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PK職っていいものですよ?  作者: aaa168(スリーエー)
『ラロック・アイス』編
33/46

優雅な朝にはPKを

ポイントが凄い増えておりまして驚きで……本当にありがとうございます。

「……もう朝か」



朝五時。目覚ましを止め、俺は起き上がる。うーんしんどい。


流石に就寝時間を削り過ぎたな……しかし今日は金曜日。


これを乗り越えれば土日である。俺にはあんまり関係ないんだが……まあ休日ってのは必要だよな。



「ふう」



目覚めのコーヒーを入れながら、今日のスケジュールを確認していく。


……あ、そういえば昨日の毒のナイフ出品してなかった。


あのまま寝ちゃったからな、ベッドに寝てヘッドギアを着けて――



「……ん?」



何か俺当然のようにVRに行こうとしてませんか?


朝っぱらから何やってんだ俺は……まあいっか!


《ラロック・アイス・シティでログインしました!》



ああそうだ、まだ塗布毒七割残ってたし全部使い切っちゃおう。


《毒のアイアンナイフを取得しました!》

《毒のアイアンナイフを取得しました!》


うんうん。完成。塗布毒さえあれば武器を突っ込むだけだから簡単でいいや。


えーっと取引提示板……


値段は幾らにしようか。前からそこまで供給量が変わっていないと信じて30000azlで。



少し安めだが、恐らく毒属性はそこまで需要ねえしな……これでも材料の元は取れてるからヨシ。


《毒のアイアンナイフを出品しました!》


《毒のアイアンナイフを出品しました!》



一つは俺の懐にね。


早く試し切りがしたいんだが……どうしようかな。


今の時間は……かなり人が少ない時間帯。



「行くか」



俺は、朝の狩場に足を運ぶ。


―――――――――――――――




《ラロック・アイス・スノウフィールドに移動しました!》




うわあ凄い空きっぷり。


EFOのプレイヤー量に合わせてフィールドは馬鹿でかく作っておかげで、かなり空いているように見える。


まあそれでも、サービス終了目前のネトゲ―の100倍ぐらいのプレイヤーはいるだろうけどね。




〈スノウ・スライム level16〉




俺が最初に出会ったのはスノウスライム。


コイツでいいか。



「よっ」



先手必勝。俺は、スノウスライムに毒のアイアンナイフを投擲する。


「――!」


不意打ちだから成功。


まあダメージはそう多くは入らない。が……



〈スノウ・スライム level16 状態異常:毒〉



一瞬紫色のエフェクトが発生したと思えば、こんな文字が追加されている。


一発目から成功とは運が良い。



「――!――!」



タックルを仕掛けてくるが、躱す。


攻撃はしない。経過を見守ってみる。



「……結構減ったな」



状態異常の表記が消えるまで20秒ぐらい。


それで消えたHPは一割程。中々じゃないの?



「っと」


攻撃を避けて隙が出来た所で、後ろに回り込んで――


今度は、直接突き刺してみよう。


ぶすっと。



「――!」



痛そう。えっとダメージは……ちょっと増えた。


やっぱり攻撃方法で結構違ってくるのね。


これは、色々試したい事が増えたな。




―――――――――



「――……」



毒攻めにした所、俺の思っていたよりあっけなく死んでしまった。


強いわ毒。敏捷極振りの俺の攻撃力にピッタリ。


楽しい。


「……」


が。


物足りない。


これで、プレイヤーを襲いたいんだわ。



「あとちょっとだけ!」



もう、俺は止められない。



―――――――――――――


「……意外といるな」



朝とはいえ、やはり人気のゲームは違う。


あちこちで狩りを楽しむ者は多い、のだが殆どソロだ。


実にお誂え向き。



「『ソードバッシュ』!」



片手盾に片手剣。お手本のような近接職だな。アイツにしよう。


「よっ」


コッソリ近付き、俺はナイフを投擲。


が――



「――っぶねえな!」



俺が投擲を仕掛けた途端、その盾で脳天に向かっていったナイフを弾かれる。


ま、まじか。気付かれたか。


……捨てのナイフで助かったよ。



「何のつもりだ」



睨み付ける戦士。いいね、こういう感じ。


返事は要らないだろう。


「疾走」


スキル発動。一瞬で距離を詰める。



「っ!」



焦って盾を構える戦士。


しかしそれは、身体全てを守れる程ではなく。


スピードに怯んだ今の防御態勢じゃ、俺の攻撃は防げない。



「スラッシュ」


空いている下腹から、毒のナイフを突き上げるように斬る。


紫色の、エフェクトが見えた。


「ぐっ――おらあ!」


間髪入れない戦士のカウンター。



なんとか避けきったが……



このゲームはダメージを食らった場合痛みとは言わないまでも衝撃は襲う。


にも関わらず、俺の攻撃を受けても一瞬の怯みしか与えられなかった。


……疾走スキル、発動してなかったら危なかったかもな。



「毒か。小賢しい真似しやがって」



減っていくHPを見ながら、戦士はそう呟いた。その通り。


隙を与えず、俺は向かっていく。



「ソードバッシュ!」



太い青い剣筋が俺に襲いかかって来る。


片手剣の武技だろう、当たれば痛いじゃすまないダメージだなこれは。


当たれば、の話だけどね。



「スラッシュ」



流石に甘過ぎだ。俺のスピードを見れば、余裕で避けられるなんて事は火を見るより明らか。


俺はその武技を避けて、武技をカウンターでお見舞いする。


もらっ――



――『「甘いのはお前だ」』――



カウンターを目前に、戦士は不敵にニヤリと笑う。


まるで俺に、そう伝えるように。


「緊急防御!!」


聞こえた、『盾』の武技。


戦士左胸まで、ナイフが届く直前――戦士の武技がキャンセル。


そして同時に、俺の攻撃へ急に対応された盾によって弾き落された。



「っ――!」



身体が、動かない。



「貰った」



振り下ろされる右腕に、対応出来ずされるがまま。


『パリイ』ってやつか。確かに、完璧なタイミングだった。


見事にやられたな――



「ぐっ――はあ!」



弾け飛ぶHP。残り5割もない。


武技じゃない攻撃でこれか。


もし武技で受けていたと考えたら――恐ろしい。



「降参するか?」



笑ってそう投げかける戦士。


「……まさか」


同じく、笑って吐き捨てる。


……面白くなってきた。



疾走スキル、再度発動。戦士へ向かう。


安易な攻撃はパリイで終わる可能性がある。


慎重に行かなくては。


「よっと」


近距離でナイフを投擲、その後ポケットに『両手』を突っ込む。


そして、飛んでくナイフと同時に戦士の至近距離へ。



「――!」



当然、投擲したナイフを弾かれる。


その隙に俺は突っ込み、ポケットから取り出したナイフで攻撃のモーション。


最初の攻撃と同じ、腹を狙った斬り付け。



俺の攻撃のタイミングは、コイツのPSなら見切った頃だ。


そう、このままならパリイは余裕で決まる。



――お前の想像通り、『ナイフ』で攻撃するのなら。



「おら!」



予想通り戦士はナイフを弾いた盾をそのまま持ってきて、俺の攻撃に対して防御。


しかし俺は掛け声と共に、片手に隠し持っていた――『毒薬』を、勢いづけ戦士の顔面にぶちまける。



「何――」



毒は、摂取する量、方法でダメージが変わる。


顔へまともにぶちまけた今――HPバーが最初とは比べ物にならない勢いで減っていくのが見えた。


加えて、毒液が顔にかかったことによる視界の妨げ。



「スラッシュ」



今度こそ、しっかりと武技をお見舞いする。



「ぐっ――おらあ!」



なんとか防御しようとするものの無意味。


そのまま、容赦なく毒はHPを侵食していく。



……勝負あったな。



――――――――――――


《レベルが上がりました!任意のステータスにポイントを振ってください》


《名声ポイントが低下しました》


《PKペナルティ、第一段階が発動しました。貴方をPKしたプレイヤーはPKペナルティを負わなくなります》



「……やるな、お前」



そう言い。消えゆく戦士の男。


強敵だった。毒薬が無ければどうなってたか。


《PKした相手からアイテムをランダムで奪う事が出来ます》


ああ忘れてた、そういや奪えるんだっけ。どうしよっかな。


うーん。今回も別に。『いいえ』っと。……盗賊なのに何やってんだ俺は。



というか。……今何時だ?



「そろそろ戻るか」



時間は朝6時。何時もなら余裕でもう朝ご飯を作り終えている。


……周りはまだ俺のPKに気付いていない。今のうちに早く帰らなくては。


こういう時は――



「……あれ?」



ない。


あれが。


リターンストーンが。



「まじかよ……」



コイツはしんどいな。朝の運動にしてはハードすぎるよ!


って時、ありませんか?



そんな俺には――


には――には……


あれ?


「嘘だろ……」


どこを見てもない。


ちょうど?このタイミングで?不幸すぎないか。


スタミナエキスさえも、俺のアイテム欄から消えていた。



――――――――――――――



《ラロック・アイス・シティに移動しました!》



「はあ」



ぜえぜえ言いながら帰ってきました。


鞄の中身は、リアルにゲームに関係なく出掛ける前にチェックしておかないとな……またやらかしたよ。


時計は6時過ぎを指している。早く帰ろう。


「ログアウトログアウトっと――」


「……おにい、ちゃん?」


ログアウトをする1秒前。


ついに、ゲーム内で妹に遭遇してしまった様である。





提示板回書こうとしているんですが、滅茶苦茶難しい。

ブクマ評価頂けるととっても嬉しいです。

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