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27話 溶け込みに来た


「はぁ………全く。やりすぎよ。あんなの庇うことなんて出来ないわ」


「ごめん。つい…」


つい“権力に溺れた“とまでは言えなかった


生徒指導が終わり、今俺は生徒会室に来ている。周りを見渡しても鎌田くん達は居ない。たぶん帰ったか……


「まぁ…いいわ。頼んだのは私だし、許してあげる」


「ありがとう、本当申し訳ない」


「でもまた何かあったら、生徒会の仕事をお願いするわね」


「ん?」


生徒会長専用の椅子に座って柔らかい微笑むでエグい事を言う、でも可愛い綺麗、好き


「なんで俺?」


今回だってかなり強引にお願いされたはずだ。まだ次があんのかい


「別にタダでお願いするだなんて言ってないわ。その都度報酬を出すから。ね?お願い」


報酬……だと?ゴールデンウィークにバイトしようかと思ってたけどしなくても大丈夫だなこりゃ


だが俺である理由を報酬で誤魔化したな……


「報酬っていうのは?」


「私の連絡先よ」


「…………」


……いらねえ


「私の「聞こえてる聞こえてる!」


「…そ?なら無視はやめてね」


可愛いく首を傾げやがって。でも可愛い綺麗、好き


「じゃ、スマホだしてね。RINE交換しましょ」


「あ、はい」


報酬が強制だった件



♢♢♢



上手く連絡先を交換できた。よく頑張った私。自分を撫でて甘やかしてやりたい


「んじゃ行くわ。さいなら」


「またゴールデンウィークに連絡するわね。デートしましょ?」


「ムリ、じゃあな」


そう言って彼は手を振りながら生徒会室の扉を閉めた。部屋には私1人……


「…え…」


即答されるなんて。……もしかしてチャンスないのかしら


「はぁ…第一印象が悪すぎたわね」


机の上に突っ伏して溜息を吐く


「焦るな…私…」


イメージ回復には時間が掛かるしゆっくりやっていけばいい。それに嫌われ役を通じて孤立させる事には成功してる


これから全肯定して少しずつ私に依存させていけばいいだけのこと


そうすればいずれ私に好意を抱くはず



♢♢♢



「今日は最高の一日だったな。こんな毎日だったらどれほどいいことか」


だがもう欠席した副会長の代わりって言うのは教員達が許さないだろうな


それにしても剛田は柔道部ではなかったし、あんなのが柔道部の殆どを入院送りに出来るとは思えない


「所詮喧嘩は喧嘩の域を出ないんだよなぁ…」


玄関の扉を開けて我が家につく


「「おかえりー」」


ん?妹増えた?


「ただいま」


リビングのドアを開けたら奴がいた。そう、当然のようにソファに横になってテレビを眺めている


「ざこにぃおかえり〜。顔めっちゃツヤツヤじゃん。また誰か投げたのー?」


「ん?いや、投げてないが。そんなことよ「おかえり〜。れんれんのポテチ食っといたから〜」


「いや、それは構わないけどさ。そんなことよ「ざこにぃ〜、カレールーとジャガイモが足りなくてさぁ。ざこにぃの分が無いんだよねぇ、買ってきてくれない?おねがぁ〜い」


ルナの分じゃなくて、俺の分がないのかよ。いつのまにか優先順位変わってるし……


「あぁ、買ってくるわ。そんなことよ「ほら早く!今愛梨手離せないから!」


くっそうぜぇ。どうしてもルナがココに居る違和感を指摘させてくれない


コイツら……手組んでやがるな……


こうなったら行動で違和感を指摘してやんよ


「よいしょ」


横になっているルナを当然の様に抱き上げる


「「…………」」


そう、おまえらは指摘できないはずだ


何故ならおまえらにとって俺のこの行動はいつも通りであり、なんらおかしくないからだ


指摘してみろよ。そしたら"ルナが勝手にひとんち居るから投げた"そう言ってやるよ


コイツが居て当たり前みたいな空気出した罰だ


「「…………」」


まだ無言で粘んのかよ……お邪魔してるって早く言え。来客感を出せ


ルナを抱き抱えたまま、ソファに座る。そしてさも当然の様に膝の上に乗せたやわっこい体を抱きしめる


もう恋人じゃんっていうレベルの密着度だが俺は気にしない。てか柔らかすぎ…


「……お、お兄ちゃん早く買ってきてよ〜。ソファに座ってないで」


「そんなことよ「そうそう!早く買ってこい!」


クッソゥ!意地でもコイツをこの家に溶け込ませようとしてやがる。なら脅して分からせてやる


「お邪魔してますって言わないとめっちゃ胸揉むぞ?いいのか?」


そう愛梨に聞こえない声量でルナの耳元で囁いた


だが心なしか嬉しそうな顔で俺を見上げて言った


「ぷぷぅ。急にどうしたの?いいよ。たぁくさん触って気持ちよくなってね♡?」



そうだった。コイツには学校に居る奴らみたいなドン引き発言は効かなかった……


いつでも俺に抱かれたい奴だったわ。忘れてた


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