表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

70/70

オマケ―3 将来編

61、頼家が死んだのが97歳だとして、その頃の日本を中心とする世界はどうなっていたっけ。

62,97歳というと、西暦1279年だね。高麗と南宋が懸命にモンゴルに抗戦していて、日本は事実上は南宋や高麗に味方してほぼ参戦していたな。もっとも、日本海軍が、日本本土から中国大陸沿岸の制海権を完全に確保しているから、日本対モンゴル戦争で言えば、基本的にモンゴルの方がモンゴル領沿岸への日本軍の襲撃に頭を痛めている戦況だった。

63,何で日本はモンゴルを敵視したの。

64,ぶっちゃけて言うと、日本は南宋に銭を鋳造してもらっていたから。そして、南宋の敵は日本の敵でもあった。更に高麗は日本の支援で、モンゴルに抗戦した。


65,日本も銭を鋳造すれば良かったのに、そうすれば、モンゴルと日本が手を組めたかも。

66、それは無理。日本が銭を鋳造しても、この当時の西太平洋、インド洋交易でその銭には国際的信用が無い。それよりも既に国際的信用がある宋銭を南宋に鋳造してもらった方が良い。

67,もっとももう少し経てば、中南米の銀の産出が始まって、更に日本国内でも銀が発見されて、日本国内で銀貨の鋳造が始まり、徐々に日本の銀貨が宋銭を駆逐してインド洋から太平洋における国際通貨になるけどね。


68,それよりもこの時代、13世紀から14世紀は伝染病の世紀とも言われているね。

67,梅毒は元は中南米大陸の病気だったけど、日本人がアジアに伝えて、モンゴルによって欧州にまで広まったんだよな。

68,それを言ったら、南北米大陸の方が悲惨。日本人が麻疹に天然痘、マラリアに赤痢といった伝染病をもたらしたから、一説によれば、南北米大陸の人口の9割が伝染病の流行によって100年で失われ、それによって、日本の南北米大陸制覇が約束されたとも言われている。

69,9割とは盛られていない?

70,全くアリエナイとも言い難い。実際、この当時の遺跡を調べると人口急減が分かるから。


71,そういえば、将軍芋(馬鈴薯)や帝芋(薩摩芋)は、この頃に日本人が南米からアジアに持ち込んだらしいな。

72,将軍芋は、源頼家が好んで食して長命を保ったから、そう名付けられたらしいけど、帝芋の由来は何だっけ。

73,後鳥羽上皇が、せめて栗に近い味の物を食べたいと言って、近習の者に探させたところ、近習が帝芋を見つけてきた。それを後鳥羽上皇が召し上がった際に、栗より美味い、と涙を零しながら言ったことから、帝芋と呼ばれるようになったという伝説からだな。

74,ともかく将軍や帝が食べたことから、一般の日本人も積極的に将軍芋や帝芋を食べるようになって、更にそれがアジアにヨーロッパへと広まることになったのだよな。

75,特に将軍芋の渡来が遅れたら、ロシアや北欧の歴史は大きく変わっていただろうな。


76,他にも天然ゴムとかキニーネとか、南米からもたらされたモノは沢山あるな。

77,キニーネのお陰で、マラリアが治るようになったよな。


78,こうした点から見ても、やはり南米大陸へ赴いた源頼家の影響は絶大だな。もし、源頼家がいなくて、日本が主導する大航海時代が無かったら、モンゴルは文字通りにアジアを征服していたかも。

79,大航海時代があったから、火薬が日本に到来してモンゴル軍攻撃等に役立ったしな。

80.本当に源頼家がいなかったら、日本という国は無くなっていた気がするな。


81,いやいや、それを言えば、航海術を日本で作り出した源為朝の力では。源頼家にしても、源為朝無くして、日本が海外に積極的に赴くことは無かったと言っている。

82,確かにそうだけど、源頼家の方が明らかに格上だよ。

(以下、略)

末尾が(以下、略)とはなっていますが、これで完結です。


ご感想等をお待ちしています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 為朝の風評被害がすごい。あと完結した事。 [気になる点] 晩年は不衛生なキリスト教徒や疫病、風土病、人肉食の因習との戦いで隠居生活どころではなかったのでは。 征服も在地の有力者に役職、官位…
[良い点] 為朝さんの風評被害が熱いですね! 個人的には、無茶振りを見事に成功に導いた梶原氏が偉大過ぎると思いました!!
[良い点] 完結おめでとうございます。一気に読めました。 頼家公も泉下でお喜びかもしれません。 [気になる点] 歴史が変わり過ぎて目まいが。 この世界では、琉球王朝が源氏の一門扱いとか、後醍醐天皇を極…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ