54話 おやすみ
頑張ってね。って鬼かコイツ
「いやこんなにコピーしたらお金勿体ないだろ…」
「そう思うならはやく◯付けてよ〜、お金もタダじゃないんだよ〜?」
いやそれ俺のセリフ……
「コピー費用どっから出てんの?コレ」
俺がそう言っても何言ってんのコイツ?みたいな顔してくるんだが……
「え?れんれんのバイト代からだけど?…」
「………ん?…え?どゆこと?」
「ざこにぃ〜!バイト先に電話したらね?店長さんがバイト代の前借りOKって言ってくれたんだよ」
「いやどーゆうこっちゃねん…」
「えぇ〜?ルナは後悔するって言ったじゃーん?」
「いや普通そんな事ムリだと思うだろ」
え、じゃあ俺は自分で稼いだ金を自分で紙切れにしてたって事か?
「ねぇもう◯つけたら〜?お金も勿体ないし、愛梨ちゃんをコンビニまで走らせたくないよ〜」
「このままじゃ愛梨死んじゃうよざこにぃー」
とりあえずココはもう愛梨の説得だ。もう土下座しかねぇ
「なぁあい「ムリ」
「……俺まだ何も言ってないんだが?」
「許してくれって言うんでしょ?愛梨は言ったじゃん。ルナちゃんの許しがあるまでダメだって」
愛梨の奴…完璧にルナの味方だ
「いや、そうは言ってもな…」
「愛梨はもうコンビニまで走りたくないなぁ〜、ざこにぃのお金もムダにしたくないしー」
「なあ愛梨。コピーしてる紙の内容は見たのか?」
「うん、見たよ〜。別に良いんじゃない?早く◯つけたら?愛梨のご飯食べたいでしょ?」
「いや、どこがいいんだよ……」
俺がそう言ったら愛梨は誓約書の束を机に置いて耳打ちしてした
「…ねぇ、1に◯つけてよざこにぃ。ルナちゃんの寝相ヤバすぎてさ、抱きしめて抑え付けながら寝てる愛梨を助けてよ」
おまえがルナの味方をするのはそれが目的か…いや俺もあんな寝相の悪い奴と毎日寝れねーよ…
「2人ともなに話してるのー?」
「ルナちゃん聞いて!ざこにぃが1に◯つけるって〜!ルナちゃんと一緒に寝たいって」
「いや俺そん「そうだよねざこにぃ?晩御飯も食べたいよね?」
ものすごい圧を感じるんだが…
「いや俺そん「えぇ〜!そうなの!ありがとうれんれぇ〜ん!今日から一緒におねんねしよね〜?」
「…………」
…これ以上破ってもバイト代勿体ないし、1に◯つけないと晩飯もないし……詰んでるな
「はぁ……分かったよ。じゃあ◯つけるよ…」
机の上から誓約書を取って、1に◯をつけた
「下の方にも名前書いて、フルネームね」
ちゃっかりしてるな。◯だけじゃ効力がない事なんて知ってるか
「へいへい…」
サラサラと名前を書いていく…
「はい、書いたぞ」
パシッ
うん。一瞬で誓約書奪い取られた
「じゃ、今日からよろしくね。次ルナに酷いことしたらどうなるか分かるよね?」
そーいや愛梨の奴、俺の言い分を全く聞いてこないのはどうなんだ?まぁ聞かせられるものじゃないが…
「どうなるんだよ?」
「決まってんじゃん。残りの2.3.4のどれかにまた◯つけてもらうから」
「はぁ……分かったよ」
「じゃあ話は済んだ事だし、もうご飯食べちゃってよ〜!あとざこにぃだけだよ!」
「え?俺の分、作ってくれてるの?…」
「2人で作ったんだよねー?」
そう言って2人はアイコンタクトを取る。可愛いかよ
「「ねー」」
「はいはい、可愛い可愛い。最初から全部作戦だった訳か…」
それにしても愛梨の奴…どんだけルナと一緒に寝たくないんだよ。分からんでもないけどさ
「あとバイト代って言うのも嘘だからー」
「おいルナ、そんな嘘ついちゃダメでしょーが」
「ごめーんね!てへっ」
頭をコツンとしている姿が可愛いからまぁいいか。ん?俺って案外チョロいのか?
♢♢♢
飯も食べて、風呂にも入ったしさぁ寝よう!ベッドによっこらせっと
「ねぇー」
「なんだよ、もう寝るぞ」
先に俺のベッドに寝っ転がっていたルナが話しかけてきた。それに心なしか近付いてくる
「えぇ〜もう寝ちゃうのー?なんかもっとない訳?」
「あるとしたら……そうだな。明日からはもっとマトモな寝巻き着てこい。そんだけ」
ルナの寝巻きはいつぞやのピンクのタンクトップに短パンだ。谷間が深すぎるし、腹も丸出しだ
まぁもう明かり消したから大丈夫だが……
「…えっと…ナイトウェアって知らない?」
「知らん」
「うーん、まぁ寝巻きみたいなものー」
説明がめんどくなったのか投げやりだ。まぁいいけど
「もう寝るぞ、寝ろ」
他の人が見たらツッコミどころしかないなこの状況。でもコイツは俺の事好きじゃないんだよな
ホントどんな倫理観だよルナの奴……
「えー早すぎ〜。……ん?腕広げてなにしてんの?」
自分が誓約書に書いた内容を完全に忘れてる人の発言だなソレ…
「……はぁ…いいからこい」
とりあえず雑に抱き寄せて、頭を撫でてやる
どうせルナの奴は抱きしめてないと逆さまになるしな。愛梨もこうやって切り抜けてたのか
「…うん……も、もう寝るね…」
突然大人しくなったな。それにしてもデカすぎる胸がサンドイッチになってて強調されてるんだが……
「ねぇ、み…見すぎ…よかったらさわる?…ほら、コレなら揉みやすいよ?」
ルナは嬉しそうな顔をして、胸元の部分を引っ張り俺が揉みやすいように広げてくる
相変わらず生で揉んでほしいちゃんかよ……
「アホか。もう寝ろ」
「………はーい……」
そんなルナの返事は不満そうだった




