閑話2 裏では
すみません。短いです。
簡単に裏でそれぞれ何をしているのかを書いておきたくて書きました。
それではどうぞ!
早朝。
皆川喜美と九人のクラスメイト達は城門の前にいた。そんな彼ら彼女らを見送るのは神官とライドークに残る二十数人のクラスメイト達だ。
「わざわざ物資の支給、ありがとうございます」
「いえいえ。私共もこちらの事情であなた方を喚び出したのです。このくらいはさせてください」
神官がそう言って微笑む。だが、この支給にも当然裏はある。無理やり喚びだした勇者たちに対するお詫びであり、こちらもそれ相応の態度で示しているというポーズを勇者と国民に見せているのだ。
「それじゃあ、みんな。行きましょう」
『『はい!』』
「そっちのみんなも危険のないように気をつけてね」
『『『『『はい』』』』』
それだけ言い残して十人は旅立っていった。
・・・
「そうか。旅立ったか」
そう発言するのはライドーク神国の王だ。国の内部では教皇と呼ばれている。
「はい。十人ほどならどこかでモンスターにでも襲われて死ぬでしょう。それと、勇者たちですが、やはりというか、文献にあった通りにすると嬉しそうにやると乗ってきました」
ここは王の執務室。そこで勇者たちを対応していた神官と王は話していた。
「うむ。それでは勇者たちの鍛錬の方はお前に任せる」
「ハッ」
「勇者の発表はこちらで手配しておく」
「かしこまりました。それでは私はこれで」
「うむ」
そう言って神官は退室していった。
「影よ」
「ハッ」
王がそう声をかけるとどこからか、人が出てきた。その人は街中でどこにでもいそうな風貌をしていた。
「勇者たちを全員鑑定してみて、どうだった?」
「だれも固有スキルを持っている者はおりませんでした」
「そうか。加護やステータス値はどうだ?」
「加護はありません。ステータスですが、通常の1.5倍のステータスです」
「そうか。ならば通常の兵よりも使えるという認識でいいな」
「はい。その通りかと」
「ならば、特別待遇をしておけばいいな」
王の言う特別待遇は別に客として扱うという意味ではない。ただ勇者としての対応をするだけだ。割り振る部屋も通常の兵たちよりも上等なものというだけだ。
「よし。そのようにして進めろ」
「ハッ」
その後、勇者たちは国が大々的に公に発表された。
・・・
王都から離れた場所で勇者たちと外へと旅立った十人の若者たちを見ている者がいた。
「まったく。神様も人使いが荒いんだから」
その者は地球神の数少ない使徒の一人だった。
「自分の落ち度でタカキ君のクラスメイト達を巻き添えにしてしまったのに、それを私たちに任せるんだから」
出で立ちから女性であることは分かるが、それだけだ。他の情報は隠蔽魔法で隠されていて認識できないようになっていた。
「タカキ君にイビられるのも仕方ないよね。むしろ私たち使徒からしたらもっとやれって感じだけど」
『ちょっとー。主に対してその言い様はダメなんじゃないのー?』
「それだけあなたが私たちをこき使っているってことですよ。それと急に念話で話しかけてこないでください」
『えー?いいじゃん、このくらい。暇なんだよ、こっちは』
「そりゃー使徒のほとんどをこっちに派遣していますからね」
『流石にタカキ君だけに任せられないでしょ』
「当たり前です」
『まあ、私たちはあんまり直接手が出せないから情報収集や彼の関係者を守ることぐらいしか出来ないけどね』
「それじゃあ、このまま十人の方に付きますよ?」
『うん。任せた。二十数人の方は国がある程度は守ってくれるでしょう。それに私たちはあくまでタカキ君の味方であって地球人の味方ではないからね』
「はい」
それだけ話すと使徒はその場から消えた。
読んでくれて感謝です。
次は本編に戻りたいと考えています。




