第093話 革命の前触れ
誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。
よければ、評価とブクマ等していただければ幸いです。
最初に出すカードに迷っている凛。
あまりに低いカードを出すと革命が起こった時に困る。
革命が起こる事は少ないが、普段のルールよりは階段やジョーカー二枚があるので出ると思って良い。
タイミングはかなり難しいがここは素直に四〜六を出すのが賢い選択だ。
「うー、考えろウチ。最適解を出し続けないとこの手札じゃ勝てないよ。」
「まだー、早くしてよ。いくら一人の持ち時間がないからと言って、考え過ぎは遅延行為でしょ。」
文句を言っているのは先程凛を口説こうとしていた男だ。
腹いせもあるだろうが、言っていることは正論なので言い返せない。
他の部活からの視線も痛いというのもある。
この戦いは一対その他の戦いをしなければならないので、味方が隣にいない寂しい戦いだ。
結局、五のダイヤを場に出す。
ペアじゃないカードが多過ぎて迷ったが、五は序盤に処理していても問題はないはず。
次のターンになると、いきなり八切りされてしまった。
大体の人は八を温存したがるがここで使ってしまうということは、勝ち上がる算段が整っているということだろうか。
そうなのだとすると強いカードを持っている人に出させてから、勝ち上がって欲しい。
手札が弱い身からしたら、なるべく場を荒らしてから勝ち上がってもらった方が勝率を上げれる。
「まずは、階段で攻めるか。」
「うげー。俺、階段無いのに。」
「いちいちうるさいな君。集中が削がれるからやめてくれ。」
みんなが思っていることをサッカー部の生徒が代表して注意してくれる。
恐らく、最後に出てくるということは部長だろうか。
最もすぎる注意に軽く睨んでいる。
しかし、他の生徒も見ていることを思い出したのか、作り上げた笑顔を向けて来た。
急に表情を変えたところで腹の中は見え透いているというのに。
「冗談じゃないですかー。ほら、これはあくまでも学校のイベント。もしも、黙ったまま続けたら盛り上がりに欠けるでしょ?」
「確かにそれは一理ある。しかし、あくまでも駆け引きの範疇に収めるべきだ。」
「そう言われてしまったら従うしかないですね。でもでも、俺がついつい喋ってしまったら止めてくださいね。」
無意識の内に喋ってしまうから許して欲しいと言い訳しているようにしか聞こえない。
言い逃れしようとしても立場が悪くなるだけだというのに。
「止めてしまってすまない。続き始めよう。」
「俺もすみませんでしたー。」
階段からの再開。
数字は決して高くないので、他の生徒が出してくるかもしれないな。
幸いにも凛の手札には強いカードの階段がある。
迷うのはこのタイミングで数少ない強いカードを切るべきなのかということ。
ここで流すことに成功したとしても、勝ちに繋がるルートがない。
下手すれば、そのまま大貧民という結末だって見えている。
次々とパスをするので、階段を持っているのは最初に出した生徒と凛だけか。
戦略があって出さなかったという可能性もあるが、それでも情報として拾える。
大人しく流れに乗ってパスを選択したようだ。
強いカードは残せた反面、自分の次の人が場を流すのは好ましくない。
自分の番が回ってくる時には、高い数字のカードになるからな。
「ラッキー。さてと、ここから畳み掛けるか。」
次はエースのペア。
返せるのは、二のペアかジョーカーのみ。
まだ、一枚も二は出ていないのでここで流すかもな。
しかし、予想とは裏腹に場にいる全員がパスを選択する。
誰かがペアを持っている可能性が高いと思ったが違うのか。
また彼の番に。
これを運が良いで済ませられないだろ。
その後も順調に隣の生徒が手札を消費して一位に。
凛も手札を減らしたのだが、結果は貧民だった。
大貧民ではなかっただけマシと思うしかないな。
「納得できないよ。あの人が二位なんて。」
どうやら、凛はあの男が何かしたのだと疑っているようだ。
一位は鉄道研究部、二位はあのナンパ野郎がいる水泳部。
鉄道研究部は手札が良かったので一位でも納得できるけど、水泳部は蓋を開ければお世辞にも良い手札だったとは言えない。
鉄道研究部のおこぼれを上手に拾っての結果だ。
仮に水泳部のやつが裏で手を組んでいたとするなら鉄道研究部で間違いない。
そして、大貧民はサッカー部。
どんな手を使ったのか知らないが、注意をしたサッカー部が最下位なのも怪しく感じてしまうな。
手を組んでいるだけでなく、イカサマまでしているのか?
「凛、次に備えて集中しろ。」
「がんばれー凛ーー!!!」
俺達の応援が聞こえることで表情は穏やかになった。
神経を使いすぎると後半で失速してしまう可能性もあるので、力を抜けるところは抜いて温存してほしい。
次は、一番良いカードを一枚渡すだけで済むので勝つのは難しくないはずだ。
「それでは、カードを配っていきます。」
凛はさっき負けているので、手札が一刻も先に知りたいらしい。
まだ全てカードを配り切っていない内に確認を始めている。
ポーカーフェイスは意外にも出来ているが、果たして望み通りの手札になったのか。
全て配られた瞬間に手札が分かった。
手札はジョーカーが二枚もある。
水泳部に渡したとしても、一枚は手元に残すことが出来るな。
それに他の手札も悪くない。
八切りが二枚もあって、一と二もそれなりある。
戦略の幅としては申し分ないと言えるだろう。
流れが良いのはこれだけじゃない。
次は最下位の人からスタートということで、サッカー部の次に順番が回ってくる。
「じゃあ、三のペアから。」
「いきなりペアから・・・。」
思わず声が漏れてしまっている。
普通は一枚しかないカードを消費していくのが定石だと思っていたが、それを崩すような一ターン目だ。
手持ちのカードがペアが多いのか、それとも先にペアを消費させる動きなのか。
どちらにせよ、大貧民だからといって油断はしないようにしないと。
凛は六のペアを出す。
小さい数字のペアで出せるのは、八か六かの二択だが実質選択肢は一つみたいなものだ。
何か仕掛けてくるのかもと思ったまま、何巡も過ぎていった。
凛の運が良かったのもあってそのまま大富豪に。
都落ちのルールがあったら鉄道研究部を大貧民に落とせたのだけど、学校側が設定したルールに文句は言えないので仕方ない。
二位と三位にまたも鉄道研究部と水泳部がいるのは気になるな。
ここまで来たら手を組んでいるのは確定しているが、そうだとしても簡単に上位に組み込む方法がないだろ。
「佐倉くん、君に仕事がある。」
「俺にですか?糸井先輩なら俺に頼らなくても解決できそうですけど。」
「僕だと目立ち過ぎちゃうからね。上級生には顔知られているから。」
どうやら上級生絡みの話らしい。
何も要件を言わずに指を差す糸井先輩。
その先には、電話らしき物を肌身離さず持っている生徒が一人。
なんとなくだが、状況は理解できて来た。
一年の水泳部が近くにいるということは、あの携帯を持っている奴も水泳部。
イカサマの種は見破られてしまえば終わりだ。
学校側に証拠と共に提出すれば例え一位を取ったとしても賞金を手にすることはないだろう。
それでも一位を掴み取るのは凛だけどな。
ご覧いただきありがとうございました!
宜しければブックマーク、いいねお願いいたします。
毎日22時から23時半投稿予定!




