第080話 貴方に贈るプレゼントを
誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。
よければ、評価とブクマ等していただければ幸いです。
次の日の放課後。
俺達は部室に集まり、再度ゲームにログインしている。
今回は昨日と違って相談者である泉田さんはいない。
いたとしたら、かなりの戦力になってくれるのは間違い無かったのだが、用事があるらしいので仕方ない。
いない人の事をどれだけ嘆いても、相談が解決する訳じゃないので、早速アイテム集めといこう。
「良いですか三人とも。今回は、このゲームに詳しい俺と凛が先導しますのでしっかり着いて来てくださいよ。」
「そうだね。二人の得意分野みたいだから期待してるよ。」
「では、まずは三十分くらいパワーレベリングをして行きます。」
いきなり、レイドに挑んでもレベルが低い三人では勝てない。
ボスに辿り着く所か、その辺の雑魚敵にだって苦労するだろう。
そこでパワーレベリングという訳だ。
やって来たのは、ストーリーのラスボスがいるエリア。
ここでの平均レベルは七十レベルと高めだが、俺と凛は九十あるので問題ないだろう。
ちなみに、欲しいアイテムのボスは全員百二十レベル。
流石、レイドボスだな。
「僕達はこの敵狩れば良いんだね。」
糸井先輩は、このゲームにハマりつつあるのか敵と戦いに行く。
敵を狩るというのは、正解なのだがまだ敵の体力が減っていない状態で挑めば、どうなるか言うまでもなく。
「あっ、倒れた。」
「良いですか、糸井先輩。そのレベル差では、あの敵は倒せませんので、ウチらがギリギリまで体力を削ったモンスターを倒すんですよ。」
「ごめんごめん、つい楽しくなって。」
蘇生アイテムはバッグから取り出して、糸井先輩に使う。
このゲームの蘇生アイテムは意外と手に入りやすいから良かったけど、他のゲームだったお叱りが入ってたな。
「アタシもレベル上げるの?待っとけばいい?」
華はなるべく迷惑にならないように動かないという意思が伝わる。
一応、後ろからチクチク攻撃出来るジョブを進めたのだけど、正々堂々と戦うやつが良いと言われ戦士を勧めている。
そうなるとある程度の操作感には慣れてもらわないと困るな。
「とりあえず、思うようにキャラを動かせるように練習しといてくれ。華の番になったら呼ぶから。」
まずは、徹底的に先輩二人に教えていく。
物覚えの良い先輩方なので、スポンジのように教えた情報を吸収するので教えがいがあるな。
レベルがある程度上がってくると、レベル差があるのにも関わらず一人で敵を倒せるようになっていた。
なので、二人は一旦放置しておいて、付きっきりで華を教える。
「どうだ華。操作出来るようになって来たか?」
「見てみろよ陽太、凛。結構、マシになってるだろ。」
「すごいよ華ちゃん!スラスラ動けるようになってる!」
どうやら、凛の教え方は褒めて伸ばすタイプらしい。
華もゲームの得意な凛に褒められた事で満更でもなさそう。
華のレベル上げは難航するかと思ったが、教えられた事は繰り返しやっていくうちにしっかりと身につけてくれるので、時間は掛からなかった。
予定では三十分だったレベル上げは、倍の一時間掛かってしまったけど。
それでも、全員のレベルは平均して八十前後。
アイテムをしっかり揃えれば勝算は十分にある。
「今から、メープルクイーンの花冠を取り行きますよ。」
「質問なんだけど良い?」
七瀬先輩が口を開く。
「これって本当に私達だけで大丈夫なの?」
「安心してください、メープルクイーンの花冠と火火狐の首巻きは俺達だけでも取れますから。」
「えっ?浮霊山の頂に咲く花は?」
「それはどうしたもんかなって感じです。」
「それって相当強い敵がいるって事?」
「いや、特殊過ぎて採取条件を誰も知らないんですよ幻のアイテムみたいな。」
「無理難題のアイテムを提案してくるなんて、彼女かぐや姫みたいね。」
幻とは言っても採取しているプレイヤーは存在するので、どうにかなるとは思うけど。
しかし、相談者は期限を決めていなかったが、早いうちに相談内容を解決してあげたい所。
今は、二つのアイテムを取ることだけに集中しよう。
やって来たのは、暗闇を呼ぶ森。
ここの奥地にメープルクイーンは存在する。
道中の敵は全く出てこないのが、逆に不気味さを演出しているな。
敵のいない一本道を進むだけなので、奥地までは簡単に辿り着いてしまう。
厄介なのはここからだ。
「あそこに巣があるよ!」
「気を付けてください。敵が来ますから。」
案の定、巣に近づく者を敵と見做してメープルクイーンとその配下達がウジャウジャ現れる。
この敵の数こそが、メープルクイーンが強いと言われている所以。
配下であるメープルビーもレベルは七十レベルある。
ラスボスエリアのモンスターと一緒だが、違うのは賢さだ。
必ず四〜五で集まって攻撃を仕掛けてくる。
倒すには広範の攻撃が無ければ、一匹一匹削っていくしかない。
「凛頼んだぞ。」
「任せてよ。こういう時にしか、ウチは活躍出来そうにないからね。」
凛のジョブは魔法使い。
広範囲の魔法スキルは沢山習得出来る。
一斉に焼き払われるメープルビー。
飛んでいたメープルビーがボトボトと地面に落ちていく。
このボスが強いと言われている所そのニ。
メープルビーを倒す度、メープルクイーンが怒り状態になり強くなる。
これはジレンマだ。
倒さないとボスに辿り着かないのに、倒したらボスが強くなる。
お願いだから、開拓者の方々はここの簡単な倒し方を見つけ出してくれ。
「ようやく、ボスだけだ。」
「ここは三人には悪いけど、一気に倒そう。」
俺と凛だけでメープルクイーンに攻撃を仕掛ける。
そのテンポについてこれない三人は遠くから援護攻撃を。
怒り状態なだけあって、中々倒しきれないな。
「ウチが一気に決めるよ!」
大技も大技をここで発動させる凛。
大きな火炎球はメープルクイーンを包み込み焼き上げる。
実はこのスキル、見た目が派手だがスリップダメージなので、ある程度削れてないと倒しきれない。
しかし、みんなの協力もあってかなり体力を削れていたので何とか倒し切れた。
「終わったー。ゲームって楽しいね。」
「私はついて行くのでやっと。」
「で、メープルクイーンの花冠は?」
華がそう尋ねた。
俺と凛は慌てて死骸の周りを探し始める。
何度も何度も丁寧に探したが、それらしき物はどこにも。
無情にもこの事実を三人に伝えなければならない。
「ここで非常に残念なお知らせがあります。・・・このクエスト、もう一周します。というより、何周かするかも知れません。」
「ど、どういうこと?」
「結構、大変だったよ。この敵を倒すの。」
「アイテムは確率でドロップするので、運も必要なんですよ。後の二つは確定ドロップですけど、ここだけはどうしても何回か挑まないと。」
それを聞いて項垂れる華。
しかし、これも部活の一環。
適当に終わらせる訳にはいかないだろう。
それに明日は相談者が来る日となっている。
最速で相談を解決させるには、今日中には集めなければならない。
時間や根気との勝負が静かに始まった。
ご覧いただきありがとうございました!
宜しければブックマーク、いいねお願いいたします。
毎日22時から23時半投稿予定!




