条件として、再教育を施したが期日にならずとも改善の余地なし、と判断すればその時点で依頼は終了、ということになっていた。お前に止める資格など全くないのだ」
それに、と王はリリーウェルの方をちらりと見て言った。
「それに、まず第一に、位が違いすぎるのだ、アドラ。【天導宮】の膝下にすら許可なしに近づくことが出来ぬ、たかが【星宮】で中位の高くもなく低くもない国の王の息子ごときが、私情と大差ない事情に関わるような依頼を受けて頂けたのは、ひとえに彼女の生家が両親の残した唯一の遺産であり、守るべき宝であるミレーユ侯爵家がこの国にあったからだ。私は卑怯にも、ぬくぬくと恩恵を享受しながら、ミレーユ侯爵家の事情を考慮しサポートにあたった対価としてお前の再教育を押し付けられたのだ。本来、自分達だけで解決すべき事柄を」
お陰で、お前などにかけてしまった対価が水の泡だぞ、高かったのに……と王は遠い目になった。
「あら、酷い。古馴染みのよしみでかなりおまけしてあげたのに。馬鹿の世話なんて管轄外の事につけ、私とあの方の時間を長期間に渡って譲り、仮婚約の了承をあの方からもぎ取った。更にその間に入った仕事を考えても、十分すぎるおまけでしょう?寧ろほとんど無償奉仕活動と変わらない気がするわ。どころか……ね」
実際、そのご機嫌取りのために報酬が綺麗さっぱり無くなるだけでは飽き足らず、何か大事なものが磨り減った気がするリリーウェルである。
はあ……と溜息を吐いたリリーウェルにハハハ……と乾いた笑いを漏らす王。
「本当に、ほんっとうに申し訳ありませんでした……」
あのリリーウェルの憔悴ぶりにただただ頭の下がる王である。
「何を!その女に私が教えを乞うと!?なんたる侮辱!いくら父上でも、息子に対してどうなのですか!それに第一、一国の王とあろう者がその女如きに頭を下げるなどと……!!」
いきり立つ(笑)の言葉に、王はふと口を開いた。
「ああ……そうだな。もう、良い機会だ。お前の名誉を思い内密に、と考えておったが、どうせ先程も言ったからな。
ーーーアドラよ。今この時をもってイミニークス王国国王、アルジェント・トロア・イミニークスの名の下にそなたの王太子位の取り下げ、王家からの除名、そして国外追放を命ずる。
尚、これは既に【天導宮】に通達済みの決定事項である。神々に遡上した以上、この命が取り下げは不可能だと思え」
「と言われる前にあの方はその気満々でいらっしゃったけど」
「いや、まあ……そうでしょうな」
「でないと、簡単に議会で通される訳がないでしょう?」
「ああ…やはり、あれほど簡単に事が進んだのは」
「あの方が『黒い笑顔で嬉々として根回ししていた』、だそうよ」
主語は言わなかったが、王には何となく察しはついた。
おそらく、頻繁に彼の早く終わらせろとの催促の言伝を持ってくる表情の乏しい何処と無く損な役回りの(見た目では)少年だろう。
若干憐れみの篭った顔をした王に気づき、リリーウェルは肩を竦めた。
「まあ、あの子のことは仕方ないわ。私が留守の間は自由に出来るというのに、わざわざ自分から望んであの方の下につくのを買って出たのだもの。何くれと世話もしてくれているようだし、私も安心だけれど。ま、恨むなら、あの時私に拾われてしまったことを恨むがいいわ」
「何と言っても、貴女にのみ忠誠を誓うあなた方の唯一の弟子、らしいですしね」
そこまで言った王はふと気づく。
「如何なさいましたか、イアリ様?」
「……どうしましょうアル。
私はもう口調を正すのが面倒になってきたぞ。そして私のことはまだリリーウェルと…いや、もういいな、イアリのままでよい」
「申し訳ありません、イアリ様…。ですがこの件は早急に片付けさせてはくれないようですぞ」
疲れ切った風情の二人だが、勿論状況は一向に進んでいないのである。
「父上、聞いておられるのですか!?」
「リリーウェル、聞いてるのぉ〜!?」
ギャイギャイ叫ぶ二人を仲裁に入った王まで無視しているのには勿論訳がある。
「ん?ーーどうかしたか、レロイス」
不意に何かに気付いたリリーウェルの声に一拍遅れて、彼女の近くの空間がぐにゃりと歪む。
その隙間にするりと器用に身体を滑り込ませて現れたのは、黒のローブに紫紺を縁取った背に紫紺の紋章とそれを囲う魔法陣が描かれた、声からすると若い少年だった。
現れた少年は空間を閉じると周囲のざわめきに目もくれずに、迷わず彼女の前に跪いた。
「〈朧月〉様ーーいえ、『師匠』。ご連絡に上がりました」
静かに頭を下げながらそう告げた少年に、彼女は警戒するそぶりを見せず鷹揚に頷く。
「そうか。ああ、よい。皆まで言わずとも分かっておるよ。それで、………まさかとは思うが」
少年が何事かを伝える前に何かを悟った様な目で先を遮った彼女は、嘘だと思いたいという様なニュアンスを言外に含んで確認をとった。
「はい。ご想像の通りかと」
まさに以心伝心。しかし感心する前に二人の死んだ魚のような目が気になる。
「あー、イアリ様?一体何が?」
そんな王とすっかり背景と化していた貴族たちは突然現れた少年に目を白黒させていた。
そして一部の高位貴族からの静まり返ったフロアに響くゴクリと息を呑む音。
その目は皆一様に少年のローブを、特にその背に描かれた月華の紋章を注視していた。
「それはーーー」
彼女が何事かを話そうとしたその瞬間、突如威圧的で凄まじい殺気にも思える程の何かがぶわりと城全体を覆い、次の瞬間ガラスが派手に割れるような音が響いた。
そしてリリーウェル達のいるフロアどころか城の離宮の真上の天井が丸ごと消失した。
唖然とする貴族たちと何も言えない王、「この修繕費、まさか私持ち…?」と軽い現実逃避するリリーウェル、そんな師匠に黙って付き従う弟子と、最早色々カオスと化したその場に、事を起こした張本人は周囲に目もくれず優雅に空から舞い降りた。
その姿は先程やって来た少年と同じく身体全体を隠す黒いローブ。しかし少年と違い顔を隠していない。銀で縁取られ、紅金と緑金、銀混じりの金で描かれた太陽そのものを背負う、長身で黒髪に紅眼と金眼のオッドアイ、美の女神もかくやと言わしめるほどの美貌の青年が無表情で先程までも騒ぎの中心地に佇んでいた。
そして、無表情のまま口を開き抑揚のない容姿に見合った美声で一言。
「早急に俺のリウを返せ……さもなくばーー 消す」
『レビュー書いてくれたら更に嬉しいんだけど兎に角何でもいいから感想書いてー!寂しいからー!書いてくれたらテンションだだ上がりしてガンガン書くからー!返信もかかさないからー!』
はっ、天の声が!?
み、皆様……た、大変お久しぶりにございます……不肖 天星えあり、再び舞い戻って参りました次第です……
いや、も、何て言うんですかね?元々わたくしに文才なんてかけらも無いにも関わらずストレス発散、現実逃避の為に書いていただけの作品だから仕方ないよねーとか言ってみたり?
(ここからは暫くただの愚痴となっております、放送禁止用語は極力伏せましたので「仕方ない、聞いてやるか」という物好…げふんげふん、お優しい読者様以外はスルーしてくださって結構です)
区切りがつかずにいたせいで面倒になってレスってリアルで高校ダラけ過ぎて進学危ぶまれて真面目にやりだしたのに担任に「全然頑張ってないよね?」とか言われてストレスのピークに達して上面取り繕うの面倒になって無表情で相槌打ちながらしてたら親の呼び出し決定しちゃって自分を客観的に見る癖がなかったらそろそろ本気で色々やばかった上に やれ拒食症だの(まあ土日に1日1食しか食べてないけど)「お母さんと一緒にタヒぬか?」だの(一瞬真面目に検討しかけた)前まで『あほきち』呼ばわりがデフォだったのに冬ぐらいから「〜ちゃん」呼びに戻って未だに名前呼ばれると鳥肌が立つのに(冗談抜きで)それを馬鹿にしたように呼んでイライラが止まらない上に1日一言二言話したらいい方の母親とのニアミスの毎日が無くなって「タヒね」「シ肖えろ」「カス」の暴言が止まらなくて(暴力は滅多に振るわれないけどポーカーフェイスなメンヘラに精神的ダメージは祖母の物理攻撃より堪える)ふっと気分になって盛大な夜ふかししてまで1日で書き上げましたが何かー!?
最後の二行で十分だろとか言わないで欲しいんですよぉぉ!?
私ボッチだから!高校入学して友達作りに失敗してずーっとオンリーさんだから!中学の友達も連絡先が存在するだけだから!ふっと冷静になって考えたら高校生になってスマホなんて便利アイテム普及し出したら他クラスに友達いて当たり前で学年上がってもグループすでに確立されて入り込む余地ないって思い当たった時の絶望!ここで発散せずしてなんとするー!?
キャラ崩壊してるだぁ?何とでも言いやがれ!リアルじゃ無表情が標準装備の無愛想で無口な癖に「ギャップ激しいよね」って(数少ない)友達に言われるほどキャラおかしいからね!
自覚してるけど!しかもそれが何処であろうと普段からの仕様だから手に負えないけど!
そして妾は言うぞ!
『大事だから二度言った』発動!!
レビュー書いてくれたら更に嬉しいんだけど兎に角何でもいいから感想書いてー!寂しいからー!書いてくれたらテンションだだ上がりしてガンガン書くからー!返信もかかさないからー!
大事だから二度言ったぞー!!
ちなみにこの時間帯に投稿したのは書き上げてすぐなのと早く反応が知りたいから。6時ならもし仕事ある人でも読んでくれるかもだし目が覚めたらお昼だろうから!
では!開き直った作者が次いつ投稿するか分からない上ネタがたまり過ぎて最終手段として申し出てくれる人がいたら自分のネタ提供して代わりに書いてもらおうかとまでガチで考えるぐらいになっておりますが!活動報告に書いているようにフェードアウトするつもりはさらさらございません。書いてなかったらエブリスタへどうぞ。まだ非公開ですが同名で執筆しておりますので。
ついでに次かその次で第1章、というか本編は終わりの予定です。第2章以降は続編扱いのデロ甘かタグにつけた【異世界転生】の真実とか主人公の実家と本当の両親たちの事とか、ぼちぼち書いていく予定です。
以上!今までの話並に長いんじゃないかと突っ込まれても何も言い返せない天星えありでした!
前書きで『倍増』とか書いてるけど後書き長いせいで無駄に期待させてごめんなさい!!