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第77掌 タカキ君による貴族惨殺事件

今回の話、グロかったなと思いますので、お読みの方はご注意を。

まあ、表現は出来るだけ軽い感じで包んであるかとは思いますが。



 作戦実行までいつも通り宿でダラダラしていたらついに決行の時がやって来た。なんか最近、ダラけ過ぎてニートに成り掛けている気がする。この指名依頼が終わったらサクサク働かなきゃな。せっかくだし、ちょっと王都から離れた場所に行ってみるのもいいかもな。


 作戦決行の日。俺達は再びハフナーさんの屋敷に呼ばれることとなった。そこで俺達は大道芸人の恰好に変装するっていうかさせられた。ダンガやリリアスは結構嫌がったな。最後の方まで抵抗していた。それだけ自分の衣装が嫌だったんだろう。リリアスの場合は恥ずかしいか。アメリアはそういうのはなく、普通にサクッと着替えていた。流石、いつもメイド服着ているだけはある。恥ずかしさの度合いで言えば、大して変わらなそうだもんな。


 自分で提案しておいてなんだけど、あんまり似合わないな。着た時の俺の感想はこの一言で示せる。俺はピエロの恰好である。ダンガは団長ということにして、リリアスとアメリアは踊り子の衣装である。セクシーですね。


 そして王都の近くにある貴族の領で行われることとなった姫騎士派の貴族のパーティーに潜入する。勿論、姫騎士派の貴族の領である。王都の近くにあるので走ればすぐに行くことが出来た。まあ、衣装が違うせいか、結構走りにくかったけどな。大道芸人が街道を疾走する。なんてシュールな光景なんだろうか。


 そして街に到着すると隠蔽で姿を消し、貴族の屋敷へと向かった。リリアスたちの恰好がこれだからな。変に絡まれると面倒だ。俺なんかピエロだし、ダンガに至っては完全に服に着られているといった感じのタキシードである。舐められるだろう。


 騒ぎになるとそれだけ注目されるからな。ダンガは着慣れない服を着ているせいで緊張している。何かドジを踏みそうだしな。


 でも、これまたシュールだ。大道芸人の恰好をした四人が隠密行動をしている。周りから見えはしないが、見えていたらきっとおかしな光景だっただろう。もしかしたら、普通に通報されるかもしれない。お縄にはつきたくありませんので、はい。


 そして貴族の屋敷の前に到着した。俺たちは周りに誰もいない所で隠蔽を解除した。まあ、急に人が現れても、この格好だからな。何とかごまかせる気はするけど、色々と聞かれそうになるからやめておいた。


 門番の人にパーティーで大道芸をすることになっていると伝えると案外あっさりと中に入ることが出来た。こういう所も姫騎士派の連中のダメなところかもしれないな。危機感がなさすぎる。どうせ、今回のパーティーも最有力候補だった王子派が継承争いから脱落したから浮かれているんだろう。頭が能天気なのは、なんともマリアーヌ様に似ていることで。ため息が出るよ。


 屋敷の一室に案内された俺達はここで待つようにと門番に言われた。ちなみに門は現在、がら空き状態である。アホ過ぎる・・・。


 門番が部屋から去ってから俺達は最終確認に入った。


「最後の確認をするぞ」


 防音をしてから話しかける。


「ああ」


「俺は壇上でピエロをやりながら貴族の目を引く。その間にリリアスとアメリアは出口に立って逃げ口を塞いでもらう」


「「はい」」


「ダンガには大仕事の一つである、見せしめの殺害だ。その槌で思いっきり叩き潰してくれ」


「おう。任せておけ」


 結構なグロシーンになりそうだな。モザイク掛けなきゃ。


「そして俺はその見せしめの後、貴族たちに問い、降参したもの以外は俺の力でパァンしてもらう」


 これには勿論理由がある。ただ殺すだけではダメなのだ。より残酷な殺し方をすることによって逆らおうとする気持ちを完全に潰す。これはハフナーさんからの注文でもある。まさに大量虐殺。地球に帰ってからが心配になる殺しっぷりである。本当に大丈夫かな?


「確認は以上だ。把握している感じから言っても後二十分程で出番だ。それまでにリラックスしておいてくれよ」


「「「はい!(おう!)」」」




               ・・・




 そして二十分後。


 パーティー会場に登場した俺はまさにピエロと言った感じで観客を楽しませる。まあ、こんなのはスキルを使えば楽なもんよ。


 リリアスとアメリアは踊りながら出口に立つ。これでリリアスとアメリアの配置は完了だな。後はダンガが良い感じに見せしめの貴族の場所に行けばそれで作戦スタートだ。


「よっほっ」


 ボールの上でジャンプをしながらジャグリングをしている俺。なんか黒の英雄なんて呼ばれている人がこんなことをやっている。バレたらこの国の人はどんな顔をするだろうか。ちょっと気になるね。


 おっと。ダンガが配置についたようだ。これで始められるな。


 俺はジャグリングを止めて、風魔法で拡声を行い、貴族共に言う。


「さて、ここまでお楽しみいただいてありがとうございます」


 まずはお礼だ。素人の芸をここまで楽しんでもらえるとは思わなかったからね。


「私共はある方の依頼により、こちらで芸を皆様に披露させていただきました」


 ある方って誰だ?とちょっと騒めき出す貴族たち。


「そして私共はもう一つ、依頼を受けております」


 一泊おいて。


「それは皆様の命を刈り取って来いとの依頼でございます」


 俺の言葉に最初は何を言っているか理解できないといった様子の貴族たち。しかし、だんだん理解できるようになったのか、騒ぎ出す。


「無礼だぞ!誰に向かって言っておる!」

「奴をひっ捕らえろ!」

「背後関係を尋問してくれるわ!」


 兵が俺に向かって駆けこんでくる。


「はいはい。そこでストップね」


 全掌握で壇上に上がる前で動きを止める。


 兵たちやその光景を見ていた貴族たちは動きを止められた兵を見て混乱している。綺麗に壇上の前で止まっているからな。


「まずは私共が本気であることを証明しましょう」


 そう言って指パッチン。ダンガに合図を送る。


 そして。


「奴を捕らえろ!何故動かんのだ!クビにするぞ、貴様ら!」


 とか叫んでいる若い貴族をダンガがプチっと潰す。はいはい。モザイクモザイク。


 その光景を見ていた周りの貴族や貴族の妻や子供たちが悲鳴を上げる。


「これで分かっていただけましたね?ですが、私共も鬼ではありません。あなたたちがこれから王弟殿の支持者になるのなら、この場はお見逃ししましょう」


「貴様!王弟派の者か!」


 貴族の一人が俺に聞いてくる。


「協力はしていますが、王弟派ではありませんね。そういうのは今は気にしないでください。ここで死ぬか、それとも王弟派になるかの二択ですから。一分だけ待ちます。その間に王弟派になると言う者だけ、その場に座ってください。一分以内に座っていないものは例え子供だろうと何だろうと、死んでもらいます」


 底冷えするような声で俺は貴族共に言い放つ。


「それではカウントを始めます。あ、あと。一分の間に俺を殺そうとか、妙な行動をした人にはその場で死んでもらいます。兵士の皆さんもですよ?」


 その言葉に動きを止める、怪しい行動をしていた貴族と兵士。


 そしてカウントダウン開始。


 十秒経過。


 数人の貴族が座り出す。


 二十秒経過。


 妻や子どもがいる貴族が座り出す。妻や子どもの命には代えられないと葛藤の末、思ったのだろう。そういうのは好ましいと俺は思うよ。脅迫している側が何を言っているんだって話だけどな。


 三十秒経過。


 俺を殺そうと叫びながら特攻を仕掛けてきた兵士がダンガによってお見せ出来ないことになる。


 四十秒経過。


 命を取られると言う恐怖に負けた貴族たちが座り始める。


 五十秒経過。


 恐怖のあまり、外に逃げ出そうとしたのでそれをアメリアによって防がれ、死亡。


 残り五秒。


 その光景を見た貴族がまた何人か座り出す。


 ゼロ。


「はい。それでは立っている皆様にはこの世から退場願いましょう」


 そして俺の全掌握とMP操作でパァンされる。その光景を見て、貴族たちは恐怖に震える。リリアスたちもちょっと引き気味だ。まあ、結構グロいからね。ダンガと似たようなものだけど。


 ダンガは外からだけど、俺のは内から弾けるみたいな感じ?


 まあ、グロいことは置いておこう。


「座っている皆様には今後、裏切りのないように願います。先程の立っていた方々のようになりたくなければね。それでは私共は失礼いたします。あ、そうそう。このあと、すぐに王弟殿の所に行ってそちらに付くと報告してくださいね」


 そう言って俺たちは屋敷から出た。


 はい。これで第二段階終了っと。






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