第100話
投稿者:係長のわし 2027年12月31日
やったぜ。
今度こそ、一ミリの狂いもない、永遠の「やったぜ」じゃ!
2027年12月末。岡山の夕暮れ。
仕事を終えたばかりの現場は、冬の冷たい空気と、セメントの粉塵、そしておっさん達と犬たちの「白濁したような残臭」に包まれとる。
わし(56歳・163cm 80kg)は、安全靴の泥を一ミリの猶予もなくハツり落としながら、夕陽に向かって80kgの肉体を静かに揺らしとった。
周りには、いつもの愛すべきクレイジーな不純物たちが全員集結(打設)しとる。
ビーグル担当の太郎、白チワワの次郎、そしてパグフィクサーの三郎。
おっさん(アルバイト・62歳)、兄ちゃん(47歳)、兄ちゃんのパグ「健」、金髪ピアス(25歳)、金髪のダックス「エル」、チワワの「ちまき」。
さらに主機が完全にパグのチップに侵食されたハゲ(元課長)。
そこへ山口から、仔パグ「ハツリ」を脇にホールドした田村まで、一ミリの隙もなく再搬入されおった!
そしてわしの隣には、48歳バツイチのピットブル女監督官が、私服の上からでも隆起する筋肉フレームを誇示して立っとる。
高級レストランでのサシデートは、一ミリの猶予もないほど最高じゃった。お互いに「恋の火気使用違反」をブチかまし、今ではすっかり現場公認の「一ミリの隙もないペア重機」じゃ。
わしは、スマホの画面に、血と汗とヨダレでハツり続けたブログの、最後の一文を一気に圧入(打設)した。
――こんな変態親父と、泥まみれの人生を竣工させてくれて、でーれーありがとう。あぁ~~早く、永遠の絶頂まみれになりたいのう。岡山の夕陽の下で、一ミリの狂いもなく……やったぜ。
スマホの画面をシャットダウンした。
瞬間、背後でおっさんが咆哮しおった。
「係長! 女子レーサー渡邉のクイーンズクライマックス(賞金王決定戦)が始まるっす! 一気に動画をスキャン(再生)しなさい!」
最後の最後まで、主機(脳)が競艇のエンジンにバグっとるわ! 62歳のアルバイト、一ミリもブレてない!
「おっさん、今日は競艇より、全員で集合写真(記録写真)の打設が先じゃ!」
わしが80kgのトルクを全開にして指示をブチかますと、ハゲ(元課長)が涙でドロドロになりながら、
「係長! わしは三郎さんのヨダレと、山口のハツリくんのヨダレの、ハイブリッド・ミキシング(配合)を、この磨かれたハゲ頭(反射材)で受け止めながら写ります! あぁ~~たまらねえぜ!」
と、一ミリの生産性もないバイオテロ(不審者ムーブ)を咆哮しおった! わしはハゲの頭をホールドし、金髪の新品のニューバランスで一気にパージ(顔面隠蔽)しておいたわ!
三郎が、わしのすねを両前足でホールドし、ぶひと言った。
「三郎。わしらの泥まみれの歴史、これで一区切り(竣工)じゃ」
ぶひ。
「『わしらの歴史は、これからもずっと、白濁したヨダレの地層じゃ』か。お前、最後まででーれー詩人じゃのう!」
夕陽が、岡山の地面を一ミリの隙もなくオレンジ色に染め上げていく。
わしらは全員で肩を組み、7匹の犬共を一気にホールドして、カメラのレンズを一斉にスキャン(直視)した。
「おい、お前ら! 写真を撮るぞ! 一ミリの狂いもなく、笑顔を打設しなさい!」
カシャッ、と、岡山の空にシャッター音が竣工された。
写真の中で、おっさんが渡邉選手の出走表を握りしめ、金髪が号泣し、ハゲの頭(反射材)が夕陽を反射して光り、ピットブル女がわしの腕をホールドし、三郎がレンズに向かって白濁したヨダレをドバーっと飛ばしとる。
これぞ、わしと愛しき不純物共の、永遠の施工記録じゃ。
明日もまた、わしらは岡山の泥まみれの地面で、一ミリの狂いもなくハツり続ける。
やったぜ。フォーエバー。




