↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
80/80

開戦の朝

 朝靄の鬼ヶ島に戦火の音がにじり寄っていた。

 近海に見える超大型空母。鋼鉄の船体に天守閣や本殿、祈祷所など木組みの建造物がこびり付き、歪なる城となって浮かんでいた。

 これこそアメノトリフネ。桃源が島取りと鬼退治を成すための拠点。

 鳥居並んだ滑走路の奥、社然とした骨組みに囲まれて桃源の巨大なる竜骸が鎮座していた。


 対する鬼ヶ島では、相対するように港にて衛士たちが整然と隊列を成す。

 その中にはルカの姿がある。正式衛士の装束を身に纏い、かつてと変わらず竹刀を腰に携えている。記憶を失ったルカの代わりに過去の鬼力を遺し続けた得物は、強い輝きを秘めていた。

 金童子が衛士隊の前に立つ。

 確固たる姿勢のままに大きく息を吸い、轟々と激を入れる。

「記憶の一片すら、次の生命のために灯せ」

 衛士たちは身を正したままに静かに奮い立つ。

「我ら護島の衛士、島は我らの記憶、我らが生命」

 ルカにも迷いはない。

 記憶を失っても護りたいものは変わらない。夢も、願いも、消えたりしない。

 この島を、みんなを守る。

「死んでも、生きよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。