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012 異世界で住む所を作ろう! その2

 スキルに「圧縮収納」ってのがあるんだけど、これって「アイテムボックス」の事なのかなぁ。アイテムボックスいいよね。欲しい。


 目の前にある事故被害者の古龍を圧縮収納してみようかな。


 古龍に手を触れ収納を念じてみたらギューッと縮んで小さなマッチ箱みたいになった。触れると頭の中に古龍の素材であると情報が流れる。持ち上げると特に重さは感じない。なんというか重さゼロって感じだ。


 圧縮解除は触れながら解除を念じれば元に戻る。


 んーアイテムボックスではないのか。でもある意味便利かもね。入れっぱなしのアイテムボックスも捨て難いけど物理的に仕分けができる圧縮は別々のところに置いたり他人に預けたりできる。解除が任意に出来るなら擬似的なアイテムボックスを渡しているようなものだしね。


 とりあえずぼくのカバンに圧縮古龍を入れた。


 次に、衣服だ。ただいまスッポンポンです。衣服を古龍で作るのはちょっと気が引けるので、車の内装やシートの素材で作ろう。こっちの世界のファッションは全くわかんないからTシャツとパンツ、靴下、ジャージズボンとすっぽり被るローブ、そして靴。


 Tシャツとパンツは車のシートで作る。折角なので長袖にしよう。ロンTだな。パンツはボクサーブリーフ派だ。そうか誰も興味無いか。靴下は足首のやつね。


 車のシート表面素材の構成を鑑定し分解、粘土細工のように伸ばしたり丸めたりして筒や袋を作るように整形、元の素材であるナイロンやポリエステルに戻していく感じで作った。いい感じ。


 次にズボンだな。残ったシートの表面に中のスポンジを混ぜ込んでみよう。厚みがありつつ柔らかな素材になればいいな。


 いい感じだ。柔らかいし厚ぼった目だけどごわつかない。錬金すげーな!


 ローブは残ったスポンジと内装のビニールを混ぜてみよう。撥水とかあるけど柔らかい、みたいな。


 おお、いい!スキーウェアみたいな肌触りだ。大成功!フードの縁と肩、袖、裾にダッシュボードの塩化ビニル素材を混ぜてみたら型がかっちりしてカッコイイ感じに出来たよ。


 ただし、全部灰色。


 仕方ないよね車の内装なんてほぼ黒かグレーだもの。



 そして、靴。靴はシートベルトで作った。ソールは勿論タイヤ。中に空気の部屋を作ってクッション仕様。つま先を低めにしてソールを前側に出さないフットサルシューズ型。


 爪先のボールタッチに拘った。


 残った車は圧縮収納して持っていくとしようかな。


 素材を全部カバンに入れたしこれで移動出来る状態になったよ。とりあえず奥さんが目を覚ましたらどうするか相談だな。ブチ切れられるのを想定して美味しいものを食べられる施策を実施するために周囲の探索を提案するつもりだ。


 そう言えばぼくは消化器官が無くなってたんだ。どうしようかな?

 ぼくの身体を鑑定して足りない物を補完しよう。


 先生!お願いします。


(精製された古龍の魔石は周囲にある魔素を糧にしているため特段食事をせずとも問題無い。食事を取りたいと思えば取る事が出来るがその食事のみから魔素を摂取するには膨大な量か高魔力体を取り込む必要がある。体内の胃にあたる部分にでも異空間力場を存在させると良い)


 なるほど、食べなきゃ食べないで済むけど食べるなら沢山食べる必要があるから貯める所を作れってことか。今すぐって訳にはいかないし、とりあえず嗜好品程度なら問題なさそうだな。


(魔石による魔素の吸収、生存エネルギー変換については今のままでも問題ない。呼吸からの吸収効率も85%以上を維持している。効率を上げるには肺を強化することと皮膚の魔素吸収率を上げる素材に切り替えることが求められる)


 ほお、また人体改造を勧められたぞ。魔素に対して効率のいい素材を探すのと、胃袋替わりの異空間収納を探すのが必要だな。ますます人間離れしていくなぁ。


 じゃ、奥さん起こして移動しますかね。

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