表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
70/181

第五章 scene5 緊迫

月の光が欠けた街路。

人の気配のない裏通り。

風がひとつ、石壁を撫でる。


騎士

「内部に“黒”がいる可能性が高い。

“喧嘩事故”で処理されたのも……

証拠を消したかったから、だ」


熊男

「関係ねぇ。俺は、もう騎士じゃない」


低い声で言って、歩き出す。


……が、足が止まる。

背を向けたまま。


騎士

「……“妹の旦那”だって、

“利用されただけ”だったとしたら?」


熊男の肩が――わずかに動く。


騎士

「裏切り者として切り捨てられ、

“ convenientな悪役 ”にされた。

黒幕は――もっと“上”にいる」


沈黙。

ただ、拳が、ぎゅっと握られる音だけが響いた。



騎士がサーヤたちの元に戻ってきた。

サーヤの家。


外の音が遠い。


騎士

「……確信した。事故なんかじゃねぇ。

“人為的に処理された事件”だ」


レオン

「どのくらい、やべぇ?」


騎士

「“本気で蓋をしてる”レベルだ。

つまり――」


「“知ったやつから順番に消される”って意味だ」


空気が――凍る。


サーヤでも妹でもなく、

レオンだけ が、一瞬だけ表情を消す。


ほんの一瞬。

“旅の軽口を叩く男”ではない顔。


低い息だけが落ちる。


レオンと騎士が立つ。

椅子が音を立てる。


「え、あの……?」


レオン、振り返る。


いつもの軽い笑顔――

……の“仮面”を被った顔。


レオン

「大丈夫。

俺と、この兄ちゃん(騎士)で動くよ」


「わたしは――?」


レオン

「サーヤと食堂で待っててくれ。

……頼む」


妹は唇を噛む。

でも、その声に“戦う覚悟”が滲んでることに気づく。


サーヤは――静かに見つめて、


「……わかった」


それだけ言った。


でも、胸の奥でつぶやく。


(――もしかしてレオンは…)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ