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精霊王の怒り

失望させるような終わり方かもしれません。

「ジークもうステファが私の婚約者となる上でふさわしくない理由などないだろ」

「……」


 ジーク殿下はもう何も言い返しませんでした。


「父上、僕とステファしの婚約を発表許していただけますよね」

「ああ。もし許さなかったらお前は、一生結婚しないとかいいそうだしな」


 確かに、私という存在がいたせいで、ルーク様は婚約者を誰も作っていませんでしたしね。

 私と出会った時、私は既にジーク殿下の婚約者でしたし。


「カスタム公爵、僕とステファの婚約を許していただけますか」

「ステファは、ルーク殿下と結婚したいか」

「はい、したいです」


 お父様に聞かれ、二つ返事で返しました。


「ステファがそういうのであれば、二人の婚約を許そう」

「ありがとう。お父様」


 私は、お父様に抱きついた。

 すると……


「ねえ」

「どうしたの? オリジン」


 私は、オリジンの方を見た。


「ステファにさっき悪口言ったあの二人少し懲らしめてもいい」


 そこには、鬼がいた。

 お父様も私のことを大切にしているけど、それ以上にオリジンは、私のことを大切に思っている。

 だから、怒りの度合いもお父様以上のものだ。

 しかも、オリジンは人間ではなく精霊。王族だからと見境がないのだ。だから、


「死なないようにしてね」


 そういうしかなかった。

 すると、オリジンは笑って、


「大丈夫よ。簡単に死なせる訳ないじゃない」


 と言ったが、それがまた怖かった。


 で、過程は省いて、結局二人がどうなったかというと、二人ともオリジン以外は解くことのできない偽装の魔法で、容姿を私の偽装していた時以上の不細工に変えられ、魔法が使えないようになった。

 そんな容姿で、社交界に出られる筈もなく、二人ともローザ王国の恥として、一生ローザ王国辺境の離宮に幽閉されることになったのです。

 ま、でも二人を同じ離宮に幽閉したのは、国王の温情だったのかな。


 ※※※


 それから十年後。


 私はルーク様と結婚し、ルーク様は王位を父上から継がれ国王となり、私は王妃としてルーク様を支え、幸せに暮らしました。


 fin

いかがでしたでしょうか。

ここで少し補足です。

主人公が姿などを偽っていた一番の理由は、主人公の父にあります。

あまりに主人公を溺愛しており、そのせいで、他の人に主人公を見せたくなくて、主人公に偽装させたのが始まりで、もともと第二王子とは婚約を破棄させる予定だったのです。(ただし、第二王子がしたように大衆の面前という訳ではありませんが)


とりあえずこれで『悪役令嬢の秘密』完結です。

お読みいただいた皆様ありがとうございます。

評価してくださった皆様ありがとうございます。

思いつきで出した作品がこれほどの人に読んで貰えるとは思っておりませんでした。本当にありがとうございます。

それと、感想も沢山頂いたのでですが殆ど返信できておらず申し訳ございませんでした。今回の事を教訓に次に繋げていきたいと思っております。重ね重ね、申し訳ございませんでした。


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