↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Under take.  作者: 雪元犬助
序章:魔王誕生編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

25/26

本と家

 戦利品整理を始めて、最初に殺した人間の懐からそれを見つけた。

 何枚もの薄い何かが重ねられた物。周りを動物の皮で包んであるのか?


(なんだこれ)


 解析・演算開始。内容は人間が描いた物語だと推測。対象を英雄譚と確定。

 翻訳完了。タイトル判明、勇者伝説。


『…………』


 少し時間が経てば、文字も言葉も完全に理解できた。アルゴリズムの逆算も完了。

 解読も完璧だ。


(何々…伝説の聖剣に選ばれし少年、シリウスが魔王の一柱を討ち、世界に平和をもたらした…)


 勇者、それは魔王を討つという使命を背負う人間の英雄。聖剣に選ばれ、世界を救う者。


 不思議な因果で結ばれた種。


 ◇◇◇


《俺》、これからどうしよう。


 あの人間が使っていた一人称を使うことにし、少し愛着が出てきた今日この頃。

 意識が覚醒し知識も蓄えた今、この森で何をしようか。何ができるだろうか。


(取り敢えず、家とやらを作ってみるか)


 人間の暮らす住居らしい。他の魔物が洞穴を住処にするのと同じだろうか?


 ――――――――――――――――――そもそも、家ってどう作るんだ?


 本にあるのは僅かな挿絵と文章の説明のみ。


 森の図鑑とやらに色々、木や植物の知識はあった。だが、それをどう組み合わせたものか。


(せめてそういう本があったらよかったなぁ…)


 なら、思いついたことを全部試せばいい。時間は無限にあるんだ、やってやる。


 ここから始めよう。ゼロから、森で始める一人生活を!


 ◇◇◇


『…………』


(いきつまった…)


 家を作り始めてから三日ほど経過した。そこで一つの難題に直面。


『…………これ、どうすっか…』


 建設予定地にした場所に、大型の魔物が生息していたのだ。確かに、川もあって日当たりもよく、近くに餌がある。だからといって…。


(下級竜《レッサードラゴン》は聞いてないって…!)


 勇者の伝説にも登場した強敵、下級竜。下級と聞いて侮るなかれ。その強さは町一つを滅ぼしてもなお暴れ続けるという強者の一角。(因みに上級は国を滅ぼすとか?)


 勿論、そんなのに喧嘩を売る気はない。


 かといって、他に候補地はない。詰んだ。


『うーん………あ!』


 ――――――――…地面じゃなけりゃいいんじゃね?


 そうだ、木の上に建物を作ればいいんだ!


 これならドラゴンに襲われずにこの場所で暮らせるぞ!


 そうと決まれば早速作るぜ! 善は急げ…だったっけ⁉


『…………むずい!』


 五時間ほど格闘して、ようやく骨組みが完成した。


(後は、壁と屋根…あとドア…窓…梯子…)


『やることがいっぱいだぁ!』


 こっちを動かせばこっちが崩れて…クッソ! また崩壊する⁉


『誰か助けてぇ!』


 まったく…こうなるんだったら、人間に手伝ってもらえば良かった。そうだよ、あの時『手伝え』とか言ってれば―――――――あ、時系列可笑しいか!


 殺さなきゃアイデアもなかっただろうし!


 アハハハッ!


 …………けど、一人は寂しいなぁ。あの人間たちが家族を殺しちゃったからなぁ。

 そう考えると殺したの正解?


 復讐っていうらしいけど、まあいいよね!


 人間もよくやるんじゃないかな、家族が殺されたからやり返すっていうの! だって、そうじゃなきゃおかしいよな。仇を取らないと…………家族が報われないだろ。


 さーて、建設建設~!


 ◇◇◇


『でっきたぁーっ!』


 ツリーハウス第一号、完成!


 五日かかりました、頑張ったぜこん畜生! 何度も木材の下敷きになったよ!


 まあスライムだから無傷なんだけど!


『さーて中身…………なんもねぇ!』


 内装作んなきゃ☆



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。