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THE PAST AND FUTURE  作者: 釜函 翠
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4/4

五月雨の訪れ

結局、帰宅するまで彼女がエミリーの質問に答えることは無かった。


さすがにエミリーも疲れたのか、家に帰るやすぐに自室へと向かってしまった。

玄関にとり残された僕と彼女。とりあえず彼女に家の説明しないと....


「あの....いいかな?」

「....なに」

「少しだけここでの説明をしたいんだけど....」


こくりとうなずく。

それから、基本的に動ける範囲だとかやっていいこと悪いことなどを教えたところで


「ふぅーん。わかった。ありがとう。」


と言ってどこかに行ってしまった。まぁ自由だからいいんだけどもう少し説明したかったなぁ。

結局、数十分待っても戻って来る気配がないので自室に戻ることにした。


「もう夜だし寝るか。」


彼女は一体何者なんだろう。エミリーはなんで奴隷なんか買ったんだろう。そんな

ことを考えているうちに寝てしまったのである。


....コンコン

....コンコン


妙な音に起こされた。時間を確認する。深夜1時半

「なんだろうぉ。こんな時間に」


....コンコン

....コンコン


「怖いなぁ」


....コンコン

....コンコン


どうやら窓の方からだ。


「誰かいるのかなぁ」


と窓に近づき、開けた瞬間に


「バンッ!」

「うわぁぁ!」


いきなりのことで驚きしりもちをつき窓を見上げる。

そこには、月夜に照らされ夜桜のごとくたたずむ先ほどの少女がいた


「あなた今、殺されたわよ」

「はっ....はい?」


急に訳のわからない事をいだした。


「殺されたって?」

「そう。あなたは今もし私が本物の銃を持っていたら殺されていたわ」


そう言いながら彼女は部屋に入ってきた。


「一体、なんのこと?」

「あなた完全に怠けているわね....よくもこんな状況下でそんなんでいられるわ。」


身に覚えが無さ過ぎる。別に何もしていない。


「本当に何も分かってない感じみたいね....」


呆れられたように言われ、こう続けた。


「いい?地球が戦争に負けたのよ?悔しく無いわけ?私は悔しいし奴らを許せない

。だからいつか復讐する時のために準備しているわけ。こんなに自由に出来る

チャンスは今しかないの!わかった?」

「そりゃ僕だって許せないさ。でも、だからといって今自分に何が出来る訳でも

ない。エミリーさんだってよくわかんないし....」


はぁ.... 彼女はため息をついた。


「ともかくここから脱出するのが先決よ。いい?ちゃんと手伝いなさいよね?」

「えっ?僕もやるの?」


そんなこと聞いてない。


「当たり前でしょ!あなたは地球人でしょ!?ならオストエアに復讐しなさい。」

「でもぉ....」

「まさかあのエミリーとかいうオストエア人に情が湧いたなんていわないでよね。」


あながちないわけでもない。答えに困っていると


「ともかく、手伝ってもらうことには変更はないから。いいわね?」


そういって彼女は部屋を出ようとした。もちろん廊下側に。


「あっ、あの!名前。なんていうんですか?」


とっさに思いついたように尋ねた。


「小湊 櫻 よ。あなたは?」

「伊瀬池 啓太です。」

「そぉ。よろしく啓太。」


バタンッ!扉を閉めて行ってしまった。

背中越しに話していたが最後に横顔を見せてくれた。


「そういえば自分の部屋分かってるのかな....」


そのあと、少女が困り果てて啓太の部屋の前で居座ることになるとは思わなかっただろう。




一方そのころ、エミリーは自室にてあるモニターを見ていた。

「いいんじゃないかしらぁ。なかなかいい感じに育ってくれそうじゃなぁい。」

彼女が何を考えているかは誰にも分からない。ただ一つだけ確かなことがある。

そのモニターにはある若い男女二人が映っていたのである。



外では雨が降りはじめ、五月雨の訪れとなるようである....

作中の時期と内容といろいろ考えた結果、変な題名になりましたことをお詫びいたします。素人ではございますが楽しんで読んで下さると幸いです。

早く出来たので投稿しました。

一応月曜日基準でたまに木曜日ってことにします。

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